吉祥寺東町の法政跡地問題を考える

各地で高層マンション建設を強行、地域住民との紛争多数。モラルゼロの最低マンション専業ゼネコン・長谷工コーポレーションによる、吉祥寺東町・法政高校跡地の高層マンション建設計画を追跡するブログです。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

終わりのないマンションバブル崩壊

本日また一社、長谷工の忠犬が逝きました。その名はノエル。「グランノエル」ブランドのマンションを展開する中堅デベロッパーです。本日、破産手続開始の申立てを行い、即日開始決定がなされました。恒例、帝国データバンクの大型倒産速報総合不動産業 東証2部上場 株式会社ノエルなど2社 破産手続き開始決定受ける 負債417億円によれば、

「神奈川・東京」 東証2部上場で総合不動産業の(株)ノエル(資本金 22億6879万4466円、川崎市高津区二子5-1-1、代表金古政利氏、従業員283名)と(株)ENR(資本金5777万5000円、港区虎ノ門1-4-3、代表奥村秀哉氏ほか1名、従業員16名)の2社は、10月30日に東京地裁へ自己破産を申請し、破産手続き開始決定を受けた(中略)。

 ノエルは、1969年(昭和44年)9月創業、72年(昭和47年)2月に法人改組した中堅デベロッパーで2007年8月に東証2部へ上場を果たしていた。東急田園都市線中心に「グランノエル」シリーズのマンション分譲や用地売買を主体に運営、そのほか建売、仲介・管理も手がけ、近年はマンション用地の需要が旺盛であったほか、投資用賃貸マンションや商業施設など不動産ファンド向けの開発物件が好調で年々業績を伸ばし、2007年8月期には年売上高約777億9200万円をあげていた。

 しかし、改正建築基準法による建築確認の遅延、分譲住宅価格上昇に伴う顧客の買い控えに加え、サブプライムローン問題に端を発した金融市場の混乱等、不動産業界を取り巻く急激な変化で、2008年8月期の年売上高は約653億円にまで落ち込み、売買契約の解除等に伴う費用などで最終損益は約54億3000万円の欠損に転落する見通しを発表。ここ数年は、拡大路線を推し進めてきたことで資金需要は旺盛で、これらを金融機関からの借り入れに依存してきたため、不動産市況の悪化が経営を圧迫。販売用不動産の販売促進による棚卸資産の圧縮や経営効率化を目指すとともに、資本提携先を模索してきたが実現に至らず、保有物件売却計画の大幅な遅れや借入金の返済遅延、その他未払いの発生など資金繰りはひっ迫し、今回の措置となった(後略)。



このノエル、以前のエントリ輝く!長谷工忠犬度ランキング(第2の近藤産業を探せ!)ではランク外でしたが、有名な長谷工忠犬の一社です。既に同社のHPは閉鎖されており、中身を見ることはできませんが、Internet Archiveで同社のマンション一覧(昨年の10月20日のキャッシュが最後)を見ると、グランノエルシリーズで5物件、共同事業で4物件が掲載されています。共同物件の4物件は既に全て完売しており、且つ長谷工物件ではありませんが、自社ブランドのグランノエルシリーズは5物件中2物件が現在も販売中のようです。しかも、その2物件は、グランノエル湘南菫平が3月竣工済、グランノエル南町田が6月竣工済にも関わらず完売していないダメっぷりです。そして、何より5物件中、完売していない2物件だけが長谷工物件なのです。ここでも、長谷工様のお力の偉大さを垣間見ることができます(マツヤハウジングの時とそっくりです)。

ところで、このノエルですが、破産手続開始のプレスリリースと同時に、「平成20 年8月期計算書類に対する監査意見不表明について」というプレスリリースを出しています。それによれば、「連結計算書類に『継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象又は状況』の注記を記載する予定でありました」が、「会計監査人である監査法人トーマツは、当社の継続企業の前提について、当該監査時点では適正な監査意見を表明するための合理的な基礎を得ることが出来ないと判断」し、「監査意見の表明をしない旨の監査報告を」行ったとのことです。これが直接の破産申立ての原因となった模様であり、例によって監査法人が死刑宣告を行った形となっています。これから来月中旬まで、3月決算の企業の中間決算公表が続きます。一体、監査法人にダメ出しされて、何社のマンションデベロッパーが逝くのでしょうか。片手くらいでは済まないような気もしますが…

話は変わりますが、現在日経ビジネスオンラインの「日経ビジネスが描いた日本経済の40年」という特集企画として、「マンションが危ない」という連載が行われています。過去の日経ビジネスの記事を再掲したものですが、そのあまりにも同じ失敗を繰り返している不動産業界の姿に、思わず失笑してしまいます。印象的な部分を順次引用してみます(長いので適宜はしょって引用しております。やや文章が飛んでいる箇所もありますがご容赦下さい)。

マンション大異変、驚愕の新築物件投げ売り現場を行く
2004年3月15日号より

 地方都市や関西圏、埼玉県や千葉県など首都圏でも郊外に当たる地域では1年余り前からマンション販売に黄信号がともったという声が目立っていた。だが、「ここだけは大丈夫」とマンション各社が殺到した東京都区部のマンション市場に異変が起きている。

 1999年以降、首都圏のマンション供給戸数は5年連続で8万戸を超えた。バブル末期の91年の供給戸数は2万6000戸だ。それを考えると、近年のマンション供給がどれだけ過熱しているかが分かるだろう。地価や工事単価の下落、ローン減税や空前の低金利などマンションを購入しやすい素地が整っていたことは事実だ。郊外から都心へと人口が回帰する動きや団塊の世代の子供が住宅購入の適齢期になるといった新たな需要層の登場もある。しかし、5年連続の大量供給に見合うほどの需要があるのか、疑問も残る。

 「これまでのパターンであれば、政策面からの後押しで在庫は減っていく。ところが、今のところ、これといった需要喚起策はない。マンション業者は供給の先送りでしのいでいるが、潜在的な在庫は増え続けており、いずれ限界を迎えるのは間違いない」(アトラクターズ・ラボの沖有人社長)。

 多くのマンション業者は、完成前から販売を開始する。売れ行きがよければ販売を前倒しする。一方、売れ行きが落ちれば「第2次3期」というように1回当たりの売り出し戸数を減らし、販売時期を細かく分ける。時間をかけて販売することで売れ行きの悪化が表面化しないよう工夫してきた。

 不動産経済研究所のデータが悪化しないのは、こうした販売手法により目先の在庫や契約率が隠された結果だ。しかし、相次ぐ値引き販売は、販売時期の先送りが完成・入居という期限に間に合わなくなった現実を示す。

 アトラクターズ・ラボのデータは、需要が供給を消化できず、いよいよ在庫が臨界点に差しかかかってきたとも読める。業界大手、野村不動産の高井基次副社長も、現在の市場を「心情的に、8万戸の供給は多すぎ。今後、需要は増えないと思う」と打ち明ける。

 鋼材など建材価格は、中国の旺盛な需要で上昇している。工事費の圧縮による原価低減が難しい中で、値引き販売の多発はマンション業者の利益を直撃する。投げ売りとも言える極端な値引き販売は、今春だけで終わらず、来春にかけてさらに広がる恐れがある。

