吉祥寺東町の法政跡地問題を考える

各地で高層マンション建設を強行、地域住民との紛争多数。モラルゼロの最低マンション専業ゼネコン・長谷工コーポレーションによる、吉祥寺東町・法政高校跡地の高層マンション建設計画を追跡するブログです。

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マンション大手「長谷工」危険水域、株価30円に

破滅への道をひた走る長谷工に、いよいよ一般のメディアも注目しだしたようです。本日のタイトルは、ZAKZAKの記事から拝借しました。内容をご紹介しますと、

マンション大手「長谷工」危険水域、株価30円に
取引先が次々破綻

 東証1部上場のマンション建設大手、長谷工コーポレーション(東京)に大逆風が吹いている。マンション市況の低迷で不動産事業が営業赤字に転落したほか、2月に入り、マンション分譲会社の日本綜合地所が経営破綻し、同社向けの債権59億円が回収不能に。株式市場の長谷工を見る目は厳しく、株価は約30円の“危険水域”にある。

 長谷工の2008年4-12月期の連結最終損益は、33億円の最終赤字となった。とくにマンション販売など不動産事業の業績が厳しく、同事業の売上高は前年同期比68.8%減と大幅に悪化、営業損益は86億円の赤字だった。

 09年3月期通期はさらに数字が悪化する見通しだ。長谷工は、日本綜合地所のマンション建設を手がけ、約119億円の工事代金を受け取る予定だったが、同社は2月5日に会社更生法適用を申請して経営破綻。工事代金の一部が回収不能となる可能性が大きい。

 長谷工は回収不能額を59億円と算定。これを含めて09年3月期に90億円の特別損失を計上するため、60億円の最終赤字に転落する見通しだ。

 また、2月13日には、取引先のマンション分譲会社、ニチモも破綻。業績予想の修正はしないものの、工事代金など26億円が取り立て不能か取り立て遅延の恐れがあるとしている。

 大和総研は、日本綜合地所の破綻翌日の6日、「(マンション業界の)事業環境の改善が進んでいない」として、長谷工への投資判断を1段階引き下げた。三菱UFJ証券も13日、同様に引き下げを行った。

 長谷工の株価は、08年の年初には200円近くあったが、12月末には90円台まで下落。今年に入り、1月中は80~90円台で推移していたが、2月になるとさらに下げ足を速め、25日は31円で取引を終えた。株価は、1年余りで7分の1近くに落ち込んでいる。

 市場関係者は「長谷工はマンションの建設や販売に特化しており、このところのマンション市況悪化の影響を受けやすい体質になっている。来期以降の収入につながる受注実績も大幅に落ち込んでおり、業績回復が果たせるかどうかはマンション市況次第だ」と分析する。

 長谷工はこれまでも、市場環境が悪化するたびに経営危機に見舞われてきた。

 不動産価格が下落した1990年代後半には、「東京や大阪に保有していたビルや宅地に予想外の価格下落があった」として経営が悪化。99年5月、当時の大和銀行(現・りそな銀行)、三井信託銀行(現・中央三井信託銀行)、日本興業銀行(現・みずほコーポレート銀行)など32行から約3500億円の債権放棄を受けた。

 当時の岩尾崇副社長(現社長)が記者会見で「いくつかの選択肢があった。法的整理の申請も頭に入っていた」と述べたほどの窮地だった。

 さらに、02年3月期には保有不動産の価格下落で評価損が発生し、約2100億円の特別損失を計上。単体で915億円の債務超過に陥った。このときは主力3行が1500億円のデットエクイティスワップ(債務の株式化)という“ウラ技”を使い、資本を健全化して乗り切った。

 その後は、マンション市況の回復とともに業績も回復傾向をたどり、08年3月期には13期ぶりの配当を実施。純資産も1109億円まで積み上がり、岩尾社長が「再建完了」を宣言した。

 しかし、08年4-12月期の赤字決算で、純資産は同年12月末時点で801億円まで減少。販売不振で現金収入が大幅に減少した結果、金融機関からの短期借り入れを増やして資金をやり繰りする状態になっており、「経営数値上は再建途上の状況に後戻りしたかたち」(大手銀関係者)との声もある。

 米国の不動産バブル崩壊をきっかけに発生した「100年に一度の経済危機」。長谷工がどう乗り切るのか、市場も注目している。

夕刊フジ見出し(コメントでご紹介いただいた見出し、クリックで拡大)



個人的には、「どう乗り切れずに破綻するのか」の方に注目しているのですが… まあ、それは良しとしましょう。

これまでは、実質的に長谷工の食い物にされ、倒産に至ったマンションデベロッパーが注目を集めていましたが、いよいよ諸悪の根源たる長谷工に注目が集まってきたということでしょう。もともと、長谷工のビジネスモデルは実質的に自らマンション開発を行っているに過ぎません。それを、金だけ出す便利な「忠犬」デベロッパーを手玉に取ることで、さも自らは事業リスクを負っていないように見せかけていただけです。

長谷工がしゃぶり尽くしたデベロッパーが次々と破綻する中、カモたるデベロッパーがいなくなり、化けの皮がはがれて事業リスクが長谷工に集中してきた。そのことが、デベロッパー破綻の度に巨額の特別損失を計上する長谷工の姿を見て、ようやく世間にも知れ渡ってきたに過ぎません。

ひとたび歯車が逆回転し出せば、長谷工の持つ後ろ暗さ(債権放棄、債務の株式化によって、間接的に(銀行を通じて)公的資金が投入されていること)が世間の批判を浴びることは、一連の銀行たたきのすさまじさを見れば明らかでしょう。その過程で、如何に長谷工が紛争をものともしない反社会的な企業であるかに対しても、世間の批判が集中する可能性は十分にあり得ます。

