吉祥寺東町の法政跡地問題を考える

各地で高層マンション建設を強行、地域住民との紛争多数。モラルゼロの最低マンション専業ゼネコン・長谷工コーポレーションによる、吉祥寺東町・法政高校跡地の高層マンション建設計画を追跡するブログです。

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吉祥寺レジデンシア(笑)

先日のエントリで推奨?した通り、本日(26日)、シーズクリエイトが民事再生手続開始の申立てを申請し、事実上倒産しました。大変評判の悪い劣悪デベでしたから、自業自得と言えるのではないでしょうか。新興デベは一社残らず消えそうな勢いです。

こうなると、次の注目株は有価証券報告書の提出を遅延している(今後の資金繰りが未だ不透明な状況だそう)エルクリエイトか、はたまた県税事務所からの差押え(たったの8百万円の法人事業税を支払えず)をカミングアウトした総和地所あたりでしょうか。今月も残すところあとわずかですが、まだまだ色々とありそうです。

さて本題に移ります。負け戦に向けて、いよいよ長谷工が立ち上がりました。その名も「吉祥寺レジデンシア」(笑)。何を思ったのか、いきなりスペイン語(residencia=英語のresidence(邸宅))です。これが南欧をイメージした白壁の建物になるとか、ガウディを彷彿とさせるようなデザインの建物になるとか、そういうところからの命名ではなく、旧・法政通りを200mほど南下したところに既に「吉祥寺レジデンス」という名のマンションが存在するからに過ぎないことは想像に難くありません。いかにも長谷工物件らしい行き当たりばったりのネーミングです(末尾追記参照)

本家吉祥寺レジデンス(これが元祖吉祥寺レジデンス、クリックで拡大)

キャッチコピーは「真の吉祥寺アドレスを継ぐ、208邸」。以前のエントリ「パークホームズ吉祥寺グランテラス」で予想した通り、三井不動産物件に対する唯一のアドバンテージである「住所が真に吉祥寺」を前面に押し出してきました(それしか取り得がないから当たり前ですが)。

また、「継ぐ」とは何を「継ぐ」ことを指しているのかと思えば、このような記載がありました。

吉祥寺を継いでいく、あの桜の街角に。

多くの学生で賑わう「女子大通り」と「法政通り」とが交わる一角、その桜の木は、
ここで、数々の学生たちの巣立ちを祝福してきました。
その桜の街角に誕生する「吉祥寺レジデンシア」。歩く愉しさがあり、ふれあいの心があり、縁側のように心地いい。いわばこの邸は、人に尽くし、地域に尽くし、吉祥寺に尽くします。



もう何をかいわんや、です。その桜の木を勝手に移植(一本は切り倒している)しているにも関わらず、勝手に美化する。「人を苦しめ、地域環境を破壊し、吉祥寺の街並みを破壊します」が事実なのに、勝手に「尽くす」などと嘘をつく。この厚顔無恥さには言葉もありません。

大穴と看板(大穴掘ってます。「吉祥寺に深く埋まる人生を」の間違いでは?、クリックで拡大)

忘れないうちに、今回の忠犬たちをご紹介しておきます。売主は、興和不動産名鉄不動産、そして長谷工自身。販売提携(代理)として野村不動産アーバンネット、長谷工アーベスト、みずほ信託銀行が名を連ねています。

忠犬度ランキングトップの名鉄不動産は、まあ予想通りで順当なところでしょう。何回損しても、長谷工の忠犬が止められないようです。一方、興和不動産は意外感がありますね。あまり長谷工物件の事業者として登場してきたのを見たことがありません。HP上の分譲マンション一覧を見ても、本日現在、長谷工物件は一件もありません。

そもそも、興和不動産と言えば、広尾・赤坂・六本木界隈に多く存在する「ホーマット」ブランドの外国人向け高級賃貸マンションが有名(一部分譲もある)で、インターシティブランドでの都市再開発でも(かつては)名を馳せていた不動産会社です。

およそ長谷工とは無縁そうですが、実は意外とそうではないかも知れません。この興和不動産、事実上一度倒産しています。毎度お馴染み、帝国データバンクの大型倒産速報旧・日本興業銀行系列の不動産業者 ケイアール不動産株式会社(旧・興和不動産) 特別清算開始決定受ける 負債1677億6300万円を見ますと、

 旧・日本興業銀行系列だった不動産業者、ケイアール不動産(株)(資本金18億円、港区西麻布4-12-24、代表清算人河上裕章氏ほか1名)は、4月4日に東京地裁より特別清算開始決定を受けた。

 当社は、1952年(昭和27年)10月に旧・日本興業銀行系の不動産売買業者として設立。マンション分譲や戸建住宅などの不動産販売を主力に、オフィスビルや都心部での外国人向け高級アパートの賃貸管理を手がけていた。賃貸事業部門では、都心を中心に大阪、名古屋、福岡地区など大都市圏にオフィスビル「興和ビル」などを約70棟、その他外国人向け高級アパート約190戸や海外にも賃貸不動産を保有、賃貸収入を得ていた。バブル期には積極的に展開、2000億円に迫る売り上げを確保し1993年4月期には年売上高約1964億5700万円を計上していた。