 もっとも、マンションの供給過剰は2005年3月期で解消するわけではない。2006年3月期も大規模マンションの建設が目白押しだ。「適正な供給戸数は首都圏で6万~7万戸。2004年3月期決算は乗り切れても、2005年3月期決算で影響を受けるデベロッパーは出てくると思う」(ジョイント・コーポレーションの田中克巳副社長)という慎重な声はある。しかし、マンション業界全体で供給調整が進む気配が見えないのはなぜか。そこには、ある構造的な問題が横たわっている。



どうですか。とても4年半前の記事とは思えないほど、現在の状況とうり二つです。記事中の慎重な声がマンションデベロッパーの行動に生かされた形跡が全く見られないのが残念ですが、この4年半、問題の顕在化を遅らせた要因は何だったのか。それは、世界的な投機マネーの流入による不動産ファンドバブルです。それが、次の引用箇所で見事に明らかになります。

「1棟お買い上げ」の上得意で千客万来
2005年9月5日号より

 緑豊かな東京・世田谷にある総戸数772戸の大規模マンション「深沢ハウス」。東京都立大学の跡地を長谷工コーポレーションが取得し、分譲マンションとして一般に販売したものだ。

 ところが、高い評価とは裏腹に販売では苦戦した。最寄り駅から歩いて15分という立地の悪さや販売価格の高さなどが苦戦の理由だ。建物が完成した2004年7月以降、1年以上も経っているのに、現地では今も売れ残り住戸の販売が続いている。

 今春、ある投資家が、敷地内に13棟あるマンションのうち販売を開始していなかった2棟、全住戸の16%に相当する124戸を取得した。買い主は、パワーマネージメント(東京都港区)という不動産ファンドの運営会社だ。同社の野瀬一成社長は、「あれほど住環境の優れた物件はそうはない。高級賃貸マンションとしての競争力は高い」と取得の意図を語る。

 他の棟の購入者には了承を取ったうえでの一括売却だったというが、購入者にすれば、投資ファンドと1つの敷地を共有することになろうとは、契約時には想像もしなかったに違いない。現在、ファンドが購入した住戸では、賃料28万~55万円の高級賃貸マンションとして入居者を募集している。

 同じ日本レジデンシャルが所有する「パシフィックタワー乃木坂」も分譲マンションの1棟買いの物件。都心でも人気エリアの港区、しかも地下鉄の駅の真上に立つ新築マンションだ。

 マンション業者の新日本建設が分譲物件として売り出したものの、販売開始後、契約済みの購入者に対して手付金の2倍を返金することで契約を解除。改めて投資ファンドに1棟売却するという異例の取引が話題を集めた。

 首都圏の大規模マンションが続々と完成する2005年3月期。物件の大量供給で在庫が急増し、デベロッパーの淘汰が起こる「2005年問題」が、業界ではまことしやかにささやかれていた。それから1年半。予想に反して、マンションが飛ぶように売れている。

 もっとも、個人が先を争うように買っているわけではない。

 世界的な過剰流動性、カネ余りは銀行を不動産向け融資へと走らせ、東京都心のオフィスビルに投資家主導のミニバブルを作った。投資ファンドがオフィスビルに次々と高値をつけたことから「ファンドバブル」とも呼ばれる。

 その投資マネーは、オフィスビルにうまみが少ないと見るや、次の標的をマンションに定めた。販売不振にあえぐマンション業界に、ファンドバブルの神風が吹いたわけだ。東京のマンションにまで流れ込む投資マネー。今、バブルは住まいに飛び火している。

 賃貸マンションの供給過剰に、当の投資ファンドは怯えている。

 「大量供給が続く今の賃貸市場は異常。本当に客はいるのだろうか」

 首都圏の賃貸市場で20年以上のキャリアがあるという不動産ファンドの幹部は不安を隠さない。特に、月20万円を超えるマンションの契約が年々、悪くなっているという。

 人口の都心回帰という要素があるとはいえ、日本は人口減少社会に突入する。社会の2極化が進み、借り手の所得が右肩上がりで増えていく時代でもない。



ファンドマネーが過ぎ去れば、そこには実需を無視して建て続けたマンションがあたかも墓標のように林立する。これが無秩序な規制緩和が招いた醜い日本の都市風景の正体です。

最近、分譲マンションに入居している知人に必ず聞くことがあります。「周りはみなそのマンションを購入した人ですか」。答えは程度の差はあれど、大凡決まっています。「いや、結構借りている人がいますよ」と。ファンドだけでなく、個人でも投資目的で購入した人たちが少なからずいるようで、竣工間もない物件でも何故か賃貸情報が出るようです。全ての物件がそうだとは言いませんが、これも一つの現実です。分譲マンションの賃貸化が、マンション管理の運営に大きな支障を来していることはあちこちで問題視されています。最早、分譲マンションという事業形態自体が曲がり角に来ていると言ったら、それは言い過ぎでしょうかね。
スポンサーサイト

テーマ:住宅・不動産 - ジャンル:ライフ

下方修正、キタ━(゚∀゚)━!!!!!

ちょっと2ちゃんねる風のタイトルにしてみました。ふざけすぎでしょうか? しかし、気分は正にこの通りなのでお許し願います。

マンション市況の際限のない低迷を受けて、マンション専業ゼネコンである長谷工業績の下方修正を発表しました。中間期の売上高予想が2,830億円から2,470億円に12.7%ダウン、営業利益は150億円から90億円に40%ダウンです。

併せて通期予想も下方修正していますが、減少率は中間予想の修正幅よりも小幅になっています。これは、どう考えても無理がありますね。下のグラフは、連結の四半期開示を始めた2007年3月期以降の、四半期毎の売上、利益の推移を示したものです(09/3期第2四半期は予想値。但し、売上総利益は開示ないことから当方にて推測)。これによれば、2007/3期の第4四半期辺りをピークに、業績が下落基調に入ったことが見て取れます。通期では、更なる下方修正が待っていると断言しておきます。

長谷工四半期業績推移(業績は明らかに低下傾向、クリックで拡大)

さて、こんな会社の業績の話などこの辺にして、吉祥寺レジデンシア(しかし、何回書いても違和感のあるネーミングです)の話題を一つ。23日付の日経夕刊の企画広告「マイホームガイド」に吉祥寺レジデンシアの広告が掲載されていました。小さい紙面ですが、以下引用します。

吉祥寺レジデンシア」来年モデルルームオープン 興和不動産ほか

 興和不動産など3社(売り主)と野村不動産アーバンネットなど3社(販売代理)は、マンション吉祥寺レジデンシア」のモデルルームを2009年1月下旬にオープンする予定。所在地は東京都武蔵野市吉祥寺東町3-298-51ほか(地番)。JR中央線・総武線・京王井の頭線「吉祥寺」駅より徒歩13分。
 鉄筋コンクリート造地上8階地下1階建て。総戸数208戸。専有面積は63.24-142.74平方メートル。間取りは2LDK-4LDK。販売戸数、販売価格、管理費などは未定。完成予定は2009年12月下旬。入居予定は2010年1月下旬。問い合わせはフリーダイヤル(0120)681-211。ホームページhttp:www.kj-208.jp

完成予想図(完成予想図、クリックで拡大)



