吉祥寺東町の法政跡地問題を考える

各地で高層マンション建設を強行、地域住民との紛争多数。モラルゼロの最低マンション専業ゼネコン・長谷工コーポレーションによる、吉祥寺東町・法政高校跡地の高層マンション建設計画を追跡するブログです。

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長谷工はどこまでもつか?

野菜の促成栽培よろしく、あっという間に立ち上がっていく吉祥寺レジデンシア。下の写真のように、現在1階部分の躯体工事中です。写真左奥の南東部分に至っては、既に3階部分まで立ち上がっています。こんな短期間で建てられていくコンクリートの塊。そのクオリティは、本当に大丈夫なのでしょうか?

工事現場の近況(躯体の工事が進んでいます、クリックで拡大)

そんな吉祥寺レジデンシアですが、先週末、連日のように新聞折り込み広告が入っていました。予算の制約が厳しいのか、B4版見開き4ページのような変則サイズの小さなその広告には、「5/23(土)よりモデルルーム・グランドオープン」の文字が大きく踊っていました。1月には(少なくとも外観が)完成し、4/25(土)にプレオープンしたモデルルームが、ようやく今頃本格オープンです。プレオープンからグランドオープンまでの1ヶ月もの間は、よほどの人気のなさを表しているものと思われます。価格設定を誤った不人気物件の始末は、何かと大変なようです。

この広告の中身については、色々と突っ込みどころが満載ですが、ここではいちいちそれを指摘することは致しません。しかし、この一点だけは指摘しておきたいと思います。LOCATIONと称する一文の中に、「戸建て住宅が並ぶ『第一種低層住居専用地域』が中心となり、整然とした美しい街並みが広がります」とぬけぬけと書いてあるのです。その「整然とした美しい街並み」を壊すだけの存在の吉祥寺レジデンシア。その存在が、いかに不要なものかを自ら認めているようなものです。街並みの価値を称揚していながら、その価値を自ら破壊する。そんなマンションには、何の存在意義も見出すことはできません。

さて、いささか旧聞に属しますが、5月14日に長谷工が2009年3月期の決算短信を公表しました。その内容は、既に過去のエントリ赤字転落、キタ━(゚∀゚)━!!!!!でお伝えした通りの赤字決算ですが、営業利益は170億円の予想が156億円と更に下方にて着地し、最終赤字は60億円の予想が76億円にまで拡大した悲惨なものでした。

にも関わらず、決算発表を境に、長谷工の株価は上昇基調に入っています。5月14日の終値(62円)が本日(25日)の終値では86円と、約39%の上昇です。その理由は、「09年3月期の連結決算では最終損益が76億円の赤字となったのに対して、2010年3月期には最終黒字70億円を見込むと発表したことが刺激となり、目先筋の値幅取りが活発化している」(5月15日付日本証券新聞)ということのようです。これに加えて、「三菱UFJ証券が、『財務リスクと収益リスクの2つのリスクが後退している』と評価し、投資判断『2』と目標株価100円を据え置いたことが好感されている」ようです。

長谷工株価推移(最近の株価推移、クリックで拡大)

しかし、三菱UFJ証券の業績予想は、昨秋まで会社の発表を鵜呑みにしてボトム期を脱したというレポートを出していたような不正確極まりない内容ですから、今回もその内容は推して知るべしです。誰でも分かる簡単な検証で、そのことを明らかにしてみたいと思います。

過去のエントリでも指摘しましたが、長谷工の今後の業績は、現在の工事受注状況を見ればかなり正確に分かります。以下のグラフは、2000/3期から2009/3期までの長谷工単体の受注高の推移、そして、2010/3期の長谷工公表による受注高予想です(会社予想は中間と通期のみなので、便宜上第1~3四半期の受注高を同額と仮定しています)。これを見れば、2006/3期、2007/3期の受注高がいかに突出していたか(いかにバブルの様相を呈していたか)と、2009/3の急速な減速振りがご理解いただけることと思います。

単体受注高の推移受注高の推移、クリックで拡大)

こんな状況下、未だ大量の完成在庫が残る中で、2010/3期の受注高が回復する。このような会社予想に、何の信憑性があるのでしょうか? そして、そのことは、他ならぬ長谷工自身がもっとも良く理解しています。

決算と同時に公表した中期経営計画の修正に関するお知らせでは、「土地持込以外の住宅系工事受注への積極取組み」と称して、「土地持込による受注で構築した企画力・スピード・規模のメリット等によるコスト競争力・技術力等の総合力を生かした取組みを強化する」ことを謳っています。しかし、長谷工の強みは、土地情報を持ち込むことでデベロッパーから有利な条件を引き出して、デベロッパーには資金負担とリスクだけを負わせるという身勝手なビジネスモデルにあった筈です。耳障りのよい表現を使っていますが、要は「一般工事入札にも参加する(=そうしないと売上を維持できない)」と告白しているようなものです。このような理解の下に先ほどの受注高のグラフを見ると、長谷工の主張するところの黒字回復が、実に眉唾物であることがご理解いただけるのではないでしょうか。

次に、財務リスクです。昨今の不動産関連企業の破綻は、ほぼ例外なく資金に行き詰まった結果の倒産劇であることは記憶に新しいところです。長谷工は、2009/3末でも連結ベースで555億円の現預金残高を有しており(2008/3末は626億円)、この点に懸念はないように見えます。

しかし、決算短信の注記をよく見ると、銀行に設定されている600億円のコミットメントライン(随時引き出し可能な借入枠)内の残高が、2008/3末の150億円から2009/3末には600億円とフルに利用されていることが分かります。これが一過性でないことは、2008/9末で既に500億円を利用済であったことからも窺い知れます。長谷工の借入余力はそれほど大きくなさそうです。因みに、単体決算による2009/3末の現預金残高は278億円(2008/3末341億円)と、連結とはかなりの乖離があります。見かけほど資金繰りは楽ではなさそうですね。

最早、一昔前のように忠犬デベロッパーが長谷工の資金負担を肩代わりしてくれて事業ができる時代はとっくに過ぎ去りました。マンション工事しか能のない長谷工にとって、現在の事業環境は他のゼネコン以上に厳しいものに思えます。長谷工の楽観的な業績予想に惑わされることなく、きちんと中身を検証しないと、長谷工みたいなクズ株買って大損を被ることになりかねませんよ。そして、それはもちろん、長谷工施工のマンションを購入する人たちにも、形は違っても共通するリスクでもあるのですが…
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テーマ:住宅・不動産 - ジャンル:ライフ

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