吉祥寺東町の法政跡地問題を考える

各地で高層マンション建設を強行、地域住民との紛争多数。モラルゼロの最低マンション専業ゼネコン・長谷工コーポレーションによる、吉祥寺東町・法政高校跡地の高層マンション建設計画を追跡するブログです。

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地区計画案に対する市側素案提示まで

前回のエントリで、協議会(=住民側)による地区計画案を昨年10月2日に武蔵野市長宛提出したことまでご説明しました。本日は、それを受けた市側の素案が提示されるまでの経緯についてご説明します。

そもそも協議会側が地区計画案を10月2日に提出したのは、3月の市議会で条例化することを前提として、それに間に合わせるためのスケジュールを逆算したものです。6ヶ月間という必要期間については、その間の必要な手続き(計画案に対する説明会、公告・縦覧手続き、都との調整等。詳細はこちらの国土交通省のサイトをご参照下さい)についての市側からの説明に基づいて設定したもので、最短で法政高校が3月末で三鷹に移転した場合でも、長谷工高層マンション着工を法的に阻止できることを前提にしたものです。つまり、市側としても、住民側の真剣な要請に対して、最大限の努力を行ってもらうことが期待されていたということです。

しかし、現実の市側の対応はお粗末なものでした。10月29日に開催された市長・都市整備部との懇談会の席上において、市長を含む市側は「必要な手順を踏む必要から、6月には間に合わせたい」と述べました。にも関わらず、その後も市側の素案が住民側に提示されることはないままに、いたずらに時間が経過していきました。途中、12月22日の市との懇談会において市側より経過等についての説明はありましたが、市側の説明は、地区計画案の成立要件の確認(権利者の3分の2以上の同意が必要。7割強の同意を確認済と説明)を行った後、想定される建物の景観的なインパクトの検証を行っているとの説明がなされるのみで、具体的な地区計画の成立に向けた説明は一切なされないままでした。

また、時間軸は多少前後しますが、12月17日の住民集会において、協議会より、(1)法政大学の理事会は、「三鷹キャンパスの工事が遅れており、4月以降も既存施設を使用するので、土地建物の引き渡しは来年8月頃になる(部分引き渡しは行わない)」旨明言している、(2)長谷工側が主張する地上11階建て(高さ33.81m)は、協議会側で事業計画図をもとに検討した結果、一部の床面積を容積率に算入せずに容積を水増しして計算した結果であり、水増し部分を差し引くと精々8階建てまでしか建たない、旨の報告がなされました(この辺りの詳細は協議会のHP?に掲載されている川田副代表の投稿をご参照下さい)。

この協議会の報告事項は、非常に重要な論点を含んでいます。まず、1点目ですが、平成19年の8月頃まで長谷工側に土地建物の引き渡しがなされないことになれば、その間に成立した地区計画に基づく条例は完全に有効なものとなります(この点、工事着工後に条例を制定した国立市の明和地所のマンション紛争とは異なります。もっとも、この事案でも条例の有効性は訴訟を経て確定済ですが)。つまり、市側の説明する6月成立だとしても、地区計画長谷工側に対する重要な武器となる訳です(但し、長谷工側は3月引き渡し、4月着工をずっと主張しており(法政側ともこれで合意済)、この点両者の主張に食い違いがあります)。

次の2点目については、ビジネスマン、もとい人間としての最低限のモラルすらない悪徳事業者・長谷工の常套手段です。上記の川田副代表の投稿でも触れられていますが、最初から水増しされた無理な計画を住民側に提示してインパクトを与え、住民側の反発に対して本来の(水増しされていない)計画を譲歩案として提示。いかにも住民側に配慮して計画を修正したというフリをするというもので、住民側の専門知識の少なさを悪用した、卑劣極まりないやり方です(近年の実際の紛争事例についての詳細をお知りになりたい方は、是非岩波新書の「建築紛争-行政・司法の崩壊現場」をご一読下さい)。本件においては、住民側に建築の専門家がいたためにこのことが事前に露見しましたが(もっとも長谷工側は問題はないと言い張っているようです。まあ、そう言わないと嘘をついていたことがバレちゃいますので、当たり前と言えば当たり前ですが…)、この手口にだまされた住民は少なくないものと思われます。

建築紛争―行政・司法の崩壊現場 建築紛争―行政・司法の崩壊現場
五十嵐 敬喜、小川 明雄 他 (2006/11)
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話が多少それてしまいました。結局、市側から地区計画素案が住民宛に開示されたのは、年明けの1月中旬と、何と地区計画案提出から3ヶ月余りが経過した後で、それを受けた邑上市長との懇談会はようやく1月21日に開催される運びとなりました。素案の内容、懇談会の様子などについては、次回ご報告いたします。
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【地区計画】について

地区計画地区計画(ちくけいかく)とは、都市計画法第十二条の四第一項第一号に定められている、住民の合意に基づいて、それぞれの地区の特性にふさわしいまちづくりを誘導するための計画。地区計画制度は、ドイツの地区詳細計画(Bebauungsplan, Bプラン)制度などを参考

  • 2007/02/19(月) 04:23:13 |
  • ハウジングなびげーしょん

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