吉祥寺東町の法政跡地問題を考える

各地で高層マンション建設を強行、地域住民との紛争多数。モラルゼロの最低マンション専業ゼネコン・長谷工コーポレーションによる、吉祥寺東町・法政高校跡地の高層マンション建設計画を追跡するブログです。

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マンションデベロッパーのモラル~明和地所編

少しブログのデザインを変えました(テンプレートを変えただけですが)。個人的には、少し見やすくなったかなと思ってます。今後も、気が向けば時折デザインを変えるかも知れません。内容は、マンションデベロッパーを糾弾する以外には変わらないと思いますけど。

さて、今回のエントリは、国立景観訴訟で一躍全国的に名を馳せた明和地所についてです。明和地所と言えば、夜中の12時頃でも電話セールスを行う程の強引過ぎる販売手法で、別名「迷惑地所」とも言われて、既に十分悪名をとどろかせていますが、彼らの顧客軽視にはこんな例もあります。

明和地所のHPのニュース一覧には、時折「『クリオ○○』販売中止のお知らせ」というのが掲載されます。これは、他のマンションデベロッパーでも時折見られることですが、エンドユーザ向けの販売を予定していた物件を、不動産ファンドなどの投資家に一棟売りする方針に変更するもので、それ自体はさほど珍しくはありません。ここでご紹介したいのは、2006年3月10日付でリリースされた「『クリオレミントンハウス知事公館前』販売中止のお知らせ」です。その中では、「『クリオレミントンハウス知事公館前』は弊社の経営上の判断により、一括売却することとなりました」と一棟売りしたことを公表しています。

問題は、そのやり方です。この物件、途中までエンドユーザ向け販売を行っていながら、突如一棟売りに切り替え、既に契約締結済だった分も(手付金の倍返しで)契約を白紙撤回するという荒技をやってのけたのです(マンション掲示板の情報によれば、売り出し140戸中28戸契約済だったようですね)。勿論、法的には売り主側からは手付金の倍返しで合理的に契約を解除できることが民法に明記されていますが、信義則的にはどうなんでしょうか? 契約を済ませたのに、「もっと高く買う人が現れたから、お宅との契約は解除するよ」と言われて、もう一度その人と契約する気になれますか?

例え話にしてみましょう。トヨタが200台の限定車を出すことを発表しました。あなたはそれを申し込み、手付金も払い込みました。しかし、ある日トヨタから「アラブの大富豪が全部一括で購入すると言っているので、契約を解除させていただく。手付金は倍返しするので問題はない」と連絡してきました。こんなこと、あり得ますか? 明和地所がやったことは、これと何ら変わるところはないのです。

おそらく、トヨタ(別にトヨタでなくとも構いません)がこんなことをすれば、法律上の問題はなくとも、かなり大きく取り扱われること請け合いでしょう。何故でしょうか。それは、トヨタがこのような顧客を裏切る行為をする筈はないというコンセンサスが世間にあるからでしょう。逆説的に言えば、明和地所がこのようなことをしても、世間が意外には思わない。顧客を大切にする企業だというコンセンサスがどこにもないということだと思います。

(因みに、クリオレミントンハウス知事公館前の例で言えば、アラブの大富豪は「マッコーリー・グローバル・プロパティ・アドバイザーズ」という外資系で、現在は「マイアトリア知事公館前」という名前の賃貸マンションになっているようです)

おそらく、マンションを購入される方のうち、少なからぬ人数が、ご自分が購入されるマンションデベロッパーには色々と問題があるということも認識されながら、「自分が買うこのマンションに問題がなければそれでいい」というスタンスで購入されていることと思います。しかし、マンションデベロッパーが顧客のことなどちっとも考えていない(言い過ぎなら、問題さえ起こさなければそれでいい)と考えていることは、数々の例からも明らかでしょう。マンションを買うななどという非常識な訴えをするつもりはありませんが、ご自分の買おうとしているマンションの売り手は、本当に信頼するに足る相手か否か、それだけでも一度冷静に考えてみることをお勧めします。皆さんがNoを突きつけない限り、彼らが非常識な態度を改める日は永遠に来ないのですから…
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行政と業者の癒着構造