ブログパーツでも長谷工の株価推移はお伝えしていますが、改めて最近の長谷工の株価チャートを掲載しておきます。昨年10月の50円台突入からやや回復していた株価も、ニチモが破綻した2月5日あたりを境に下落の一途を辿っています。株価が下がったから倒産に至るとは限りませんが、株価は経営状態を映し出す鏡でもあります。株価という鏡を通じて、長谷工の実態が広く世間に広まることを願っています。

長谷工の株価推移(ほぼ5営業日毎に20円ずつ下落してます、クリックで拡大)
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忠犬は 用が済んだら 使い捨て(ニチモ残酷物語)

今日も長谷工はコンクリート打設工事を行っていましたが、その横暴さはますますエスカレートの度合いを強めてきているようです。以前のエントリ赤字転落、キタ━(゚∀゚)━!!!!!で、長谷工がお知らせ看板を掲示していることをいいことに、午後10時までライトを照らして作業を行っていたことをお伝えしました。

今日も、例によってそのお知らせが掲示されましたが、その内容は「コンクリート押さえ完了時刻は22:00頃の予定」と、最初から午後10時まで作業することを宣言する非常識さを炸裂させてくれました。この会社は、「通常定められた時間は全て使い切り、その後のならし作業は大きな騒音が出ないから、深夜まででも構わないだろう」とでも考えているのでしょうか? 結局、現場のライトが消えたのは日付の変わった午前0時半頃でした(注・この部分だけ後で修正しました。まさか、日付が変わるまで消灯しないとは…)。このような常軌を逸した企業が、何故いつまでも存続していられるのか、不思議でなりません。

お知らせ看板(2/18)(平然と午後10時まで作業することを宣言しています、クリックで拡大)

今後、建物が立ち上がるに連れて、高層階で皓々とライトを灯して作業することになります。そうなれば、騒音・光の被害はより一層拡大することになるのは必至です。更には、その頃には一層の突貫工事体制に突入している可能性も高く、どこまで長谷工がエスカレートするかが心配でなりません。

話は変わりますが、16日に不動産経済研究所が発表した1月の首都圏の新築マンション発売戸数は、前年同月比24.1%減の1,760戸と、93年8月(1,354戸)以来約15年半振りに2千戸を割る低水準となったとのことです。市場が冷え込む中、事業者が新規供給よりも在庫の処理に力を入れたためとの観測が出ており、在庫が11,679戸と前月より748戸減少したことがそれを裏付けているとされています。

しかし、この不動産経済研究所の調査は、業者への聞き取り調査によるもので、いわば「自己申告」によるものです。そのため、既に完成しているにも関わらず、売り出していないという理由で在庫にカウントしていない潜在在庫が多数存在しているということは公然の秘密(一説には既に在庫は2万戸を突破していると言われます)。期分け販売によって調整されている初月契約率とともに、実態を隠蔽する体質が染みついている不動産業界のいいかげんさを物語る数字の一つです。

そんな逆風化に、いよいよ吉祥寺レジデンシアの対抗馬であるパークホームズ吉祥寺グランテラスのモデルルームが今週21日にグランドオープンするそうです。既にモデルルームはオープンしており、来客には中も案内しているようですので、何を今更の感はありますが、いよいよ価格も発表されるということなのでしょう。どれ位の価格帯で出してくるか、興味あるところではあります。

グランテラスモデルルーム(モデルルームはオープン済、クリックで拡大)

一方、相変わらず後出しじゃんけんを続ける吉祥寺レジデンシアは、既にモデルルームが完成しているにも関わらず、一向に販売を解する気配すらありません。それどころか、公式HP情報によればまた販売開始が延期となっています。当初の1月下旬から2月下旬へ、そして今度は3月下旬。そんなに自信がないなら、いっそ事業化を中止すればいいと思うのですが…

そろそろ本題に移ります。先週金曜日のニチモ破綻の続報ですが、前回のエントリニチモ倒産で、長谷工の損失ハウマッチ?で、長谷工ニチモ向け工事債権額を予測してみました。これに対し、16日に長谷工自体のプレスリリースでその残高が明らかになりましたが、その内容は忠犬として忠誠を尽くしてきたニチモに対して、「これでもか」とばかりに厳しいものでした。

長谷工が公表した工事債権額は2,639百万円(別途、子会社・森組に981百万円の債権あり)と、予測数値を大幅に下回るものでした。このことは、長谷工がよく言われる「テンテンパー」といったデベロッパーに有利な支払条件を認めず、工事進捗度合いに応じて工事代金を取り立てていたことを窺わせます。

しかし、もっと注目すべきは、プレスリリースの中の「3.今後の見通し」という部分です。以下、引用しますと、

 対象となる工事物件について、完成引渡し済物件は抵当権を設定し債権の保全を講じております。また、未引渡しの物件は、ニチモ株式会社と他社の共同事業として当社が請負ったものであるため、今後他の共同事業主と協議し事業継続することにより、工事代金の回収に努めて参ります。業績予想の変更等が必要な場合は速やかに公表致しますが、現時点において、本件に伴う業績予想の修正はございません。



何と、既に債権保全のために抵当権を設定しています。おそらく、土地代見合いの銀行借入を返済した後の物件を担保に取ったのだと思われますが、昨今のデベロッパー倒産によるゼネコンの債権額についてのリリースで、抵当権まで設定しているケースを見たことがありません。そこまでやるか、といった感じです。