まあ、ごくありきたりの内容ですが、何と言っても注目は完成予想図が掲載されていること。現時点ではマンションズにも広告は掲載されておらず、公式HPにも外観CGは一切掲載されていないので、完成予想図が広く掲載されるのは初めてではないでしょうか(既に掲載されていればごめんなさい)。それにしても、興和不動産は日経好きですね。先日の変な一面広告といい、今回の広告といい。更には同じ夕刊に「SOHOME西麻布6」という興和不動産が売主の建売住宅の広告も掲載されています。やはり、旧・興銀系の血が日経を選んでしまうのでしょうか。それとも、単に広告効果が高いのでしょうか。

<10月25日追記>
性懲りもなく、24日の日経朝刊にまたあの変な夫婦が登場する広告が掲載されていました。広告を掲載するのは仕方ないとして、もう少しセンスの良い広告はできないものかと暗鬱たる気持ちになります。


しかし、この完成予想図、何かおかしいです。建物形状からして、南西方向からのカットであることは明らかですが、南に面している建物妻側が影になっています。細かいことですが、非常に気になります。また、予想通り、建物の至近距離を横切っている高圧線がカットされています。ので、完成予想図に赤線で大凡の位置を書き加えてみました。長谷工工事現場によれば、高圧線下の高さ制限は14.5m。見た目には、もう少し高圧線の位置は高いように思えますので、15~20mの高さを横切っているとすると、まあ大体建物の6~7階辺りに位置することになります。電磁波シャワーを満喫したい方は、是非建物南端の妻側住戸の購入をご検討下さい。

高さ制限は14.5m(高さ制限14.5mの根拠が知りたいところです、クリックで拡大)

テーマ:住宅・不動産 - ジャンル:ライフ

御用学者、出動。

前回のエントリの最後で、「間違っても、自らの経営判断のミスで沈没しつつある不動産業界を救済すべく、更なる規制緩和に走るなどということがありませんように…」と、景気悪化に便乗した生活環境・景観の悪化を伴う規制緩和に対する懸念を示しましたが、早速にも御用学者がそのような動きを開始したようです。

17日の日経新聞朝刊の「金融危機 インタビュー」に、政府の経済財政諮問会議の民間議員を務める八代尚宏・国際基督教大教授が登場していました。インタビューの中で、ここで問題にしたい箇所は以下の通りです。

――政府・与党は追加の経済対策をつくる。
「先にまとめた総合経済対策にある定額減税の規模が固まっていない。さらに何を積み増すのか。公共工事を積極的にやり始めたら、簡単にはやめられない。即効性のある事業には無駄なものが多い。小手先の対策ではなく、長期的な視点で需要を生む対策をすべきだ」
「例えば住宅の容積率を緩和してはどうか。緩和を宣言するだけでも、マンション建設への動きが出る。そもそも昨夏に建築基準法を改正した時に政府の準備不足があって、建設不況につながった。老朽マンションの建て替えにもつながる施策であり、緊急事態の今こそ提案すべきだ」



この部分だけを読んでも、いかにこの八代氏が現実の経済活動に疎いかが分かります。昨今のマンション不況は、そもそも造り過ぎによる過剰在庫が問題なのに(それが証拠に大幅に売り出されるマンションが減少しても在庫は増加する一方)、更に容積率を緩和してマンションを造れと言う。建設不況を建築基準法改正のせいにしている点にしても、その本質は需要を見誤ったことによる過剰在庫にある(つまり、業界の自己責任)にも関わらず、建築基準法改正(=官製不況)に責任を転嫁する。業者への利便を図る以外に、何ら確たる主張はない、典型的な「御用学者」の姿がここにはあります(なお、誤解のないように申し添えますが、建築基準法改正による建築確認の遅れがマンション不況を加速させた面は確かにあります。但し、これは確認の遅れによって売り出しが販売が低調になった時期に重なってしまったというだけで、問題の本質が過剰なマンション供給にあることには変わりありません)。

そもそも、この不況対策としての容積率の緩和という考え方自体、何ら目新しいものではありませんし、その根拠も非常に怪しいものです。以前のエントリ「長谷工と不愉快な仲間たち」でもご紹介した「『都市再生を問う』ー建築無制限時代の到来ー」という本には、いかにこの容積率の緩和がいい加減な理由付けでなされてきたかが喝破されています。

理論矛盾の都市政策(P.20)
 当時(1986年)は、安藤(太郎住友不動産会長)氏がいっていたように、地価が高騰しているのは、土地の供給が少ないからで、旧国鉄用地などをふくめ公有地も放出し、容積率をあげれば供給が増えて土地が安くなるという議論が財界ばかりでなくマスコミや学者の間で横行していた。中曽根内閣の都市政策「アーバン・ルネッサンス」はその政治的表現であった。
 しかし、橋本龍太郎内閣で、このような「土地の理論」は再び180度転換した。橋本政権は1997年2月10日の閣議で「新総合土地政策推進要綱」を決定し、土地政策の重点をバブル時代から続いていた地価抑制策から「土地の有効利用」に転換したのである。小泉内閣の都市再生本部はその流れの上にある。
 橋本政権の具体的な政策の中身は、旧国鉄用地の再開発などの「優良事業」の容積率を割増しするなど、低・未利用地を有効活用するほか、密集地の再整備の促進や、定期借地権制度の普及などだった。
 バブル時代は地価が高騰しているから公有地を放出し容積率を上げろの大合唱だったが、こんどは地価がバブル崩壊以後は急落しているから公有地を放出し容積率を上げろということになったのである。ここに「土地の理論」のいいかげんさが端的に証明されている(後略)。

「都市再生」を問う―建築無制限時代の到来「都市再生」を問う―建築無制限時代の到来
(2003/04)
五十嵐 敬喜、小川 明雄 他

商品詳細を見る



もうそろそろ、住宅政策を景気対策としてだけ語るのは止めにして欲しいものです。この調子では、福田内閣のときに提言された「200年住宅ビジョン」辺りにかこつけて、「良質な住宅ストックの供給」のために「更なる容積率の緩和が必要」だとでも言い出しかねません。既に世帯数を大幅に超過している住宅戸数の現状を考えれば、そんな政策が不要であることは明白でしょう。そもそも、ステレオタイプに唱えられる「住宅投資は裾野が広く、経済波及効果が大きい」という主張も眉唾物です。90年代に散々住宅減税を拡充しても景気高揚が実現できなかったこと、昨今のマンションバブル崩壊の実体経済への影響がほとんど見られなかったことからも、この点は既に裏付けられていると思いますが。まあ、関係業界の方々は決して認めないと思いますけど。因みに、建築家の隈研吾氏はその著書「負ける建築」の中で、このように語っています。

 (前略)同様にして、スケールに対する精緻な計算も20世紀建築を破綻させていった。先述のように建築の大きさがケインズ政策の拠り所である。大きくてヴィジブルなものを中心にして、政治も経済もドライブされていくというヴィジョンであった。その大きさゆえに乗数効果が生まれ、景気の浮揚も可能となったのである。しかし、今や経済全体のスケールも、また速度も、ケインズの時代とは比較にならないほど増大した。各国経済を区画していた障壁は消え失せ、グローバリゼーションという名の世界経済の接合が、経済というもののスケール感覚を変質させてしまった。建築は相対的にきわめて小さい存在となった。このちっぽけなものを用いて、経済全体を浮揚させる乗数効果など、とても期待できないのである(後略)。(P.15)