週末は、法政のグラウンド、テニスコート、体育館で部活動が盛んに行われていました。学生の声が響く様は以前に戻ったようですが、やはり以前にはいなかった女子生徒の存在に気付くと、現実に引き戻されてしまいます。

さて、三鷹駅前のツインタワー建築問題を採り上げているルポ「駅前の空はだれのものか」の「第5回 水際の攻防戦」に、説明会における事業者側の中心人物である伊藤和高野村不動産副部長が武蔵野市のまちづくり条例策定委員会の策定委員であるという記述がありました。策定委員会の肩書きが「再開発プランナー」であることを指摘したところ、伊藤氏が「条例の制定委員の肩書きの所に野村不動産の名前を広告のように出すことは私としては出来ないんじゃないかなと思いまして、再開発プランナーということでお話しさせていただいております。私は一回目の会合の時に『再開発プランナーとして出ておりますが、民間事業者の代表として野村不動産に所属しております』とちゃんと申し上げております。ですので、先ほどの詭弁ないしは隠している(と言われたこと)については反論させていただきたいと思います」と反論された様子が描かれています。

この問題については、その後4月25日~27日に朝日新聞、読売新聞、毎日新聞のそれぞれ武蔵野版で採り上げられ、伊藤副部長が23日付で委員退任届けを提出したこと、市が昨年12月には三鷹駅前の事業に野村不動産が参画していることを把握していながら「市全体の条例の制定と、個々の開発は別なので、開発計画に関与する社員が委員であっても問題ない」と判断したことなどが報道された経緯については、「第6回 『考える市民の会』の期待と焦り」に詳しく書かれています。

これは、実に看過できない問題を孕んでいます。武蔵野市は、委員を委嘱した時点では同事業の担当者とは知らなかったと回答しているようですが、それで済むほど軽い話ではないと思います。そもそも、事業者代表が何故野村不動産なのか、その野村不動産三鷹駅前の再開発の幹事会社を務めることが単なる偶然なのか、疑い出せば切りがない話です。武蔵野市と野村不動産に何らかの癒着があったと取られても仕方のない話だと思いますし、この辺りをもう少し掘り下げれば、何らかのスキャンダルが噴出しそうな気もします。まちづくり条例(仮称)検討委員会の議事録を読む限りでは、伊藤委員の発言は(事業者寄りとはいえ)利益誘導を明確に志向したものとは思えませんが、それでもツインタワー建築事業の担当者が条例策定にも携わっていたという事実は非常に重いと思います。

そんなまちづくり条例検討委員会ですが、3月14日に開催された第7回委員会議事録に法政跡地問題に関連した気になる記述がありましたので、ここでご紹介させていただきます(以下、議事録の引用)。

森副委員長:吉祥寺東町で地区計画提案が出されている。10 月に住民の8割ぐらいの同意を得て、高さ15 メートル制限の提案をしたが、それに対して市は25mの提案を出し、それを都市計画審議会に諮っている。住民提案をより良くして、都市計画審議会に諮ったという見方も出来るのかもしれないが、私の聞く範囲では、市民は、市の提案は市民提案とは別の提案と受け止めているようだ。市民提案がどこかに消えてしまっている。手続上、市は審査しているが、それ以外の人が審査せずに市民提案がどこかに消えてしまっているのは個人的に問題があると感じている。

事務局:まちづくり条例では素案の提出の後に、第三者機関の意見聴取を新たに入れている。現状では市が判断するにあたり、市が独自に判断してしまっている状況に対応するものと考えている。
手続上は、提案を断る場合は都市計画審議会の意見を付しているが、市が原案を作成すると判断すれば、そのまま原案の作成に入る。今回のケースでは、ある意味政策的な意図もあって、原案を作るという判断を市長がするにあたって、市民提案を受けて、素案を作ったという経緯がある。

