吉祥寺東町の法政跡地問題を考える

各地で高層マンション建設を強行、地域住民との紛争多数。モラルゼロの最低マンション専業ゼネコン・長谷工コーポレーションによる、吉祥寺東町・法政高校跡地の高層マンション建設計画を追跡するブログです。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

城砦型マンションの問題点

色々と他の問題マンションを採り上げようと思っているのですが、あまりにも問題物件ばかりなので、どれをご紹介しようか迷ってしまう位です。最近、新聞等に販売広告が掲載された物件だけでも、
広尾ガーデンフォレスト…日本赤十字社による広尾地区再建整備事業による大規模マンション(最大18階建て)。隣接する東京女学館をはじめとする周辺住民による行政訴訟が進行中(東京女学館は和解により訴訟取り下げ)。
マスタービューレジデンス…旧あさひ銀行(現りそな銀行)社宅跡地の大規模マンション(15階建て)。
など、周辺環境と調和しない異質な建築物が目白押しです。

この他にも、ご紹介しきれない位いっぱいあるのですが、きりがないので追々ご紹介することとして、本題に入りたいと思います。

最近建築される大規模マンションの配棟計画等を見ていると、一つの傾向があることが分かります。それは、「コの字型」や「ロの字型」に建物を配置した、いわば城壁型マンションが非常に多いということです。特に、上でご紹介した2物件は、やや小高い丘に位置していますので、まさに中世ヨーロッパの城砦都市のようです(そんないいものじゃありませんけど)。

ガーデンフォレスト
広尾ガーデンフォレスト、クリックで拡大)

マスタービューレジデンス
マスタービューレジデンス、クリックで拡大)

これには、はっきりとしたデベロッパー側の販売上の理由があります。それは、マンションのオートロックの中に「中庭」を配し、外部からの不審者侵入を防いで、住環境(特に子どもの遊び場)の安全が守られていることをアピールポイントにする、ということです。こちらの「教育ニュース」でも、「防犯で選ぶ 中庭見守る城壁型」として、そのことが紹介されています。

例えば、先程のマスタービューレジデンスの住棟計画には次のような記載があります。

「天然の要塞」と多角的な護り。

天然の要塞ともいえる地形に、メインエントランスの両翼にのびる高さ3mを超える石壁や、敷地を取り囲むように張り巡らされたセキュリティフェンス。
数十台の監視カメラと、ゲートキーパー(門番)を365日配置した、セコムによる邸宅全体に向けた監視システム。エントランス部・各住棟部・各住戸玄関廻りに及ぶトリプルロックシステムを採用。
私邸内においては、全住戸の窓と玄関ドアに防犯センサーを設置し、「やすらぎの邸宅」を重層的に護ります。



要塞ですか。確かに、周辺環境に与える威圧感は要塞並みです。天然すぎて笑うしかありません。また、コロンブスシティという幕張のマンションの公式サイトには、次のようなそのものズバリの記載があります(因みに、本物件は今日ご紹介する中では唯一の長谷工物件です。劣悪物件をご紹介すると、どうしても登場してしまいますね、この不道徳業者は)。

「豊かな緑と安心を包む、21世紀型の配棟計画。」

石:様々なプランを検討したのですが、開放的な海のオーシャンビュー新都心のアーバンビュー四季を味わえるガーデンビュー、それぞれに変化のある眺望を得られるということで、最終的にこの形になりました。 中庭側の住棟は、緑を眺められると同時に、中庭で遊ぶ子供たちを見守ることができる安心感もあります。

染谷:この形状を見た時に、近代的な都市と安心を重視したヨーロッパ中世の城砦都市の2つの良さをあわせもったプランだと感じましたね。 20世紀初頭に建築家のコルビュジェが発表した近代都市の構想は、建物を高層化して足元を豊かな緑で包み、都市を高速道路のネットワークで繋ぐというものでした。これは、幕張新都心の都市計画と同じ発想です。一方で、中世ヨーロッパでは、城壁に囲まれた安心な街づくりが行われていました。住棟で中庭を守る【コロンブスシティ】の計画に通じる考え方です。 今回の計画は豊かな緑と安心を兼ね備えた、21世紀の新しい街と言えるのではないでしょうか。

コロンブスシティ
(クリックで拡大)



自画自賛ぶりも笑えますが、我田引水ぶりにもあきれ果てます。引用しているコルビュジェの都市計画は、人口過密で環境の悪化する近代都市に対するアンチテーゼとして発表されたものです。周辺環境を無視して、「自分良ければ全て良し」という建築物を称揚するものではありません。また、城砦都市は確かに外敵に対する護りを重視したものですが、周囲に低層住居が存在したりはしません。比較事例として不適切です。

こうした安全を売りにしたプランニングは、決してマンション固有のものではなく、コモンステージ吉祥寺「桜の杜」や、Brillia Terrace 三鷹の杜などの、大規模戸建分譲にも見られる傾向です。不審者の問題など、安全が問題となっているご時世ですから、ある程度は仕方ないのでしょう。

しかし、こうした戸建分譲と城壁型マンションが決定的に異なるのは、自らの安全性を売りにすることで、周辺環境への威圧感が格段に増す城砦型の建物を建て、近隣住民への一方的な犠牲を強いていることにあります。また、本来、地域全体で考えるべき安全性の問題も、周囲と隔離されたスペースを設ければそれで良しとしており、(入居した住民は意図していないかも知れませんが)近隣住民との交流を隔絶するというやり方は、マンション住民と既存の住民の融和を阻害するものだと思います。

マンションデベロッパーは、本当に周辺環境と調和する建物とは何なのかを、もう一度真剣に考えて欲しいと思います。そうでなければ、広告の中に「環境」とか「調和」といった用語は使わないでいただきたい。そう強く思います。
スポンサーサイト

テーマ:住宅・不動産 - ジャンル:ライフ

コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • 2007/03/11(日) 01:42:23 |
  • |
  • #
  • [ 編集]

コメントをどうぞ

  • 2007/03/11(日) 01:43:22 |
  • URL |
  • ミキ #-
  • [ 編集]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • 2007/03/11(日) 02:31:30 |
  • |
  • #
  • [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://higashichomanshon.blog86.fc2.com/tb.php/19-12290b23
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

このクラスのモデルの中では和歌山城と松山城と並ぶ出来の良さ。小さなモデルながらも完成度は高いです。・ 建築物・5世紀新羅時代の地下木造建築物、聞慶で発掘~韓国木造建築術研究の画期的な資料・歴史的建築物の「商売っ気」に興ざめ・伊蔵、登城す/その1・発掘調査見

  • 2007/07/21(土) 12:27:00 |
  • 建築物をあなたに捧げます

城を極める

メーカー 童友社1576年着手、近世城郭の第一歩・スターバックス、北京の紫禁城店を閉店・しあわせデザイン的 立山黒部アルペンルート訪問記1・人吉城下町温泉の旅 その4・【勝手に引用】 世界上最大建築物・建築物・レッドデータ建築物・ 城が買いたいです! 日本全国、ど

  • 2007/08/12(日) 15:32:29 |
  • 建築物をあなたに捧げます

城を攻める

在庫状況:お取り寄せ和歌山城は,天正13年(1585)に紀州を平定した豊臣秀吉が弟の秀長に築城させたのが始まりです。その築城を担当したのが,築城の名人藤堂高虎でした。 尾張・水戸と並び,徳川御三家のひとつの居城としても有名です。1/550スケール長さ175×幅115×高さ85

  • 2007/08/13(月) 02:42:37 |
  • 建築物をあなたに捧げます

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。