前回のエントリでも記した通り、長谷工物件は「長谷工が土地を持ち込み」、「(多くのケースで)長谷工が販売まで代行する」という長谷工丸抱え案件です。ニチモをはじめとするデベロッパーが間抜けなだけとも言えますが、物件選定、プランニング、販売まで全て主導で行っておきながら、資金リスクだけデベロッパーに丸々転嫁し、デベロッパーの信用状態が不安になれば容赦なく取立を行う。私は、何故こんな悪徳業者と付き合うデベロッパーが存在するのか、不思議でなりません。もっとも、これまでは羊の皮を被っていたのかも知れませんが、馬脚を現した以上、もうこんな会社と付き合う物好きはいないかも知れませんが…

そして、もう一つ興味深いことがあります。赤字転落、キタ━(゚∀゚)━!!!!!の中で、「長谷工の第4四半期で特別損失が52億円膨らむことになって」いると書き記しました。しかし、日本綜合地所による追加損失は、(債権額の50%とすれば)13.5億円程度しかありません。一体、残りの損失は何なのでしょうか? 忠犬から多数の工事を受注している長谷工は、デベロッパーの大口債権者でもあります。もしかすると、長谷工は支払繰延要請などでデベロッパーの中味をよく知っているのかも…

そうすると、特別損失の差額は、ニチモをはじめとするデベロッパーの3月までの倒産を見越した分かも知れません。それが証拠にか、長谷工はニチモ倒産についてのプレスリリースの中で、「現時点において、本件に伴う業績予想の修正はございません」と断言しています。残りの損失の中味、是非知りたいとは思いませんか?

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ニチモ倒産で、長谷工の損失ハウマッチ?

最近、本ブログの内容がマンション関連ニュースに偏っている気がします。それは、それだけバッドニュースに事欠かないからでもあるのですが、今回もまたそのような話題です。

13日の金曜日(!)、長谷工の忠犬中の忠犬、ニチモ民事再生法の適用を申請して倒産しました。恒例のTDB・大型倒産速報マンション分譲 東証2部上場 ニチモ株式会社 民事再生法の適用を申請 負債757億円によりますと、

 東証2部上場のマンション分譲業者、ニチモ(株)(資本金40億6397万321円、千代田区神田美土代町7、登記面=大阪府大阪市北区堂島浜1-4-4、代表辻征二氏、従業員183名)は、2月13日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた(中略)。

 当社は、1955年(昭和30年)9月設立の南海ブロック(株)が前身で、70年(昭和45年)10月に額面変更のため、46年(昭和21年)11月設立のニチモプレハブ(株)に吸収合併された。71年3月に大証2部、78年3月に東証1部に株式を上場し(2004年2月に東証2部に指定替え)、この間の77年1月に現商号に変更した。

 マンション分譲を手がけ、設立以来順調に業容を拡大してきたが、バブル期の拡大路線が裏目に出て、2003年9月期に固定資産売却損失引当金繰入額の特別損失を計上し、大幅な債務超過に転落。このため、2004年3月に取引金融機関より債務免除約294億6100万円、債務株式化約88億8600万円の金融支援を受け、経営再建に努めていた。

 近年では、首都圏(約7割)、近畿圏(約3割)など都市部を中心に中高層マンションの分譲を手がけ、「ルイシャトレ」「ヴォアール」「ジョイシティ」などの自社マンションブランドを展開。ファミリーマンションを得意とし、近年では、ワンルームマンション、DINKS・シルバー世代向けのコンパクトマンション開発にも注力し、コンパクトマンションは不動産ファンドへの一棟売りも実施。好調なマンション市況を背景に2007年9月期の年売上高は約609億6100万円を計上していた。

 しかし、サブプライムローン問題のほか、土地や資材価格高騰などからマンション販売の遅れが顕著となり業況は急速に悪化。資金調達環境も厳しさを増すなか、引き渡しを予定していた大口取引先との売買契約が解約となるなどしたことで2008年9月期の年売上高は約290億9000万円に落ち込み、約102億6300万円の最終赤字を余儀なくされ、継続企業の前提に関する重要な疑義が付されていた。加えて、キャッシュフローも厳しく、一部借入金について金融機関と合意のうえ11月末の返済期日を延期、動向が注目されていた。



もうずっと、株価も一桁(どころか発表前の金曜日の終値は2円!)という状態が続いていましたので、誰もが生き残るなどとは全く信じていない会社だった訳です。それにしても、ニチモ長谷工はりそな銀行主導で金融支援を受けた過去といい、もう地獄の底まで一緒に旅立ってもらいたいほど、強い絆で結ばれているようです。

そんなニチモの忠犬振りについては、以前のエントリ輝く!長谷工忠犬度ランキング(第2の近藤産業を探せ!)でもお伝えした通り(ランキング第2位)ですが、相も変わらずの忠犬振りを最後まで発揮していたようです。本日現在で物件一覧に掲載されている全14物件中、実に8物件(57%)が長谷工物件です(長谷工の子会社森組の1物件を加えると、全9物件(64%)に上昇)。安易に長谷工の安普請PJに首を突っ込んだ代償は、非常に大きかったようです。

本日現在では、長谷工のニチモ倒産に伴うプレスリリースは出ていません(週明けになるものと思われます)が、ここで日本綜合地所と同様に、ニチモ関連の長谷工の工事債権額を試算してみたいと思います。まあ、余興と思ってお付き合い下さい。先程の(森組分を加えた)全9物件のうち、竣工時期が古い「森都OSAKA」を除いた8物件について、前回同様の試算をしてみると、