森副委員長:仰ることは分かるが、市民提案と原案は別のものという意識を市民が持っているのだから、市民案を却下するのが正しい手続だったのではないか。そうであれば、都市計画審議会でなぜ市民案を却下したのかを聞くチャンスがあったのに、その機会もないまま、市の原案だけが進んでいる。こうしたことは改善したほうがいいのではないか。

柳沢委員長:市民からの提案に対し、修正案を出す際の手続がはっきりしていないことが問題なのだと思う。市民からの提案をそのまま受け取れないものは、都市計画審議会できっちりと議論して、ここを修正して改めて市の案として出します、という手順を踏む必要があるのではないか。修正案を出す時の手順を資料7の中に書き加える必要がある。法律を形式的に読むと、一旦却下するのが正しいと思う。

事務局:市としては市民提案を遵守して原案を作成したと認識しているが、主題となるポイントの認識の違いで、市民はそうは思っていないということだ。

柳沢委員長:今回のケースは同じとは言えないと私も感じた。いずれにしても、変更について、その定義も含めて、法律のそのもの解釈を国交省や東京都等とやり取りして勉強してほしい。

事務局:都市計画変更の手続に関しては軽微な変更については表記もあると思うので、裏を返せば、それ以外は軽微な変更ではないという理解もできる。

柳沢委員長:それを参考にするのはいいかもしれない。しかし、そうだとすると今回のケースはやはり軽微な変更ではない。



条例策定に係る議論ですので、地区計画の手続き論に終始している感はありますが、市の対応を批判する(市の原案が住民提案のものと違い過ぎる、市以外の審査が入らない等)声が出ています。これ以降も全く誠実な対応を見せない行政サイドは、一体何を考えているのでしょうか? これでは、悪徳事業者(=長谷工)をますます肥え太らせるだけなのですが… 武蔵野市と長谷工にも、同様の癒着があるのでしょうか?

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土壌汚染とマンション

今日の日経朝刊に、「工場跡地の宅地利用 土壌調査 全面義務付け - 安全な取引促す」という記事が掲載されていました。要は、土壌汚染対策法が施行された2003年以前に操業を停止した工場等は対象外なので、「法施行前に生産をやめた土地であっても土壌の調査を、メーカーや不動産会社に義務付けるよう検討する」という内容です。その背景として、「土壌汚染を把握していながら購入希望者にその事実を伝えずにマンションを販売する事件が起き、同法が十分に効果を上げていないとの指摘が出ていた」ことが挙げられています。

このこと自体は、非常に良いことと思います。土壌汚染対策法は、ザル法として名高く(同法の問題点については、Wikipediaの土壌汚染対策法の項目を参照)、モラルの欠落したマンションデベロッパーが履歴を隠したまま分譲する例が後を絶ちませんでしたが、このような被害者の拡大を防ぐという観点からは、どんどん規制を強化した方が好ましいと言えます(規制緩和というのは、企業が高い倫理意識を持って行動することが前提であり、コンプライアンス意識が欠落しているとしか思えないような事件が頻発する昨今においては、何でも規制緩和という流れが破綻を来していることは明白です)。

しかし、何故このタイミングでこのような記事が出たのだろうと不思議に感じました。ちょうど、耐震偽装問題に端を発した改正建築基準法が6月20日に施行されるため、それに歩調を合わせた規制強化の一環という見方もできなくはないですが、ちょっと理由としては弱いような気がします。Q&Aで実例として名指しされていた「大阪アメニティパーク(OAP)」問題が発生したのはもう随分前(マンションを分譲した三菱地所が汚染の事実を公表したのが2002年9月、関係者の起訴猶予処分が決定したのが2005年6月)ですので、同事件がきっかけになったという見方もしっくりきません。所管官庁である環境省筋からの情報なのでしょうが、日経が3面で大きく採り上げるくらいですから、何か裏があるのかも知れませんね。

