吉祥寺東町の法政跡地問題を考える

各地で高層マンション建設を強行、地域住民との紛争多数。モラルゼロの最低マンション専業ゼネコン・長谷工コーポレーションによる、吉祥寺東町・法政高校跡地の高層マンション建設計画を追跡するブログです。

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キャンセル住戸の怪(Sレジデンス)

ここのところ、法政跡地問題にも表面上は何の進展も見られないので、しばらくブログを更新していなかったら、何と1ヶ月近くが経過していました(別に、住民側の弱い立場につけ込んで、こんなマイナーなブログの閉鎖を強要しようとしている輩を慮って更新を中断していた訳ではありません。念のため)。

解体工事も峠を越したようで、振動も一頃に較べればかなりマシになりました。土がむき出しになった法政跡地は、雨が降らないと周囲に土埃を撒き散らします。一応、下請け業者の方が散水してくれてはいるようですが、正直「焼け石に水」感は否めません。もっと抜本的な対策が必要に感じます(下の写真は、東側の仮囲いが一時的に外された折に撮影したものです)。

法政跡地内の様子
(仮囲いがない状態の法政跡地内部、クリックで拡大)

さて、このような状況なので、今回は法政跡地問題から離れて、管理人が考えるマンション広告の問題点について、具体例を基に考えてみたいと思います。なお、あらぬところからクレームを付けられたくないので、物件名等は伏せ字とさせていただきます。ご興味のある方は、固有名詞を推測の上、検索してみて下さい。

今回ご紹介するのは、2月下旬の1週間足らずの間に、某全国紙に2度も全5段の広告が掲載された「Sレジデンス」です。JR宇都宮線で久喜駅より更に先の「東○宮駅」徒歩5分を謳うこのマンション。(新聞広告とは離れますが)公式サイトは、英語で「交響曲」を意味する”S”をあしらってか、リンクボタンにカーソルを合わせるとドレミの音階が鳴るという懲りよう。思わず、「ドレミの歌」を演奏してみましたが、「ドレミファソラシド」までしかボタンがなく、最後の高い「レ」が弾けずにちょっとへこみました。

それはともかく、期末在庫を少しでも減らすため、必死の売り込みが続くマンション業界ですから、新聞のマンション広告も通常にも増して多いここ最近にも関わらず、この(最初の)広告が目を引いたのは「キャンセル住戸発生!! 先着順登録受付中!!」という文字が目に入ったためです。

「こんな郊外立地でほぼ完売しているとは大したものだ」と思い、良く広告を見てみると、マンション広告に付き物のアイコンパレードのように広告の下部に並ぶ「売主ロゴ」が見当たりません。代わりと言っては何ですが、広告の真ん中やや右下に「施工・受託販売・管理」業者として、マンション専業実績No.1を謳うゼネコンH社グループのロゴがあるではないですか。これは怪しいと睨み、細かい文字の「全体物件概要」をつぶさに見てみることにしました。

すると、全268戸の巨大マンションであることや、1月24日竣工で2月下旬引渡予定と、確かにキャンセル住戸らしいことが分かりました。更に見ていくと、何とこのマンション、売主が7社もいます(販売提携の2社を含めると何と9社!)。狭い広告スペースにロゴを並べられない訳です。面子を見ると、H社のマンション分譲にありがちな、毛織会社から不動産屋に転身した企業だったり、引っ越し屋の関連不動産会社だったり、三重県のバス会社の不動産関連会社だったり、一棟売りばっかりやっている新興マンションデベだったり… 例によって、ろくなもんじゃありません。

それにしても、たったの5戸のキャンセル住戸のために、これだけの広告を打つとは大した大盤振る舞いだと、妙に感心してこの日は終わりました。

それから1週間も経たないうちに、また同じSレジデンスの広告が同じく全5段で掲載されました。「まだキャンセル住戸売れないのか…」と思ってよく見ると、今度の広告には「キャンセル住戸」の文字は全く見当たりません。それどころか、「建物内モデルルームオープン」(要は完成在庫だということ)の文字が大きく躍っています。

「どういうことだ?」と思いながら物件概要を見始めると、いきなり「最終期物件概要(予告)」の文字が目に飛び込みました。そして、ようやく理解しました。「キャンセル住戸」は、あくまで期分け販売の中の「キャンセル住戸」であって、全てが完売した後の「キャンセル住戸」ではなかったことを(いや、もしかしたら、キャンセル住戸を装った「売れ残り物件」ですらあったかも知れません)…

最終期の販売戸数は20戸となっています。一体、この物件何回に分けて売り出され、先のキャンセル住戸は何戸中5戸だったのでしょうか? この点については、はっきりとしたことは分かりませんが、手許にある1月8日付の「住宅情報マンションズ」には、この物件の最終期予告広告が堂々と掲載されています。販売戸数が20戸なのは同じですが、販売開始予定は1月中旬となっていました。最終期の前の期分け販売がなかなか完売しないから、キャンセル住戸を装って、在庫一掃セールを行ったという見方もできなくはありません。

それにしても、正真正銘のキャンセル住戸だったとしても、期分け販売におけるキャンセル住戸であることを明示しない広告というのは、「不動産の表示に関する公正競争規約」の第23条(その他の不当表示)第70号の「物件について、完売していないのに完売したと誤認されるおそれのある表示」に該当しないんでしょうか? 該当しないとすれば、恐ろしく緩い(事実上意味のない)規制ですね。

また、この物件は「都心へダイレクトアクセス」として、「池袋駅へ38分/新宿駅へ43分」と謳っています。これは、何もこの物件に限ったことではありませんが、「乗り換え・待ち時間等は含まれておりません」と小さく但し書きされています。実際の(池袋駅までの)所要時間を乗換案内で始発から終電まで調べてみると、46~63分(上り)、42~73分(下り)と、何れも38分を上回っています(ほとんどは50分台)。しかし、最小4分のズレ(下りですけど)ですから、「この程度は大目に見てやれよ」という声もありそうです。しかし、同じく手許の「マンションズ」では池袋への所要時間は41分となっています(新宿は同じ43分)。この間にダイヤ改正がなかったことは言うまでもなく、売れ行き不振から、少しでも見栄えを良くするために、筆が滑ったとしか思えないようなお粗末な広告内容の変更だとは思いませんか?

もっとも、この手の広告はマンション業者の常套手段だということは、「マンション・チラシの定点観測」で、「キャンセル」とでも入力してサイト内検索をしてみれば良く分かります。特に、「キャンセル住戸に飛びつく前に」は、是非今回のエントリと併せてご覧下さい。上で表明した疑問が氷解すること、請け合いです。
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テーマ:住宅・不動産 - ジャンル:ライフ

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