負ける建築負ける建築
(2004/03)
隈 研吾

商品詳細を見る



一連のサブプライム問題に端を発した米国発の金融危機が、日本経済に及ぼしている影響の大きさを考えれば、この指摘は正に正鵠を得ていると言えるのではないでしょうか。また、隈氏は養老孟司氏との対談「『ともだおれ』思想が日本を救う」(閲覧には会員登録が必要)の中で、次のように語っています。

―― 集合住宅を1軒1軒分譲するという発想がことのほか強いのは、日本ならではですか。

隈 分譲比率は日本が圧倒的に高いと思う。

養老 でも会社の立場でいったら、ビルを買うことはあってもフロアを買うことってないよね、考えてみると。

隈 分譲マンションは普通だけど、分譲オフィスってないですね。

養老 ビルそのものは公共的なものなのに、その公共的な場所の一部分を私有したい、というへんな感覚が育っているんだよ。

隈 年月が立つとその辺りの矛盾が大問題になっていくんです。マンションって、建て替えがしにくいでしょう。建て替えられない場合は最終的にはスクラップかスラム化しかないのですが、分譲されるときには、あたかも一生の安心を買ったような気になってしまう。20世紀の最初に住宅ローンで幸せな一生を約束するという上手なウソをアメリカが発明したわけで、そのアメリカ製の幻想が、日本で一番うまく効いちゃったわけですね。

養老 買うときは、コンクリートだからいいだろう、とね。

隈 むしろコンクリートだからこそ、実は建て替えも簡単にできない。頑丈だということが、逆にマイナスの方に振れていくわけですが、買うときはそれに気付かない。

養老 杉の植林と同じだよね。植えるときは5年で大きくなるのはいいじゃないか、ということでしょう。でも50年後に花粉でみんなが苦しむというのを全然、分からなかったわけだよね。

隈 基本的に都市の中というのは、賃貸という形で家族形態の変化とか、ライフスタイルの変化とかに応じて、フラフラと移動しながら住むようにできているんです。都市環境では、経済状況だってしょっちゅう変わるし、それにつられていろいろなことが変わっていくから。都市の中のエリアでも流行りすたりがありますし。

養老 それはそうだよね。

隈 都市という生き物は、住宅を分譲して資産だよ、と言った途端に、大きな病を抱え込むことになります。

養老 流動性がなくなることだからね。都市という生命体の代謝が悪くなる。

隈 日本人は景観としても、ディテイルとしても、豊かな住文化を持っていたのに、どうしてそれをぶち壊しにするようなマンションを乱造しちゃったのか、と外国人は言います。日本ファンの人ほど失望していて、オフィスビルなんかはまだ見られるけど、日本のマンションは一番見られないと彼らは言うわけです。

 それは、資産として売るためにはどうしたらいいかという、分譲のマーケティングを徹底した末の光景ですね。

養老 あれをみんな求めているんですかね。

隈 あの景観に満足している人はいませんが、実際に買う人はたくさんいるわけです。ですから売る技術だけは、ものすごく進歩しちゃったんです。

 似たマンションが建ち並ぶ場所では、ほかよりもこういうふうによく見せるとか、駅から遠い立地だったら、別の便利さをくっつけるとか、そうやって、できるだけ高く売る技術。その技術はいまだに有効だから、買う人がいるんです。日本人は、そういう、いったん固定された課題の中での競争となると、異常に頑張っちゃう。

養老 分譲という手法は、高度成長期に大型のニュータウンをつくるときに、金融のシステムと一緒につくっちゃったシステムだよね。

隈 確かにそのシステムが経済成長期には、内需拡大のドライブになったんです。高度成長というのはインフレ容認型の経済ですから。消費者化する日本人に向けて、純粋な金融資産だけではお金は増やせないよ、土地を持っていないとお金が目減りするよ、という幻想を与えたんですね。

養老 金本位制ではなく、土地本位制だね。

隈 おまけに現実には賃貸でろくな住宅が見つからない。それなら賃貸よりも買った方が、資産志向も満たされるし、好きな環境にも住める。そのように幻想が補強されたんですね。企業にとってみればそれは思うツボで、賃貸よりも分譲の方がすぐにお金を回収できる。分譲で投資が処理できたらこんな楽なことはない。

養老 なんとも手離れのいいビジネスだねえ。

(「アメリカ製の幻想が、日本で一番うまく効いちゃった」より)



見事なまでに、マンションデベロッパーが必死に醸成しようとしている共同幻想を喝破しており、痛快ですらあります。

話を御用学者・八代氏に戻します。八代氏は、「ホワイトカラー・エグゼンプション」問題(いわゆる「残業代ゼロ法案」)で一躍名を馳せたことをご記憶の方も多いと思います(この問題に対する八代氏の主張はこちらを参照)。その主張は、正しい部分もあるのですが、そもそも現実の企業における労働の実情との乖離が著しく、机上の空論の域を出ておらず、それが激しい批判の元になっているという点を理解されていないようです。このような主張が、経済界の意向を酌んだ政府の筋書きに利用され、結果として御用学者と揶揄されることになっている訳です。

しかし、八代氏はほぼ一貫してこのような強硬論を唱えており、その点では政府におもねて主張を変えるという典型的な御用学者ではなさそうです。むしろ、全てのモノやサービスを「財」に置き換えて議論する経済学にあまりにも忠実であり過ぎた結果として、「労働」というサービスには「労働者」という生きた人間がいることや、「住宅」というモノには「人の生活環境」という基本的人権に関わる問題が内包されていることが全く理解できないのでしょう。その意味において、所詮は書生論に過ぎない空疎な主張です。

同様の傾向は、以前のエントリ「迷惑マンションの圧迫感についての一考察」でもご紹介した福井秀夫・政策研究大学院大学教授にも共通しています。恐ろしいのは、このような現実の痛みを理解できない主張を繰り広げる御用学者たちが、政府の各種諮問会議の委員となって、経済界の便宜を最大限に図っていること、そしてそのことが及ぼす悪影響に全く気付いていない(ないし気付かない振りをしている)ことです。彼ら、御用学者の動向には十分に注意が必要です。彼らの机上の空論が、政府にうまく利用されて経済界の自分勝手な要望を実現していくことになるのですから。

個人的には、無駄な規制をなくしていくという意味での規制緩和には大いに賛成です(例えば、日本よりも規制の厳しい国で認可されている薬品や食品添加物の認可取得に、多大なる労力とコストが掛かる点など)。しかし、規制緩和によって小さな政府を目指すにしても、国民生活の観点から緩和してはいけない規制も存在する点を忘れてはならないでしょう。既に、一定の豊かさを手に入れている日本が目指すべき生活の質的向上という観点から、景観の問題などはその最たる物だと考えますが、皆さんはどうお感じになりますか?