さて、このOAPの汚染土壌隠蔽事件ですが、当時のニュースでもかなり採り上げられていましたのでご記憶の方も多いとは思いますが、簡単に振り返っておきたいと思います(桐蔭横浜大学の「大阪アメニティパーク土壌汚染問題」が良くまとまっていますので、併せてご参照下さい)。

大阪アメニティパークは、大阪の造幣局にほど近い旧三菱金属(現三菱マテリアル)の大阪製錬所跡地を、オフィスビル、ホテル、マンション等の複合施設として再開発したものです。それ自体は良くある話ですが、本件の悪辣さは、事業者(三菱地所三菱マテリアル)が、2001年の夏頃には両社のトップが土壌汚染の存在を認識していながら、翌年の9月までその事実を公表せずに分譲を続けていた点にあります。

これだけでも、モラルの欠落振りは十分窺い知れますが、その後、2005年3月29日に両法人および役職員が書類送検された際には、関係各位にお詫びの言葉を述べながらも、「弊社と致しましては、弊社関係者の行為は宅地建物取引業法違反に当たらないと考えていることを既に当局に対して申し述べている」などと、自らの責任を認めようとしない態度を炸裂させています(その後、5月27日に関係者の処分を公表した際のプレスリリースでは、「先般3月29日に当社役職員が書類送検された際には、当社関係者の行為は宅地建物取引業法違反に当たらないと考えている旨のステートメントを発表致しましたが、今般これを撤回し、当社と致しましては、現時点においては当時の販売行為が客観的に見れば宅地建物取引業法違反に当たる行為であったということを認め、深く反省しております 」と、方向転換しつつも「客観的に見れば」などと引き続き逃げを打っています。なお、姑息にも3月29日付のプレスリリースは、同社のHPから削除されています。調べればすぐ分かるのに…)。

この事件は、不幸中の幸いと言うか、事業者が体力ある大手でしたので、(1)継続所有希望者に購入価格の25%を支払う、(2)売却希望者には、土壌・地下水問題が存在しない場合の鑑定評価に基づいた買取りを行うとともに、買取り価格の10%を支払う、などの和解案が提示されています。

しかし、この事件があくまでも氷山の一角であることは、残念ながら例によって例の通りです。有名なところでは、鷺沼東急グラウンドとサレジオ学園跡地に計画された「鷺沼ヴァンガートンヒルズ」(川崎市宮前区鷺沼、事業者:東急不動産、三菱商事、新日鉄都市開発)において土壌汚染が発覚し、建築計画そのものが中止に追い込まれた例があります(一連の経緯については、「鷺沼ヴァンガートンヒルズ住民紛争ホームページ」に詳しく紹介されています)。事件自体は、元・学校用地の不法投棄物が原因ということでちょっと特殊な事例のような気もしますが、事業者側の不誠実な対応はいつもの通りです。

この他にも、マンションと汚染土壌の関係については、色々と事例があります。例えば、

大阪市豊中区(2000年2月、野村不動産)…くい打ち工事段階で地中から産業廃棄物を発見。土壌調査を行った結果、ベンゼン、PCB、全シアンなど計9種類の有害物質が基準値を超える複合汚染の事実が判明したにも関わらず、「有害物質は地下3m以下で発見されており、人体に直ちに影響はない」と判断し建築工事を続行。しかし、その後の再調査の結果、地下水からも基準値を超えるベンゼンと1,2-ジクロロエチレンが検出され、既に8階まで立ち上がっていた建物解体を決定。

アリアシティ(2001年2月、東京都江東区、住友商事総合地所)…基礎工事段階で、敷地の大部分がベンゼン、鉛・砒素に汚染されていることが判明。両社が、土の入替を実施した際に悪臭が発生したが、区の対策指導に対して「生活に支障はない」として購入者への説明を実施せず。その後の追加調査で、環境基準を大幅に超過する砒素、ベンゼン、有機塩素化合物のシス-1,2-ジクロロエチレンが検出され、この時点でようやく購入者説明会にて当該事実を公表(この時点で全戸完売済)。購入者の「汚染の事実を知っていれば契約はしなかった」との声に、全契約を一旦解約して手付金全額を返還、併せて売買契約額の10%に当たる補償金を支払う旨の提案を行った。

(上記2件は、神稲建設のHPを参照させていただきました。しかし、この会社が土壌汚染対策で提携している会社が三菱マテリアル資源開発って、手の込んだ冗談ですかね?)