 しかし、バブル経済の崩壊による影響で保有資産が劣化、不動産処分損や関係会社整理損の計上を余儀なくされ、旧・日本興業銀行の支援を得ながらリストラを進めていた。

 こうしたなか、抜本策としてグループを再編することになり、2004年9月には当社よりマンション販売業者として分離独立していた興和不動産販売(株)(97年設立、現・興和不動産(株))へ賃貸・分譲事業を譲渡、当社については商号を興和不動産(株)からケイアール不動産(株)へ変更していた。

 以降は、資産整理を進め今年3月6日開催の株主総会の決議により解散していた。



ここに長谷工と興和不動産を結ぶ線が浮上します。それは、もちろん旧・興銀(現・みずほコーポレート銀行)。旧・興銀と言えば、旧・大和銀行(現・りそな)、中央三井信託銀行と並ぶ長谷工の主力銀行。長谷工の2度に亘る債権放棄に加えて、1,500億円もの債務の株式化にも応じて、社会のダニ・長谷工を生き長らえさせてしまった責任のある、いわばA級戦犯です。そして、現在もりそなと並ぶ事実上の筆頭株主であり、長谷工が脱法行為を繰り返してもせっせと稼いで貰わないといけない立場にある銀行です。そこには何らかの口利きがあるのではないか、そんな気もしてきます。

それが証拠に、(古い話ですが)興和不動産が事業主を務めた品川インターシティの施工業者には、大林、清水建設、鹿島のスーパーゼネコンに混じって、何故かオフィスビルの施工が得意とはとても言えない長谷工が混じっています。長谷工が倒産待ったなしという状況下にあった1998年(平成10年)11月に竣工した事実を考え合わせると、旧・興銀による長谷工救済策の一環に興和不動産が一枚かんでいたと見るのが自然ではないでしょうか。

そんな腐れ縁再びということかも知れませんが、安普請に定評ある長谷工などと組んでは、過去の「ホーマット」ブランドの栄光を汚すことになるだけではないでしょうか。その程度のことも分からないのか、それとも背に腹は代えられないほど苦しいのでしょうか、この会社は。

この他、販売提携先としてみずほ信託銀行が目を引きます。みずほ信託と言えば、そもそも法政跡地の長谷工への売却を仲介したA級戦犯の一社です。その御礼に販売提携先に加えて貰ったということなのでしょうか。銀行にも関わらず、B級デベロッパー顔負けの(長谷工の)忠犬振りです。

モデルルームも来春(新春?)までオープンしないようで、細かい物件概要は不明です。しかし、物件概要の中の「敷地面積」欄には、「ただし、約7.5%(約680.14m2)は高圧線下により、建物その他の工作物の建築は禁止」という記載があり、本ブログでも再三指摘している住宅用地としての適性に疑問符が付くことを明示しています(CGで高圧線消すとかセコいことしないで下さいよ、長谷工さん)。

そんな物件でも購入を検討したい、そんな奇特な方のために、直近の動向を反映して予想価格を算出して、本日のエントリを終わりたいと思います。算出方法の詳細は、以前のエントリ「こんな値段で長谷工さん大丈夫?」をご参照下さい(なお、これまた以前のエントリ「武蔵野市が公園用地を取得」で、武蔵野市の公園用地取得価格から校舎部分の土地取得価格はもっと高いのではないかと推定していますが、ここではそれは勘案しません。ご興味のある方は計算してみて下さい)。

土地購入価格(推定) 8,799百万円
建築費 23,158m2(延べ面積)×121/400(坪に換算)×900千円/坪(施工単価)=6,305百万円
原価(広告費・手数料等除く)計 15,104百万円(72.6百万円/戸)

専有延床面積 17,441.04m2(物件概要中に記載ないため、以前の資料の数値)
 →866千円/m2(2,863千円/坪)

これらの原価に諸経費を10%と見積もって加算すると1戸当たりの原価は約80百万円になります。これに10%程度の利益を乗せれば、平均価格帯は90百万円に近い相当な高額物件になります。マンションが販売不振を極めている現環境下、どうなりますことやら… 奇特にも購入を希望される皆さんは、今後公表される販売価格を、ここでの予想値と是非比較してみて下さい。長谷工と忠犬達の懐具合が分かりますし、あまりに安いようだと欠陥マンションの心配をしなければいけませんから。

吉祥寺レジデンシア(それにしてもこのマークって一体何?)

<9月28日追記>
2004年に興和不動産が武蔵野市中町で武蔵野レジデンシアという名前のマンションを分譲(施工は小川建設)しています。別に、「レジデンシア」が興和不動産のマンションブランドという訳ではない(むしろプロパストが多くレジデンシアという名前のマンションを分譲している)ので、何故か武蔵野市で分譲するマンションは「レジデンシア」になるようです。興和不動産は、武蔵野市のどこにスペインの香りを見出しているのでしょうか?
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テーマ:住宅・不動産 - ジャンル:ライフ

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