物件名戸数(戸)建築確認竣工予定進捗度未収分総工費(百万円)未収額(百万円)備考
トリニティレジデンス(ブライトコート)762008/42009/1152.8%32.8%7222372社JV(当社持分50%と仮定)
トリニティレジデンス(アルトウィング)2272008/72010/630.7%10.7%2,1572312社JV(当社持分50%と仮定)
ザ・レジデンス千葉ニュータウン中央3272008/12009/487.1%67.1%1,5531,0424社JV(当社持分25%と仮定)
ザ・ガーデンアイル(第2工区)1642007/62009/395.6%75.6%1,0397853社JV(当社持分33%と仮定)
ルイシャトレ戸田公園セレスタ70不詳2008/11100.0%80.0%1,3301,064施工:森組
ours(アワーズ)4322008/32010/346.2%26.2%2,0525374社JV(当社持分25%と仮定)
サウスオールシティ(RW、LW)5602007/52009/395.8%75.8%1,7731,3456社JV(当社持分17%と仮定)
サウスオールシティ(FW)2312007/52010/362.0%42.0%7323076社JV(当社持分17%と仮定)
シティオアシス東三国イーナ283不詳2009/2100.0%80.0%2,6892,1512社JV(当社持分50%と仮定)
ルイシャトレ岸和田春木RYUGA1492007/32008/10100.0%80.0%2,8312,265 
合計2,519    16,8779,964 


という結果になりました。この試算においては、以前のエントリ因果応報日本綜合地所向け工事債権の試算を行ったときと同様の仮定を置いています。ニチモの場合は、大分前から信用不安が囁かれていましたので、回収ペースを速めて試算しようとも思いましたが、JV案件が多いことから前回同様としました。

結果は、今回も100億円近い債権残高と、長谷工の悲惨さを物語る数値となっています。週明けに発表されるであろう長谷工のプレスリリースが楽しみです。但し、先述したように、信用力に大いに懸念のあったニチモに対しては、相当回収条件を厳しくしていた可能性もあり、その場合は債権額が試算結果より相当少ないこともあり得ます。

本来であれば、このこと自体は債権回収を確実にするための企業行動として何ら問題はないでしょうが、長谷工だけは違います。何故なら、長谷工案件は、長谷工が土地を持ち込んで工事を受注、そして多くのケースでは販売まで(長谷工アーベストで)請け負っており、デベロッパーはいわば「長谷工におんぶにだっこ」状態にあった訳です。そのような事情を勘案すれば、回収条件を厳しくして自らのリスクは極小化し、一方で販売リスクだけをデベロッパーに丸々転嫁するのは、道義的には論外でしょう(もっとも、こんな案件を受けるデベロッパーの自己責任という気もしますので、どっちもどっちですが)。

何れにせよ、長谷工の公表するニチモ向け債権額次第で、長谷工が忠犬(デベロッパー)達をどう見ていたかが判明する訳です。事業パートナーとしてリスクを共有していたか、使い捨ての単なるカモと見ていたか、その点については後日改めて検証してみたいと思います。

最後に、日本綜合地所の倒産についても、多少補足しておきます。福岡の信用調査機関である株式会社データマックスが提供しているNet-IBに日本綜合地所の主要債権者が掲載されています。工事債権関係としては、竹中工務店71億円(買掛金)、安藤建設32億円(支払手形)が群を抜いて高額です。しかし、この一覧の中には、どこを探しても長谷工の名前が見えません。一体、長谷工発表の119億円の工事債権はどこに隠れているのでしょう?

債務者と債権者の発表内容にこれだけの差があると、何らかのカラクリが潜んでいるのではないかと勘繰りたくなります。この問題については、長谷工が奈落の底に落ちていくスピードにも密接に関連していますので、是非詳細を知りたいところですね。

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赤字転落、キタ━(゚∀゚)━!!!!!

今週も突貫工事に余念のない長谷工ですが、本日もコンクリート打設工事を行う日でした。毎回、コンクリート打設の日は遅くまで皓々とライトを照らして作業を行う非常識さを炸裂させていますが、本日の消灯時間はほとんど午後10時直前でした。この会社には、全くというほど常識というものが欠落しています。

最近、遅くまで工事を行う日には、夕方頃、下の写真のようなお知らせが掲示されています。これが掲示されるようになった経緯は不明ですが、近隣住民に向けての情報提供を目的としているのであれば、全く用をなしていないことになります。何しろ、作業完了予定を午後8時頃としていながら、現実には午後10時近くまで作業している訳ですから。

コンクリート工事のお知らせ(不正確極まりないコンクリート工事のお知らせ、クリックで拡大)

さて、本題です。前回のエントリ「因果応報」で予言(?)した通り、長谷工が本日発表した第3四半期決算短信において、特別損失の計上、棚卸資産評価損の計上、繰延税金資産の取り崩しの3点セットによって、めでたく最終赤字に転落しました。同時に、業績予想の修正も行い、通期でも最終赤字に転落することも発表しました。

これ自体は何の違和感もありませんし、むしろ後述するように、赤字幅が過小に見積もられており、最終赤字はもっと拡大するのではないかと思っている位ですが、先ずは順番に長谷工の決算内容を見てみたいと思います。

最初は、特別損失の計上から。これについては、日本綜合地所関連の損失について説明があり、平成20年12月末時点の債権残高約92億円の半分に相当する46億円の貸倒引当金を計上した旨が述べられています(税務上の繰入限度額に従ったものと思われます)。しかし、平成21年1月までに新たに発生した約27億円の債権については、「期末までに損失処理する」旨が述べられているのみで、更なる追加損失の計上が予定されていることが分かります(通期予想によれば、第4四半期で特別損失が52億円膨らむことになっています)。