何と言うか、購入者の健康など無視して隠蔽を図り、隠し切れなくなってから公表し、損失を拡大させてしまうという、セコさとモラルのなさの相乗効果を炸裂させており、もはや言葉もありません。是非、事業者の善意になど一切依存しない徹底的に厳しい検査体制を導入して欲しいものですね。勿論、事業者御用達の検査業者を排除することもお忘れなく。

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市長の活動日誌(三鷹ツインタワー編)

三鷹ツインタワー建築の件について、武蔵野市のHP内にある市長の活動日誌に関連する記述がありましたのでご紹介させていただきます。

4月27日(金)「市民と市長のタウンミーティング(西久保コミュニティセンター)」
タウンミーティングも今日が11回目。今年中にすべてのコミュニティセンターで開催することができそうです。今日は,三鷹駅前の超高層ビル建設計画が話題の中心となり,超高層ビルの建設に対して心配や反対する意見が出されました。既に,正式な事前協議の段階にあり,法律や市の方針などに照らして協議中です。市としては,開発にあたり,緑が多いという三鷹北口の特徴をいかし,まちづくりや環境に配慮するよう強く要請していますが,高さについては,三鷹駅前の商業地域の中心であり,一定の高さは認めざるをえないと考えています(後略)。

5月15日(火)「納税キャンペーン」
(前略)三鷹駅北口の開発計画に関する,地域の皆さんとの懇談会を開催しました。これは,先日開催された西久保コミュニティセンターでの市民と市長のタウンミーティングで要望を受けて,急きょ開催したものです。最初に,タウンミーティングでいただいた意見に対する,市長としての考えを話し,その後参加者の皆さんから意見,質疑を受けるという方法で進行しました。参加者からは,建物の高さに対する心配が多くあげられました。また,超高層ビルに対する防災上の不安も指摘されています。今後,地域住民と開発業者との調整協議のあっせんや,議会で陳情の審議が行われる予定です。市としては,まちづくりの方針と法制度にかなった開発は容認していく考えですが,安全性,防災性への配慮は当然のこととして,環境面,景観形成を含めて,三鷹駅前の新たなまちづくりに寄与するよう,強く指導していく予定です。ご不明な点や,まちづくりに対するご意見は,市へお寄せください。

5月20日(日)「市民と市長のタウンミーティング(関前コミュニティセンター)」
(前略)午後からは,関前コミュニティセンターにおいて第12回市民と市長のタウンミーティングを開催しました(中略)。三鷹駅北口の超高層ビル開発については,まちづくりの視点で賛同する意見が数件出されていました(後略)。



その場にいた訳ではありませんので、確定的なことは何も申し上げる立場にはありませんが、最後の「まちづくりの視点で賛同する意見が数件出されてい」たという行(くだり)はどうなんですかね。あんな計画に賛成する人が早々いるとは思えないのですが… まさか、また業者の回し者ですか? まあ、余計な詮索は止めましょう。本気で、三鷹駅前には100m超のツインタワーが望ましいと考えておられるのかも知れませんし、もっといかがわしい建物が建つよりはマシという、次善の策としての発言かも知れませんしね(市長の文章からはそうは読み取れませんが)。

なお、法政跡地問題について、地区計画案に基づく条例制定の件については、この間も完全に無視されています。最早、条例化すら怪しいのではないかと思えてなりません。

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なぜマンションデベロッパーは不法行為を止めようとしないのか?