テーマ:住宅・不動産 - ジャンル:ライフ

マンションと風害~西宮市の「横長マンション」規制に想う

以前から、書き記したいと考えていたテーマの一つに「マンション風害の関係」があります。高層建築物に必ずついて回る「ビル風」問題。長谷工の説明会では、何回問い質しても「影響は敷地内に止まることから軽微」的な説明しかなされず、およそ納得のいくものではありませんでした。

そんな折り、西宮市の「横長マンション規制条例化」のニュースを見て、改めてマンション風害問題を検証してみる気になりました。そのニュースをご紹介するのは後にして、先ずは長谷工風害に関する説明を題材に、マンションによる風害の検証を行いたいと思います。ここでは参考資料として、風工学研究所による「ビル風の基礎知識」(鹿島出版会、以下「基礎知識」として引用)を使用しました。業界が明らかにしようとせず、また一般に分かりにくい風害について丁寧に解説している良書です。迷惑マンション問題に関わる方は、是非一度お読みになられることをお薦めします。

ビル風の基礎知識ビル風の基礎知識
(2005/11/23)
風工学研究所

商品詳細を見る


さて、長谷工マンションによる風害についての説明は、大要以下のようなものです(詳細は、第7回長谷工説明会に掲載した長谷工の回答書をご参照下さい)。

  1. 最高8階建て、段差のある形状なので、風害の発生はない(あっても敷地内に収まる)。
  2. しかし、風環境の変化があるから敷地内の緑化を検討する(植栽で対処する)。
  3. マンションに起因した風害による被害は補償する。


これらの諸点について、植栽についての説明が十分なされたとは言えませんし、風害による被害の補償のために、現在の風環境を測定するようにという再三の要請を無視し続けたことからも、本気で補償する気などないことは明白でしょう。そして、風害の発生はないという根拠として、自社の技術研究所によるシミュレーション結果を提示していましたが、たとえその結果が正しいものであったとしても、自社内の検証では信憑性に欠けることは否めません。そして、「基礎知識」は長谷工の説明が到底納得のいくものではないことをまざまざと示してくれています。

順を追って見ていきます。先ずは、風速増加領域が建物の形状によってどのように発生するかについて。「基礎知識」は、「建物の奥行の影響は高さや幅によるものに比べて小さい」、「一般的に風に対して見つけ面が大きいものほど風速増加領域は大きくなり、形状的には円形のようにより流線型に近づくほど風速増加領域が小さくなる傾向にある」と述べており、建物の横に長く伸びる面に対して垂直に風が当たるときに最も風害が発生することが分かります。

幅と奥行(幅と奥行による変化、クリックで拡大)

形状の変化(形状による変化、クリックで拡大)

次に、地上からの高さによる風害の影響については、「地上付近(中略)より高い部分では上空に行くにつれ風速増加の割合は小さくなる傾向にある(中略)。ただし、あくまでも増加の割合が上空ほど小さいということで、上空ではもともとの風速が大きいので、風速自体は上空ほど大きい」と述べており、突風が吹く可能性は地上付近の方が高いことを示しています。

いわゆる谷間風については、「隣棟間で両建物の相互作用で高い風速増減率が示されている(中略)。隣棟間隔は建物幅の1/2~1倍程度で最も風速が高い傾向が示される。一方、2~4倍以上隣棟間が空くと相互作用が薄まる傾向にある」との結果を示しています。

谷間風(谷間風、クリックで拡大)

また、逆流による風速増加についても検証されており、「風上側に低層建物がある場合に強くなる。この部分での風速は両建物の高さ、幅および隣棟間隔に強く影響され、風速増減率が2にも達することがある」という恐ろしいデータが示されています。

逆流(逆流の影響、クリックで拡大)

更に、風害の対策方法とその効果についても記載があり、フェンスや樹木による風速低下の効果を検証しています。樹木による防風効果を認める一方で、「防風用の樹木として落葉樹は冬期の防風効果がなくなるので注意を要する」と指摘しています。

植栽による変化(植栽の効果、クリックで拡大)

これらを踏まえて、長谷工の説明を検証してみたいと思います。先ず、風速増加領域についてですが、下図に示す通り、相応に大きな領域で風速が増加することが示されています。しかし、例えば先程の逆流や谷間風が全く見られない点に不自然さがある他、1.3倍以上が一括りにされており、最大どの程度風速が増加するのかも不明であるなど、データとして不完全な感は否めません(なお、地上近くの風に関するデータが高さ25mのときのものしかないため、出部屋が残ったりしています。基本的な検証には十分と考えますが、一応補足しておきます)。

風速増加領域(北北東)(風速増加領域図(横からの風)、クリックで拡大)

風速増加領域(南南西)(風速増加領域図(正面からの風)、クリックで拡大)

次に、風速増加もさることながら、風が澱んでしまって夏の暑さが増すことを懸念する声が挙がっていましたが、長谷工はそれを完全に否定していました。しかし、先程の「基礎知識」における建物の平面形状による風速増減率の図を見れば分かる通り、風速が低下する領域は確実に発生します。この点についても、長谷工の示すデータと説明についての疑問が残ります。

そして、植栽についてですが、説明会の場では簡単な植栽計画しか提示されませんでしたが、半分程度は落葉樹でした。落ち葉の清掃を懸念する声が上がっていたと記憶していますが、それ以上に冬場の風が強いときの防風効果に疑問が残ります。

長谷工の説明に共通するのは、「条例に定められているから一応説明はするが、それはやったという形を残すということが重要なのであって、近隣住民に計画を理解して貰うことが重要なのではない。だから、通り一遍のことを説明したら、後の詳細な点の説明は拒否する」というスタンスです。長谷工の提示したデータは正しいのかも知れませんし、対策としても相応に有効なのかも知れません。しかし、十分に理解して貰おうという気持ちがないから、理解が不十分なままで感情的な対立だけが残ってしまう。結果として損をするのは長谷工側だと思うのですが…

何れにせよ、マンションによる風害は決して軽視できるようなものではありませんし、「吉祥寺レジデンシア」のように横長の形状であればある程、風害は増加することが分かりました。この点を踏まえて、西宮市の「横長マンション規制条例」に関するニュースを見てみることにします。このニュースについては、地元・神戸新聞の「ビル風呼ぶ『横長マンション』規制 西宮市条例化へ」 に詳しく紹介されています。

 阪神・淡路大震災後のマンション開発ラッシュで人口が急増する西宮市が、「横長マンション」の規制に乗り出す。ほぼ全域で建物の高さ制限がある同市内ではここ数年、一棟の戸数を増やそうと横幅の長いマンションが目立つようになり、二百メートルを超える巨大な壁のようなものも。圧迫感に周辺住民からの苦情が多く、市は景観計画や条例化で来秋にも規制を実施する方針。マンションの横幅が対象となるのは全国で初めてという。(木村信行)
 同市内のマンションは現在、千百五十八棟。約半数の五百五十棟が震災後に建設された。一時約三十八万人にまで落ち込んだ人口も四十七万人を超え、一部の小学校では児童の増加による教室不足が深刻化している。
 特に市南部では、震災で壊滅的な被害を受けた酒蔵や企業の社宅跡などのまとまった土地にマンションが増加。最大二十-三十メートルの高さ制限があるエリアでは、横幅の長い建物が目立ち始めた。
 同市甲子園九番町のゴルフ練習場跡地にできた市内最大級のマンション(約四百五十戸)は高さ約三十メートル、幅約二百二十メートル。周辺住民からは「まるで巨大な壁のよう」「風が遮られ、両端で突風が起きる」などの苦情が出ていた。
 このため市は今年四月の中核市移行で、独自の景観計画策定が可能となったのを機に新たな規制を検討。市内を主に「住宅地」「山間地」に分け、立面の面積が住宅地で二千五百平方メートル、山間地で千五百平方メートルを超えると、棟を分割して建てるよう制限する方針を固めた。
 計画が実施されると、住宅地では高さ二十メートルの場合、現在は幅二百メートルのマンション建設が可能な敷地でも、幅百二十五メートル以下の一棟にするか、幅約八十メートルの二棟に分けるなどの必要がある。
 市の調査では現在、約五十棟がこの基準を超えているといい、市景観まちづくりグループは「まだ多くの空き地があり、これ以上横長のマンションが増えないよう手を打ちたい」としている。
(10/8 14:13)



