吉祥寺東町の法政跡地問題を考える

各地で高層マンション建設を強行、地域住民との紛争多数。モラルゼロの最低マンション専業ゼネコン・長谷工コーポレーションによる、吉祥寺東町・法政高校跡地の高層マンション建設計画を追跡するブログです。

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コンクリート偽装問題から見えるもの

耐震偽装以降、建設業界に対する信頼は地に墜ちたままですが、それにとどめを刺すような問題が勃発しました。今度の問題は、神奈川県藤沢市の六会コンクリートが、生コンにJIS規格で認められていない溶融スラグを混ぜた製品を出荷していたというもので、問題の生コンを納入した物件が同県内に196物件あり、昨年12月から今年3月にかけ納入した8物件(マンション7件、工場1件)でポップアウト現象(コンクリートの表面部分が、コンクリート内部の膨張圧により部分的に飛び出し、剥がれてくる現象)が生じている、とのことです。

溶解スラグ自体は、ごみなど廃棄物の焼却灰を溶かして固化させた粒状のリサイクル資材で、側溝やアスファルトなどに骨材としての使用はJIS規格で認められています。しかし、生コンや柱などの主要構造部分に用いるのは建築基準法違反です。1立方メートル当たりの原価は、砂に比べて100円ほど安いそうで、同社の小金井社長は記者会見で「砂など素材の高騰に苦しんでいたため、JIS規格違反であることを知りながら違反を続けていた」と発言しています。

もちろん、この六会コンクリートの行為は断じて許されるものではありませんし、原料高騰に苦しむ中でも安定した製品出荷をしている他の業者からすれば、迷惑千万でしょう。しかし、こうした不心得な事業者が現れる背景には、建設業界が抱える本質的な問題が見え隠れしているように思われてなりません。

それは、一言で言えば「過剰なまでのコストカット要求」です。耐震偽装問題にしても、その本質は「過剰なコスト削減要求に対して、鉄筋を削減しても耐震基準を充足しているかのように構造計算書を偽装した」ことにありました。今回の問題も、その本質は何ら耐震偽装問題と変わるところはなく、問題は(チェックが難しいという点において)更に根深いように思えます。

重層的な請負体質により、末端に行けば行くほど過剰なコストカット要求に苦しめられる業界体質が、今回の問題の引き金となっているのではないでしょうか。そして、そのような重層的請負体質の頂点に君臨するのが、いわゆる「ゼネコン」です。ゼネコンはGeneral Contractorの略で「総合請負業」のことです。間違っても「Constructor(建設業者)」ではありません。ゼネコン自体には、施工能力・ノウハウなど全くなく、あくまでも施工能力・ノウハウは彼らが言うところの「協力業者」が持っているものです。これが、よく言われる「ゼネコン不要論」の根拠であり、日本の建築の高コスト体質の根源です。本来、きちんと原材料に行き渡るべき建築費が、途中のこのような不要な業者にピンハネされている。それが一連の建築偽装問題の本質でしょう。いくら上っ面の法改正をしたところで、ゼネコン問題を放置したままでは実効性は限りなく薄いと考えます。

話を六会コンクリート問題に戻します。現時点で、六会コンクリート生コンを使用していることが判明しているマンションは、以下の通りです。

グランドメゾン東戸塚(売主:積水ハウス)、 施工:長谷工コーポレーション
ブリリアアーブリオ戸塚(売主:東京建物・東電不動産)、施工: 淺沼組
サンクタス戸塚(売主:オリックス)、 施工:大洋建設
レーベンハイム鎌倉マナーハウス(売主:タカラレーベン)、施工:熊谷組
プラウド藤沢イースト・ウェスト(売主:野村不動産)、 施工:淺沼組
パークホームズ大船(売主:三井不動産)、 施工:三井住友建設
ヴェレーナ湘南海岸(売主:日本綜合地所)、 施工:長谷工コーポレーション
グレーシアステイツいずみ野(売主:相鉄不動産)、 施工:五洋建設
グレーシアパーク藤沢善行(売主:相鉄不動産)、長谷工コーポレーション
レクセル藤沢(売主:扶桑レクセル)、施工:東海興業
ヴェレーナ戸塚(売主:日本綜合地所)、 施工:長谷工コーポレーション



一瞥していただければお分かりの通り、施工業者にはある特徴があります。それはもちろん、11物件中4物件と長谷工が突出した存在感を示していることに他なりません。この場合、デベロッパーはどこから生コンを仕入れているかなど知る由もありませんから純粋な被害者と言えるかも知れませんが、ゼネコンはそうはいかないでしょう。

この問題に対して、ゼネコンは建材商社経由で生コンを仕入れており、建材商社が生コン協会と話し合って仕入れ先が決まるという護送船団まがいの共同販売形態が未だに採られているため、ゼネコンも被害者であるとゼネコンを擁護する声が聞かれます。しかし、その程度の管理能力しかなくて、一体何のための「総合請負」なのでしょうか? ゼネコンは、自らが手掛ける製品の原材料の品質すら、全く管理できないということなのでしょうか?

更に、上記の物件リストには、いわゆるスーパーゼネコンは一社も登場してこないことはどう説明するのでしょうか? 単なる偶然、または今後名前が挙がってくるのかも知れませんが、過剰なデベロッパー側の施工請負価格の引き下げ圧力に屈した二流ゼネコンが、少しでも安い資材を使用した結果が、一連の偽装問題ではないかと考える方が、現段階では自然ではないでしょうか。

とすれば、長谷工の責任は更に重いでしょう。何故なら、長谷工の請負価格は直床、二重壁の安普請仕様にも関わらず、他社より低いどころか、むしろスーパーゼネコン並に高いのですから。その理由が土地情報持ち込みによる「特命受注」にあることは再三本ブログでも言及してきましたが、それだけの工事代金を貰っておきながら、使用する資材は二級品とは… 自らの利益以外には何ら関心はなく、住まいを造るという発想は皆無であることがはっきりと出ています。

ゼネコンは、大規模物件用に日本に数社しかいらないでしょう。そして、二流ゼネコンは淘汰されるべきで、どこが真っ先に淘汰されるべきか、この生コン偽装問題がはっきりと指し示している気がしてなりません。
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テーマ:住宅・不動産 - ジャンル:ライフ

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