先日、三鷹駅前のツインタワー建築に関する説明会(市との意見交換会)の様子についてご連絡を頂戴したWe Love MUSASHINO様より、追加の情報をいただきました。以下転載させていただきます。

5月15日の"意見交換会”で、のことです。

会場の市民からの「風速の実験をしたはずだけれど、どこの機関で?」という質問に、
情報の把握ができていないためか、市長以下、うろたえるひと幕があり、
市長の「(実験は)したの?」都市計画(?)部長「はい、しました」と、
まるで、業者の立場に立っているかのように聞こえる受け答えがありました。

あまつさえ、市長がは、三鷹北口に建設予定の超高層ツインタワーを指して、
「ランドマーク」と、仰いました。

武蔵野市の行政は、一体、どうなっているのでしょう・・・。



住民との対話より、業者との対話を優先するあまり、業者の代弁者と化してしまっているのが滑稽ですね。

さて、「[3tkss]三鷹:教育ウォッチング」というブログの「【Watch】三 鷹駅前に100mツインタワー?」というエントリで本ブログをご紹介いただいており、そちらから飛んで来られる方がいらっしゃいます。ご紹介いただいた箇所に、「業者全体に対する不信感が強いのですが」という行があり、「そういう風に読めるのか…」と思いましたので、少し本ブログ全体の考え方を補足させていただきます(と言っても大した話ではありませんが)。

私は、マンションデベロッパーに対しては「不信感」ではなく、彼らの不法行為(言い過ぎであれば脱法行為)は確信的に行われており、モラルの欠落した「信用するに値しない存在」だと確信しています。具体的な行為の数々は、過去のエントリをご覧いただければ十分お分かりいただけると思いますが、それでは何故彼らはそのような行為を繰り返すのでしょうか。私は、偏に彼らが販売しているマンションという商品の特性に起因していると考えています。

普通の人にとって、住宅は一生で最も高価な買い物であり、買い換えたとしても精々2、3度購入すれば良い方でしょう。そのような、同じ顧客が再び顧客となる可能性が低い商品特性が、「どうせ客は一見さん」という意識に結び付き、彼らのやりたい放題を許す結果となっていると感じます。

また、近隣住民を徹底的にないがしろにするやり方についても、「どうせ既に住んでいる住民は顧客にはならないから、悪いイメージを持たれたところで関係ない」という意識が、「法に違反していないんだから文句を言うな」という高慢な姿勢に反映していると思います(もっとも、最近の事例は法に反しているケースが多いことを明らかにしていますが)。

このような非道がまかり通ってきたのは、被害を受ける住民がごく狭いエリアに限定され、それらの住民を適当に黙らせれば(現に、マンションプロジェクトには「近隣対策費」なるばらまき用予算が、少額ながら必ず計上されています)、自社の看板が傷つくことはないという消費者を馬鹿にした彼らの態度にあると思います。

しかし、世はネット社会です。企業に対するクレームはあっという間にネット上で流布し、時には不買運動にさえ発展します(ネット発の不買運動としては、1999年に起きた東芝クレーマー事件が最初の大規模なものではないでしょうか。同時期に、松屋牛丼カエル入り事件が話題になったこともあり、「急増するネット告発の裏に潜む危険性!!」などと大々的に採り上げられていたのを思い出します)。地域の壁に分断されていたマンション建築の被害者たちが、お互いに連携し、その知識を共有し合い、ひいてはその業者の非道な仕打ちを白日の下にさらすことで、より一般的なコンシューマー商品では到底存続し得ないようなマンションデベロッパーの消費者軽視の経営姿勢が、広く皆の知るところになるのではないでしょうか。

現に、マンションデベロッパーは、こうしたHPやブログの存在を警戒し、和解の条件に情報の非開示を盛り込んでいる様子が窺えます。例えば、以前にご紹介したビーサイトに関するブログでは、