条例の詳細な内容は分かりませんが、少なくとも高さ24m、幅127mの「吉祥寺レジデンシア」は規制の対象となり、幅を短くするか、2棟に分けるかしないといけないだろうということは分かります。このようなルールを自主的に定める西宮市と、業者の便宜ばかりを図る武蔵野市。どちらがこれからの時代に即した自治体であるかは火を見るよりも明らかでしょう。

こうした条例を制定しなければならないのは、容積率というボリュームのみを規制対象とする欠陥だらけのルールと、それを自らの権利として最大限に主張するデベロッパーのモラル欠落による相乗効果と言えるでしょう。この点について、「白浜の思いつき」というブログ(京都の白浜法律事務所のサイト内のコンテンツ)の「高さ規制による圧迫感のある町並の形成の事例」というエントリが示唆に富んでいます。ご興味のある方はご一読下さい。

遅ればせながら、かつ不十分ながらも、景観の観点から迷惑マンションを取り巻く規制は徐々に強化されつつあります。これが、これまで無秩序に緩和され続けた建築規制が、本来あるべき姿に進んでいく一里塚であることを祈ります。間違っても、自らの経営判断のミスで沈没しつつある不動産業界を救済すべく、更なる規制緩和に走るなどということがありませんように…

<5月10日追記>
シティア問題(【GW特別企画】興和不動産に売主たる資格はあるか?(その1)を参照)を調べている中で、我孫子市議会の平成17年9月第3回定例会における関口小夜子議員(日本共産党)の質問が、長谷工による風環境シミュレーションの問題点を浮き彫りにしていました。以下、ここにその部分を引用します。法政跡地での説明内容と重なる部分も非常に多く、風害についての長谷工の説明は、全くと言っていいほど質・量ともに不足しているようです。


 (前略)事業者が行ったシミュレーションの結果そのものにも、重大な疑問があります(中略)。国土交通省へ電話で問い合わせたところ、日本で5本の指に入るという風害に詳しい研究所を紹介してくれました。早速その研究所へ電話をしましたら、大変親切に教えていただき、その後シミュレーションの報告書を送付し、風害の専門家の見解を伺うことができました(中略)。
 さて、風害の専門家の見解は、風害のシミュレーションの際の最も基礎的、基本的なことで幾つかの重大な指摘をされています。
 まず1つは、シミュレーションを行う基礎データである建設地域の現在、建設前の風向、風速をアメダスのデータを採用していることです。アメダスとは、テレビの天気予報で雨の量などを示すときのデータとしてよく使われていますが、無人の地域気象観測システムで、気温、湿度、雨量などの気象状態を1時間ごとに集計しています(中略)。一般的には風の専門家はアメダスのデータは使わないとのことです。なぜかというと、一般的にアメダスは、測定の高さが低く、その地域の風の状況を代表していないことが多いからだと言われています(中略)。
 2つ目は、専門的なことになりますが、地上2メートルの風速をべき法則で推定しているが、そもそも地上2メートルあたりの風速をべき法則で推定するのが妥当ではない。よって、そうして予測した風速値は参考にならないと言われました。いわば風向、風速を予測する法則の使い方、算定方法が違うという、最も基本的部分の指摘であります。
 3つ目は、東側の住宅地は建築計画地より低く風の影響を受けにくいとあるが、計画地より低いところで、風害が出たケースは多くあり、低いことを理由に挙げるのは変であると指摘しています(中略)。
 4つ目は、第2のシミュレーションの結果の報告で、計画建物建築前と計画建物建築後の解析結果の図が示され、風速が色分けして示されていますが、その図の読み取り方がやや控え目で、数値を正確に読み取った結果とは言えないと指摘しています。
 5つ目は、総合してみて、このデータで被害が発生するほどではないとすることは、専門家として出せないということでした。


テーマ:住宅・不動産 - ジャンル:ライフ

迷惑マンションは「真の吉祥寺アドレスを継」いでなどいない!

不動産を巡るデススパイラルは止まるところを知らないようです。今日(9日)、いわゆるJ-REITの一つであるニューシティ・レジデンス投資法人が民事再生手続開始の申立てを行い、倒産しました。J-REITと言えば、不動産を金融商品化するという名目で、地価低迷脱却の切り札として2001年に導入されました。不動産を小口化して、小口投資家にも不動産投資の道を拓く商品という触れ込みでしたが、賃料からの安定した配当収入という債券的な性格が基本だったにも関わらず、投資家はいつの間にか倒産リスクを負わされていた訳です。今回の民事再生という選択肢には非常に疑問が残ります。

上記のプレスリリースの中には、「今月末までに取得予定の資産の決済資金及び今月返済期限の到来する借入金の返済資金について調達の目処が立たない状況となったため、やむを得ず、民事再生手続の申立てに至った」とあり、銀行の融資スタンスの変化が倒産の理由であることが分かります。因みに、前段の新規取得物件の調達予定先については分かりませんが、後段の期限到来する借入金については、本投資法人の財務情報(借入金)のページを見ると、10月17日期限の45億円を融資している中央三井信託銀行・三井住友銀行・あおぞら銀行・千葉銀行の4行が借り換えに応じなかったことが分かります。これらの銀行には、一般投資家に多大な迷惑がかかるという認識はなかったのでしょうか? それとも、一般投資家の損失を犠牲に、自らのローンは毀損しないと割り切って引き金を引いたのでしょうか? どこまでも不動産と銀行のバブルまみれの体質は身勝手のようです。

さて、本日の某全国紙の朝刊に、吉祥寺レジデンシア(笑)の全面広告が掲載されていました。全ての新聞に掲載されていたかは未確認なので分かりませんが、ご覧になられた方も多いのではないかと思います。それを見て、改めてこの物件の「真の吉祥寺アドレスを継ぐ」というキャッチコピーを許せない気持ちになりました。

新聞の一面広告(なんてセンスのない…、クリックで拡大)

この迷惑マンションは、法政一中高との継続性など毛頭なく、周囲の一種低層の街並みとの景観上の連続性も全くない、いわば周囲から浮き上がった異質極まりない存在です。その上、本ブログでもその経緯を詳しくお伝えしてきた住民主導の地区計画では、高さを15mに制限するという厳しい原案を地権者の94%が同意し、抵当権者を含めた全権利者ベースでも254名中181名(約71%)が同意している(住民集会での報告に基づく)ことからも分かる通り、地域から完全にレッドカードを突きつけられた存在なのです(地区計画自体は、長谷工と結託した市によって骨抜きにされてしまいましたが)。

それを平然と「真の吉祥寺アドレスを継ぐ」などと言い切る無神経さ。営利活動で、しかも他人を誹謗中傷するような内容でもないことから法的には何ら問題ないことは承知していても、迷惑マンションの被害を一方的に受ける近隣住民からすれば、到底許せるような内容ではありません。