次に、棚卸資産の評価損計上ですが、これについては第3四半期までの累計で63億円の評価損を売上原価に計上したことを明らかにしています。しかし、12月末で1,967億円に上る営業用不動産関連資産の残高と比較して、評価損がこの程度(約3%)で済む筈はないでしょう。長谷工には、デベロッパーへの転売を当て込んで先行取得したマンション用地がゴロゴロしている筈です(それが長谷工自慢のビジネスモデルなのですから)。今、マンション用地を素地で売却しようとすれば、購入したときの価格の半値でも買い手が付かないと聞きます。この程度の評価損でお茶を濁そうとは、虫が良すぎるのではないでしょうか。

そして、繰延税金資産の取り崩しですが、第3四半期の法人税等調整額(≒繰延税金資産の取崩額)は約38億円に上り、これによって(税引き前は黒字だが)最終赤字に転落したことが見て取れます。しかし、一部取り崩し後でも繰延税金資産の残高は約466億円もあります。繰延税金資産は、「将来税金の前払分」と考えて資産性が認められるものなので、将来の収益が大幅に減少する見通しであれば、収益見通しに応じて取り崩さなければならないものです。その点、長谷工の今後の収益は急落することが決定的ですので、繰延税金資産の取り崩しについても甘過ぎると言わざるを得ないでしょう。

では何故、長谷工の収益は急落すると分かるのか。それは、長谷工の受注高の推移を見れば一目瞭然です。下の図は、長谷工発表の第3四半期決算説明資料の中にある四半期受注高の推移ですが、一目瞭然、受注高が急落している様子が見て取れます。マンションの施工には(長谷工の突貫工事マンションでも)通常1年以上の時間が必要ですから、1~2期前の受注状況を見れば、将来の収益は簡単に予測できます。とすれば、長谷工の来期の決算が如何に悲惨なものか、火を見るよりも明らかでしょう。そして、これだけ悲惨を極めるマンション業界において、今後の受注が当面は回復しないだろうということもほぼ確実です。一体、どこに長谷工の業績回復を予想する材料があるのでしょうか?

受注高推移(つるべ落としの受注高推移、クリックで拡大)

パッと見ただけでも、これだけの下振れ要因を内包した長谷工の決算。今後更なる下方修正が待っていることは確実です。現預金残高も平成20年3月末の626億円から400億円まで減少し、今後更に減少することも確実でしょう(しかも、その間借入金は1,650→2,424億円に急増)。こんな長谷工の命運が尽きる日は、案外すぐそばまで来ているのかも知れません。「その日」が来るのを指折り数えて待つこととしましょう。

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因果応報

まず最初に、前回のデベロッパー倒産劇はいよいよクライマックスへにコメントを寄せて下さった方がいらっしゃいましたので、それに関する補足から。コメントの内容は、「千葉市幕張の物件では、『オープンエアリビングバルコニーが床面積算定から除外されていることは建築基準法違反である』として、『日本綜合地所オープンエアリビングバルコニーに審査請求』とな」ったことを伝えるブログ●経過報告「日本綜合地所のオープンエアリビングバルコニーに審査請求」をご紹介いただいたものです。

この点については、この「オープンエアリビングバルコニー」というコンセプトを初めて見た時から、「建築基準法に違反していないのか?」という疑問を持ちました。通常、バルコニーの奥行きは2mまでしか容積不算入にならないのに、何故これについては4mもの奥行きが実現できるのかという自然な疑問です(余談ですが、そもそもこの2mもの容積不算入自体、マンションに対して甘過ぎると思っています)。

では何故、「オープンエアリビングバルコニー」は容積不算入になるのかといえば、答えは簡単、「隣り合う住戸のバルコニー側に、奥行き4m、幅2m以上の吹抜けを設けることで、容積不算入を実現した」ということです。両端の吹き抜けから2mずつの部分が容積不算入となるため、4m×4mのバルコニーであれば「容積不算入」となる訳です(これについての説明は色々なところでなされていますが、こちらの不動産流通の記者の目が図入りで分かり易いと思います)。

これをどう評価するかは人それぞれだと思いますが、一つだけ確かなのは、「オープンエアリビングバルコニーは違法とまでは言い切れないが、限りなく脱法性は高い」ということでしょうか。建築基準法の規定はこのようなケースを想定していないでしょうから、条文を素直に読めば違法とは言えないものの、それは条文解釈を悪用した脱法性の高い設計ということです。

この点については、エキスパンションジョイントを悪用して複数の建物を「一の建築物」だと言い張って戸数を大幅に水増しした、一連の長谷工物件と同じ匂いを感じます。長谷工の「数の偽装」も、当初は建築審査会で肯定されていましたが、違法と判断されたケースも出てきています。オープンエアリビングバルコニーのような脱法性の高い設計が、将来的な法改正によって明確に違法とされ、既存不適格となる可能性は相応に高いのではないでしょうか。

さて、本題に移ります。日本綜合地所の倒産を受けて、同社をいいカモとしてきた長谷工債権の取立不能又は取立遅延のおそれに関するお知らせというプレスリリースを出しました。それによれば、工事債権等の金額は約119億円にも上ること、債権に対する保全はないこと(商事留置権のみ)などが明らかにされています。

「回収可能性については現在精査中」とのことですが、商事留置権が存在していても、竣工・引渡間際の物件は、売れなければ回収できませんし、竣工までにまだ時間のある物件は、完成させなければ資金化できません。日本綜合地所が、再建のために大幅にプロジェクト数を絞り込み、建設途中でも中止を選択する物件が出てきたりすれば、他の売り主を探して来るか、自らリスク丸抱えで(土地もろとも)引き取るかしかありません。長谷工の、デベロッパーにリスクを負わせて自らは甘い汁を吸うというビジネスモデルは、ここへ来て急速に歯車が逆回転しているようです。