それに、この広告の写真は一体何なのでしょう? 何故、井の頭公園と吉祥寺駅周辺だけが写っている(現地がどこだかすら分からない)のか、全く理解できません。東町周辺の住民を馬鹿にしているのかと思ってしまいます。井の頭公園と駅周辺の商業施設が吉祥寺の全てだと思い込んでいる浅はかさが透けて見え、非常に不愉快です。

まあ、それは主観の問題としても、一緒に写っている夫婦という設定らしき黒ずくめの二人組は何なのでしょう? 芸能人なのかモデルなのかすら(詳しくないので)分かりませんが、このちょいワルおやじ風の男性は一体? これが、長谷工興和不動産?)の考える吉祥寺東町にふさわしい夫婦像なのでしょうか? そのセンスのなさには辟易としますね。これからもこういうセンスのない広告活動が続くのかと思うと、暗鬱たる気持ちになってしまいます。自分たちのセンスのなさをひけらかすのは結構として、地域の品を貶めるようなことだけはご勘弁願います。

テーマ:住宅・不動産 - ジャンル:ライフ

不動産・ゼネコン マンション大激震!

今回のタイトルは、先週号の週刊東洋経済の特集記事から拝借しました。カバーストーリーはこちらで読めます。根拠が今一つ希薄な経営要注意ランキングが掲載されているのはご愛敬ですが、全体的にはなかなか面白い内容です。ご興味のある方は、図書館などでバックナンバーをお読み下さい。

さて、このようなタイトルを拝借したのは、また一つそれを地で行く倒産劇が繰り広げられたためです。本日、中堅ゼネコンの新井組が民事再生手続開始を申し立て、倒産しました。この会社も、既に9月29日の時点で「継続企業の前提に関する事項の注記」を付されたことを公表しており、倒産秒読み状態だったので何ら違和感はありませんが、不動産・ゼネコン業界の苦境をかいま見る思いがします。

なお、毎度お馴染み帝国データバンクの大型倒産速報兵庫県下・最大手ゼネコン 東証・大証1部上場 株式会社新井組 民事再生法の適用を申請 負債427億3700万円によれば、

 東証・大証1部上場の中堅ゼネコン、(株)新井組(資本金21億9245万1727円、兵庫県西宮市池田町12‐20、代表酒井松喜氏、従業員519名)は、10月8日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた(中略)。

 当社は、1902年(明治35年)に創業、44年(昭和19年)5月に企業整備令により、他社と合同し法人改組した。兵庫県下最大手の総合土木建築工事業者で、1950年代以降は全国各地に事業所を順次開設。一時は、北海道から沖縄まで支店・営業所を構えるなど、全国を営業エリアとする中堅ゼネコンに成長。63年8月には大証2部へ、84年6月には東証・大証1部に上場していた。建築工事を主体に、大阪高等地方簡易裁判所庁舎、晴海ビュータワー、兵庫県立芸術文化センター、山陽自動車道新宮インターチェンジなどの実績を有し、ピーク時の96年12月期は年売上高約1771億2700万円を計上していた。

 バブル期に、当時の連結子会社などを通じてゴルフ場、リゾートなど不動産開発を手がけたが、バブル崩壊に伴い頓挫して不良化。開発に伴う資金を借入金で調達していたため財務内容の悪化を招き、連結ベースでは2002年12月期まで7期連続の当期赤字を計上していた。このため、抜本的な処理策を迫られ、2002年8月にメーンバンク主導の下で、①約655億円の金融債務免除②90%減資および鴻池組(大阪市)との資本提携(2007年8月解消)、③地域特化型への事業規模縮小、創業者一族退陣などを骨子とした「経営改善計画」を策定し再建を進めてきた。

 2006年12月にはNISグループ(東証1部)が筆頭株主となり、同社傘下で民間マンションを中心に受注確保に努めてきたが、受注価格の低迷、改正建築基準法施行や資材高騰から業況は低調に推移、2007年12月期は年売上高約694億8500万円、当期利益約1億4800万円となっていた。今年に入って、不動産市況の悪化によりマンションデベロッパーの倒産が相次ぐなか、マンションデベロッパーの振り出した手形の割引等が困難となったほか、株価下落により取引先から決済サイトの短縮を要請されるなどで資金繰りは悪化。今年7月末には当社株式時価総額が20億円を割り込み1部上場維持基準を割り込んでいたほか、2008年6月中間期では不良債権発生などにより約12億3500万円の中間純損失計上を余儀なくされ、ゴーイングコンサーンの注記を強いられていた。こうしたなか、10月10日の支払いについて資金調達が困難となったことから今回の申し立てとなった。



とあり、マンションデベロッパーの倒産続出のあおりを受けての倒産であることが分かります。今や、ゼネコンにとってマンションデベロッパー振出の手形は時限発火装置の様相を呈していますね。

サブプライム問題に端を発した世界的な景気の急速な冷え込みによって、株価も急落が続いており、本日の日経平均終値は9,203.32円(前日比952.58円安)という惨状です。当然、我らが長谷工の株価も悲惨なことになっており、今や昔で言う額面割れ寸前です(現在では全ての株式が無額面になっており、50円という株価に意味はありません、念のため)。参考までに、本日までの株価比較チャートをアップデートしておきました。比較銘柄は、本日倒産した新井組(1854、緑の線)と、今や株価が一桁寸前の飛島建設(1805、青い線)です。見事に同レベルなのが笑えます。なお、ブログパーツとして長谷工の株価推移が見られるようにしました。興味のある方は、右下の方をご覧下さい。

株価推移2(下落率約90%!、クリックで拡大)

話を先程の東洋経済の記事に戻します。記事の中で、いくつか気になった点をご紹介しつつ、某マンション専業ゼネコンの一日も早い倒産を祈念して終わります。

「マンションはどこまで下がる 値下げしても売れない、破綻の連鎖の幕開けか」より(P.80)

(前略)だが、そもそも需要が伴わないという見方もある。「もともと首都圏の分譲マンション市場規模は年間5万戸程度と考えられていたのに、過去数年は年8万戸という大量供給が続いた。これが将来の需要を食い尽くした。今後供給が減っても需要がついていかない懸念がある(J-REITアナリストの山崎成人氏)(後略)。


「INTERVIEW トータルブレイン社長/久光龍彦 『郊外でのマンション事業はもはや成り立たない!』」より(P.81)

(前略)これからは以前のように7万戸、8万戸という大量供給の時代にはならないだろう(中略)。8万戸というのは、郊外の駅遠、バス便でも何でもオーケーという物件も含めての話だから(中略)。そうすると、都内、郊外を問わず、立地や環境がいいところとなっていくと、供給できるのはせいぜい4万から5万戸。住宅業界は再び原点に返って、中古や戸建てや賃貸とのすみ分けに戻っていくだろう。そうするとマンションデベロッパーの数もこんなにはいらない。半分になりかねない(後略)。

(注)この久光社長は、長谷工元専務です。


「本誌が初試算!  本当の買い時がひと目でわかるマンション理論価格」より(P.84)

「中央線沿線は様子見がベストか」
(前略)このように、超郊外を除くと、理論価格上での物件価格は多少の下落ないしせいぜい横ばいということになる。ただし、注意すべき重要な点がある。現在の「高すぎる」マンション価格では売れないとして、あちこちで大幅赤字での価格改定や値引きが行われているという点だ。物件によっては、かなりお買い得というケースもある(中略)。
逆に中央線の中野~阿佐ヶ谷、荻窪~西荻窪、吉祥寺~三鷹(中略)といったエリアは、もともと建築コストに占める土地の比率が高いため、今後さらに割安な物件が出てくる可能性があるということになる(後略)。

テーマ:住宅・不動産 - ジャンル:ライフ

事業比率発表

懸念(期待?)された9月末にかけてのデベロッパーの大量倒産は、結果だけを見れば、先日のシーズクリエイト以降は29日のランドコム(民事再生手続開始の申立て)だけに終わり、一見平穏に終わりました。しかし、その間もサンシティ(東北地盤のマンションデベロッパー。不動産流動化事業の比率が高いことで有名)に「継続企業の前提に関する事項の注記」(いわゆるゴーイングコンサーン注記)が付されたり、エルクリエイトが資金繰りの不透明さを理由に有価証券報告書の提出を遅延したりと、倒産予備軍の排出には事欠かない状況ですので、今後もデベロッパー各社の倒産情報には要注目です。

しかし、ここまでの記述で既にいわゆる「横浜3L」のうちの2社が登場しました。残る一社は三鷹駅前の「武蔵野タワーズ」の事業主の一社として名を連ねています。そこは果たして、同物件の竣工までもつのでしょうか?

さて、そんな中、最近本ブログへのアクセスで急増中なのが「長谷工+倒産」というキーワード検索経由でのアクセスです。中には、長谷工社内からもこのキーワード経由でアクセスしてくる社員もいますので、長谷工社内はなかなか面白い状況になっているようですね。まあ、そんな気持ちも分からなくはありません。何しろ、カモにしてきたデベロッパーが次々と倒産し(倒産しないまでも青息吐息状態)、自らも破滅への道をまっしぐらに突き進んでいるのですから。

いくつか例を挙げましょう。株式相場は、サブプライム問題に端を発して下落の一途を辿っていますが、その中でも長谷工の株価は悲惨なことになっています。10月1日の終値76円も凄いですが、前日の年初来安値66円は更にインパクトがあります。しかし、株価の絶対値だけを云々してみても始まりません。下のグラフをご覧下さい。

株価推移(もの凄い下落率、クリックで拡大)

これは、2007年2月から現在までの株価推移で、赤い線(1808)が長谷工の株価です。実に約1年半ちょっとの間に8割以上下落しています(しかもほぼ一貫して下落)。因みに、同期間の日経平均(N_225、ピンクの線)の下落率は4割弱、東証33業種(建設業)(SEC2050、オレンジの線)は約4割の下落に止まっており、長谷工の株価が極端に弱含んでいることが分かります。

これが、市場の評価する長谷工の姿です。そして、それは長谷工の忠犬達にも当てはまり、長谷工比率の高い上場デベロッパーとして、アゼル(1872、青い線)、ニチモ(8839、緑の線)と比較すると、途中の軌道は異なれど、ほぼ8割強の下落率に収束し、これらの銘柄の一蓮托生振りが窺われます。参考までに、先日破綻したシーズクリエイト(8921、黒い線)も載せておきました。途中から一貫して長谷工を上回る下落率を記録していますが、その推移はそっくりです。

まあ、とは言え株価は所詮株価です。だから長谷工は破綻するなどと言う気は毛頭ありません(願望は非常に強くあります)。しかし、業績の悪化は別問題でしょう。長谷工の2008年3月期の有価証券報告書を見ると、純資産1,109億円(純資産比率22.8%)に対して、繰延税金資産を(流動・固定合わせて)505億円計上しています。これは、注記を見ると繰越欠損金や販売用不動産等評価損などがその発生原因であることが分かりますが、そもそも繰延税金資産は今後も利益を出せなければ取り崩さざるを得ない会計上の資産です。長谷工の業績は、第1四半期を見ると営業利益で前期比▲67%、最終利益では▲91%の大幅減益です。このような状況では、今期の決算では繰延税金資産を大幅に取り崩さなければならないでしょうから、純資産は大幅に目減りすることになるでしょう。このことを併せ考えると、株価の低迷ももっともかも知れません。

前置きが非常に長くなってしまいました。本題に移ります。法政跡地の登記簿謄本(正式には全部事項証明書ですが、登記簿謄本の方が分かり易いのでそう書きます)を取ってみました(下図参照)。すると、色々と面白いことや、長谷工の嘘が色々と分かりましたので、ここでご報告させていただきます。

登記簿謄本法政跡地の登記簿謄本、クリックで拡大)

先ず注目すべきは、土地の持分(=事業比率)です。謄本によれば、興和不動産:名鉄不動産:長谷工=55:40:5の持分比率であることが分かり、筆頭事業主が興和不動産であることや、長谷工の販売リスク負担が非常に低いことが分かります(他人のフンドシで相撲を取るとはこのことです)。

しかし、ここでそれ以上に注目したいのは、売買契約日と登記受付日の関係です。長谷工が法政に売買代金を支払って所有権を移転したのが平成19年8月9日。その日にすぐ登記に持ち込んでいます。一方、長谷工から忠犬2社(興和不動産、名鉄不動産)が所有権の一部移転を受けたのが平成19年9月12日となっているにも関わらず、所有権移転登記は平成20年9月12日まで行われていません。これらが意味するところは一体何でしょう?

先ず、事業者に昨年9月の段階で既に土地を売却していたことについて。昨年9月12日と言えば、武蔵野市が地区計画の高さ制限を25→24mに変更して色々と揉めていた時期です。そのような時期に、既に事業者と契約を締結しているということは、相当事前に武蔵野市の素案を入手して計画に織り込んでいたことを窺わせます。住民向けの高さ制限に伴う計画変更の説明は、10月28日の説明会において行われており、さも長い検討期間を要したように見せかけていましたが、小芝居はバレてしまったようです。更に、この後も「売り主は誰だ」との質問に対して、再三「まだ決まっていない」と回答していましたが、これも全て嘘だった訳です。言いたくないならそう言えばいいものを、つくづく嘘にまみれた会社です。

次に、売買から丁度1年後に所有権移転登記に持ち込まれたのは何故でしょう。推測に過ぎませんが、この売買が何らかの停止条件付契約となっていたものと思われます。その条件の期限が契約締結日から1年以内となっていたため、長谷工はカモを逃がしてなるものかと死に物狂いで準備を進めたのではないでしょうか。

では、その条件とは何でしょう? 建築確認なら3月31日に下りていますし(当然のようにUHEC。便宜を利かせて3月中に確認を下ろす辺り、御用業者と言われても仕方ありません)、住民との新築工事協定書も7月4日に締結済です。あくまで推測に過ぎませんが、契約キャンセルの動きがあったのではないでしょうか。現在の環境下では、本PJがとても採算が採れないことは本ブログで再三指摘してきました。腰の引けた事業者を、契約を盾に何とか説き伏せ、登記に持ち込んだ。そんな構図が謄本を通して見えて来るような気がします、あくまで推測ですが。

このような中、負けを覚悟で突き進む「吉祥寺レジデンシア(笑)」。その経過は、今後も逐次ご報告させていただきます。

テーマ:住宅・不動産 - ジャンル:ライフ

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。