ここで、長谷工の工事債権額について、ちょっとした試算をしてみました。前回お伝えした通り、日本綜合地所が分譲中の物件中、長谷工施工物件は10物件。このうち、竣工時期が古い「ヴェレーナ茅ヶ崎海岸」以外の9物件について、それぞれの債権額を計算してみたものです。

 
物件名戸数(戸)建築確認竣工予定進捗度未収分総工費(百万円)未収額(百万円)備考
ヴェレーナ王子3512008/82010/528.8%8.8%6,669590
ヴェレーナ青梅新町3382007/122009/2100.0%80.0%6,4225,138 
ヴェレーナ東戸塚2162008/82010/233.5%13.5%4,104555 
ヴェレーナ追浜902008/122010/214.5%4.5%1,71077 
ヴェレーナ北久里浜2462008/122010/412.8%2.8%4,674129 
ヴェレーナ久里浜海岸2262008/42009/391.6%71.6%4,2943.075 
ヴェレーナ幕張五丁目1572008/102009/1131.1%11.1%2,983330 
マスターズレジデンスおおたかの森3152008/82009/1237.8%17.8%2,993532当社持分50%と仮定
レイディアントシティ印西牧の原1082007/122009/1100.0%80.0%2,0521,642フォレストヴィラ分のみ
合計2,113    37,15512,067 


この試算には、以下のようないくつかの仮定を置いています。

  1. 戸当たり建築単価は19百万円(平均70m2/戸として施工単価90万円/坪)。
  2. 工期は、建築確認取得から竣工予定まで。その間、均等に建築費用が発生。
  3. 建築費の支払条件は、いわゆるテンテンパー(1:1:8)。


かなり大雑把な仮定ですが、算出された未収工事代金(120億円)は長谷工発表のものとほぼ一致しています。単なる偶然かも知れませんが、一応これを基に話を進めます。長谷工は、「商事留置権があるから一定の回収は可能」と主張したいようですが、それは原価以上できちんと売れた場合の話です。このマンション市況では原価割れでの販売の可能性も高いでしょうし、おそらく土地には銀行の抵当権が設定されているでしょうから、その残りしか回収できない可能性もあると思います。つまりは、その差額が損失となる可能性が高いということです。

そして、それ以上に深刻なのは、顧客宛の引渡までまだ時間の掛かる建築中の物件です。この環境下、プロジェクトを最後まで遂行して販売しても損が出るだけだと日本綜合地所が判断すれば、プロジェクト自体を途中で中止することもあり得るでしょう。その場合、長谷工が工事代金を回収する方法は、他の事業主を見付けて来るか、自らが(土地も買い受けて)事業を続けるかしかありません。この環境では、前者は非常に難しいでしょう。名乗りを挙げる事業者がいたとしても、相当に買い叩かれることは容易に想像できます。そして、後者であれば、更なる持ち出しが発生することになります。

最近倒産しているデベロッパーのほとんどは、資金繰りに行き詰まって倒産しているケースです。その最後のツケは、徐々にですが確実に、今までデベロッパーを散々食い物にしてきた長谷工に向かいつつあるようです。

最後に、長谷工の第3四半期決算発表は2月12日の予定とのこと。その時点で、特別損失の計上、棚卸資産減損による大幅利益減少、繰延税金資産取り崩しによる自己資本大幅減少の3点セットが公表されることでしょう。長谷工の命運が尽きる日は、確実に近付いているようです。

P.S. 現場の近況もお伝えしておきます。吉祥寺レジデンシアは相変わらず地下部分の工事を続けており、地上部分の工事が始まる気配すら見られません。一方、パークホームズ吉祥寺グランテラスの方はと言えば、既に4棟あるうちの東西の2棟は地上階の躯体工事が進んでいます。これだけ工事進捗に差があって、かつ階数は2倍の差。なのに完成時期はほぼ一緒。これで同等のクオリティが出せるほど、長谷工の施工技術は抜きんでて高いのでしょうか?

グランテラス工事風景(方やグランテラスは地上階の工事中、クリックで拡大)

レジデンシア工事風景(方やレジデンシアはまだ地下の工事中、クリックで拡大)

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デベロッパー倒産劇はいよいよクライマックスへ

ここ数日、栄泉不動産に関連したキーワード検索からのアクセスが多い状態が続いていました。それもやっと落ち着いてきたかと思えば、今度は日本綜合地所が会社更生手続開始を申し立てたというニュースが飛び込んできました。2日前に、業績の大幅下方修正を発表したばかりでの倒産劇、なんだかな~という感じです。

恒例、TDB大型倒産速報の「ヴェレーナ」シリーズのマンションデベロッパー 東証1部上場 日本綜合地所株式会社など3社 会社更生法の適用を申請 負債2142億2300万円によりますと、

 東証1部上場のマンションデベロッパー日本綜合地所(株)(資本金141億1975万7196円、港区高輪2-21-46、代表西丸誠氏、従業員362名)は、2月5日に東京地裁へ会社更生法の適用を申請した(中略)。

 当社は、1993年(平成5年)2月に日本綜合地所(株)として設立した会社を、98年(平成10年)6月に、88年(昭和53年)7月設立の休眠会社が吸収する形で新たに設立したマンションデベロッパー。99年11月に店頭登録し、2001年12月に東証2部、2003年3月に東証1部に指定替えした。主にファミリー層をターゲットとしたヨーロピアンテイストの新築マンション「ヴェレーナ」シリーズ(2007年に「グランシティ」「レイディアントシティ」などの自社ブランドを統一)の分譲を手がけ、積極的なテレビCMなど広告宣伝が奏功したほか、企画力、営業力にも定評があり、好調な販売実績を積み重ねていた。

 近年では、一戸建て分譲・不動産仲介会社を設立したほか、マンション管理部門を分社化、広告会社を買収するなどグループの強化にも注力。2007年にはマンション供給戸数(年間)が首都圏では2位、全国では6位にランクされ((株)不動産経済研究所調べ)、2008年3月期にはピークとなる年売上高約973億9100万円(単体)を計上していた。

 しかし、この間の資材価格の高騰、建築基準法改正、サブプライムローン問題などに起因する急速な不動産市況の悪化により、販売状況が鈍化。商品不動産の固定化が懸念されていたほか、主に販売用マンション取得・建築や賃貸用不動産取得にともなう借入金、社債など有利子負債が重荷となっていた。販売を強化して在庫の圧縮を推進していたが、経営環境のより一層の悪化により、株価、格付けも低下したことで対外的な信用も低下していた。

 11月上旬には社債償還が注目されたが、主力行を含む複数行から資金調達を行いしのいでいた。しかし、拡大路線を基調とした中期経営計画の見直しは避けられず、同時に計画の下方修正を発表。採用内定者の取り消しを行わざるを得ない事態となり、社会的な話題にもなっていた。今年2月3日には、市況の急速な悪化を棚卸資産の評価に反映した結果、今期は約308億円の大幅な最終赤字になることを発表。建築代金の支払いも困難となり今回の措置となった(中略)。

 また関係会社で分譲マンションの開発販売を手がける、日綜不動産(株)(資本金4億9400万円、大阪市中央区本町4-1-7、代表市森賢治氏)と戸建分譲の日綜ハウジング(株)(資本金1億円、港区高輪2-21-46、代表木下康氏)も、同日同地裁へ会社更生法の適用を申請した(後略)。



この文中にもある通り、日本綜合地所といえば、今春入社予定の学生の内定取り消しで一躍全国区になった会社です。内定を取り消された53人の学生に対しては、全員に補償金100万円を支払済とのことですが、学生さんとしては複雑な心境でしょう。やはり、内定を取り消さざるを得ない程に、問題が表面化した昨年11月の段階で経営は悪化していたということだったようです。

さて、こんな日本綜合地所ですが、この会社も例によって結構長谷工物件が多いことで定評があります。本日現在の全物件一覧には、全36物件(うち、完売済1物件)が掲載されています。このうち、完売物件を除いたマンションは32物件で、内訳は、東京23区7物件(うち、長谷工1物件)、東京都下4物件(同1物件)、神奈川10物件(同5物件)、千葉5物件(同3物件)、埼玉2物件(同0物件)、関西4物件(子会社・日綜不動産分、同0物件)となっています。長谷工施工物件が10物件も含まれている点、立派な忠犬と言えます。

ここのマンションは、「奥行き約4mのオープンエアリビングバルコニー」が売り物で、それ自体は差別化要因としては成功していたと思いますが、ヨーロッパ風(らしい)を謳った変な尖塔が付いたデザインなどは、正直センスが良いとはとても思えませんでした。それが破綻の理由なのか、はたまた郊外長谷工物件の販売不振のせいなのか、その辺りは不明ですが、紛争も頻発しているお行儀の悪いデベロッパーでしたので、天誅が下ったというところでしょう。

なお、一緒に倒産している子会社の日綜不動産ですが、この会社の前身は日立造船不動産という日立造船の子会社です。日立造船に見捨てられ、関西進出を目論んでいた日本綜合地所に拾われたまでは良かったのですが、結果は一緒だったようです。

半年前のエントリゼファー倒産は単なる序曲で、「デベロッパー淘汰の動きは、どれ位の大手までを巻き込んでいくのでしょう。今後の動きには要注目です。しかし、この淘汰の流れの本丸は、マンション市況を一社で完膚無きまでに破壊した、どうしようもない某マンション専業ゼネコンしかあり得ないでしょう」と書き記しました。流れは完全にその通りになっています(別に私に先見の明があったという訳ではなく、誰が見てもそうだっただけです)。

最早、この日本綜合地所の倒産は、3月末に向けてマンションデベロッパーが淘汰されていく、そのクライマックスの幕開けに思えてなりません。そして、その総仕上げには、某ゼネコンの破綻こそがふさわしいと思いますが、皆さんはどうお感じになりますか?

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溺れる者は藁をもつかむ?

昨日の冷たい雨も上がり、晴れ間の広がった日曜日でしたが、かなり風が強く、長谷工の工事が休みだったことに胸をなで下ろしました。何しろ長谷工ときたら、かなりの強風が吹き荒れる日でも、クレーンを下ろすことなく作業をし続けますから。下の写真のように、周囲に(高圧線の鉄塔以外に)高いものがない低層住宅街だろうが、そんなことは全くお構いなしです。あのクレーンを見るたびに転倒の危険性に怯えなければならない毎日に、早く別れを告げたいものです。

3台のクレーン(周囲から浮き上がるクレーン群、クリックで拡大)

さて、先日のエントリ消えたモデルルーム地図の怪でお伝えした吉祥寺レジデンシアモデルルームの件ですが、コメントをいただいた通り、既に(少なくとも外観上は)完成しているようです。

モデルルーム全景(全景。外観は完成済です、クリックで拡大)

モデルルーム正面(正面から。かなり地味な外観です、クリックで拡大)

はっきり言って現地からは相当遠いのですが、モデルルーム敷地内には駐車場はありません。近くに別途駐車場を借りるのだと思いますが、利便性は相当悪そうです。モデルルームは駅のそばか現地近くに設営するのが普通ですが、吉祥寺駅すぐそばのルフォン吉祥寺のモデルルーム跡地とかは借りられなかったのでしょうかね。まあ、モデルルームと現地の上空を何れも同じ高圧線が通っていますので、それを北西の方角に辿っていけば、絶対迷わずに現地に辿り着けます。そういう意味では良い場所なのかも知れません。

現地の近況をもう一つ。「市報むさしの1月15日号」で発表されていた通り、法政跡地西側を通る市道5号線の名称が「法政通り」から「美大通り」に変更されました。教育機関の矜持など一切持ち合わせず、自らの金儲けだけを最優先して長谷工に跡地を売却して逃げ去っていった法政の忌まわしい名前がようやく消え去ることとなりました。後は、ムーバスのバス停から「法政通り」の名称が消え去れば、名実ともに法政のデリートは完了です。一緒に、「長谷工」もデリートできればいいのですが… もう暫く時間がかかりそうです。

美大通りの標識(法政の跡は着実に消えつつあります、クリックで拡大)

前振りが長くなってしまいましたが、そろそろ本題に移ります。着実に崩壊が進むマンション業界ですが、いよいよ大手の経営危機が表面化してきたようです。先週金曜日(1月30日)に、コスモスイニシア(旧リクルートコスモス)が発表した2本のプレスリリースからは、そんな様子が垣間見られるような気がします。

先ずは、たな卸資産評価損の計上、平成21年3月期(連結・個別)業績予想及び期末配当予想の修正並びに役員報酬の減額に関するお知らせという長いタイトルのプレスリリースから見てみます。内容のポイントは、第3四半期に棚卸資産評価損約156億円を計上することによって、通期連結業績予想が110億円の黒字から170億円の赤字に転落するというものです。このパターンは、既に第2四半期の時点で赤字転落を発表した大京と同じですね。

大京、コスモスイニシアとも、バブルの後遺症からスポンサー企業による増資を受け容れて(大京はオリックス、コスモスイニシアはユニゾンキャピタル)経営再建を図った過去がある点で共通しています。大京の場合は、大赤字転落の発表とともに、スポンサー・オリックスによる増資引受を協議中であることを発表して、信用不安の払拭を図っていました。コスモスイニシアの場合、スポンサーであるユニゾンはいわゆる企業買収ファンドですので、世界的な金融危機の中、そこまでの資金力がユニゾンにあるかどうかが助かるかどうかのポイントになりそうです。

その点について重要な示唆を与えるのが、子会社株式の譲渡及び業務提携に関するお知らせというもう一本のプレスリリースです。こちらの内容は、マンション管理を手掛ける100%子会社・コスモスライフの株式をユニゾン傘下のファンドに100億円で売却するというものです。

但し、以前のエントリ管理会社召し上げで忠犬はお役ご免?で見たような一連の管理子会社売却とは少し内容が違うようです。それは、プレスリリース中に、「コスモスライフ株式の譲渡は、上記の通り、資金調達を目的としていることや従前の業務提携関係及び協力関係に実質的な変更はないことなどから『金融取引』として会計処理することになりますので、コスモスライフは、引き続き、当社の連結子会社であります」とある通り、実質的に管理子会社を担保に、スポンサー・ユニゾンキャピタルから金を借りたということのようです。

これをどう考えるかは、微妙ですね。将来的に買い戻す予定があることから、そこまで業績は悪化していないと見るか、こんなことまでしないと資金が調達できないほど、中身が悪化していると見るか… 個人的には後者に一票ですが、真相はどうなのでしょうか?

なお、コスモスライフの会社案内によれば、分譲マンション管理戸数は123千戸(平成20年3月末)とありますので、その後の増加等も考えると、まあおおよそ相場と言われる1戸当たり8万円での売却ということになります。管理会社召し上げで忠犬はお役ご免?で見た長谷工の買値は、やはり突出して高いようです。是非カラクリが知りたいものです。

<2月3日追記>
さる方から、コスモスライフの売却について「純資産は100億、純利益16億から考えると100億は格安」ではないかというコメントをいただきましたので、若干の補足をさせていただきます。
純資産と買収額(≒時価評価額)がほぼイコールですので、PBRがほぼ1倍の状態に相当することになります。現在の不動産市況においてはPBR1倍割れ銘柄がゴロゴロしていることを考えれば、相応の評価でしょう。
一方、利益については、確かに純利益は約16億円ありますが、営業利益は21億円程度であり、当期純利益が過大な気がします(特別利益があるか、納税額が過小か)。コスモスイニシアのセグメント情報による不動産管理事業の営業利益は14億円程度ですから、営業利益7億円は別の事業で稼いでいる計算になります。この事業の安定性如何で、コスモスライフの評価額は大きく変わってくるような気もします。
何れにせよ、本件は「金融取引」とのことですから、「コスモスライフ株の評価額はもっと高かったが、担保掛け目を差し引かれた」というのが真相かも知れません。何にしても、虎の子の子会社売却のプレスリリースとしては、明らかに開示不足ですね。


何れにせよ、業界大手の2社がここまでの棚卸資産評価損を計上した以上、他社も3月末に向けて計上を検討せざるを得ないでしょう。大幅赤字転落が続出、結果として破綻に至るマンションデベロッパーが頻発しそうな予感です。そう言えば、ゼネコンなのにマンション用地の棚卸資産を大量に計上している会社がありましたね。その会社が評価損を計上するのはいつなのでしょうか?

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