某日マーキス理事会×長谷工Cで、本件に関する最終合意が行われました。
(合意内容についての公開は控えさせていただきます。)

長い間いろいろな意見を述べてまいりましたが、当マンションとして合意がなされましたので、私もこの合意に従うこととし、HP&ブログを閉鎖いたします。



と、合意内容の非公表および合意内容にHP&ブログの閉鎖が盛り込まれていることを匂わせています。また、広尾ガーデンフォレストに関する東京女学館の訴訟取り下げ報告にも、

合意書の正本、工事協定書は、都合により掲載を取りやめます(中略)。また、訴訟の取り下げに伴い『日赤のページ』は閉鎖させていただきます。



という行があり、和解条件に情報非公開&HP閉鎖が入っていることを窺わせます。

しかし、このような弥縫策で取り繕っていられるのは今のうちだけです。「マンション+紛争」とでも検索すれば、情報は山のように得られる時代です。「地域ごとに情報が分断化されているから、大規模な不買運動は起こらないだろう」というような時代はもう終わっており、一度消費者の猛烈な怒りを買えば、雪印、三菱自動車のように企業の存続自体危うくなります。早くそのことに気付き、マンションデベロッパー自ら、襟を正すことを願っています。無理だとは思いますが…

最後に、マンションデベロッパー各社に一言。あなたたちのやっていることは、遵法意識の最も薄い企業の代表格であるドン・キホーテが、以前24時間営業が規制されていた店舗で、早朝に5分だけ閉店し「23時間55分営業だから24時間営業ではない」と主張して営業を続けたという非常識な行為と何ら変わるところはないのです。「人の振り見て我が振り直せ」という諺の意味を良く考えてみて下さい、少しでも良心が残っているなら。

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三鷹ツインタワー説明会

去る15日に行われた三鷹駅前のツインタワー建築に関する武蔵野市側の説明会の様子について、WeLoveMUSASHINO様よりメールを頂戴いたしました。ありがとうございます。転載の許可をいただきましたので、以下ご紹介させていただきます。

≪一昨日のメール≫
昨日の会は、市長以下、当該計画関連各課長クラスが出席され、
住民側の発言に対しては、「ご意見ですね」、「検討します」と、
”聞き置く(聞き流すといった方が正確かもしれません)”姿勢に終始し、
計画の合法性、計画を認める行政側の正当性を主張するにとどまりました。

心強く感じたのは、東町から、数名の方がご参加くださったことです。
貴重なご発言をいただきました。

昨日の会のことは、是非、ブログでお取り上げいただき、
中町の超高層計画に接する方たちからのご反応を、確かめていただきたいと思います。



≪昨日のメール≫
なお、加えてのご報告となりますが、以下の点、ご参考までにお伝えいたします。

一昨日の会では、
「うちは隣なのに、この話を聞いていない」と仰るご近隣の方や、
「この前の新聞報道で初めて知って、びっくりして来た」との市民の方のご発言を受け、
会場にいらした方たちから、情報の公開を求めるご発言が相次ぎました。

市長は、これに対し、
「そういう問題があるからこそ、まちづくり条例で・・・」と、
まちづくり条例のアピールはされましたが、
現時点での問題点を、どのように解決して行かれるかについてのご回答はなく、
検討事項とされました。

武蔵野市の行政に対して、所定の書式を出された「考える市民の会」の皆さんは、
野村不動産(株)他との間の”紛争”の調整をお願いされておいでで、
明日17日から、市による<あっせん>が始まると伺っております。

詳しい内容は、「考える市民の会」の河原雅子様にお尋ねになってください。
河原様は、連日、三鷹駅前に立たれ、
”高さ”への陳情に添える署名をお願いされておいでです。

リンクフリーのホームページを設けられ、
そちらからも署名用紙をダウンロードしていただけるようになっていましたので、
是非、貴ブログの中で、この署名へのご協力を呼びかけていただければ、と、存じます。



以上の通りです。市側の対応は、およそ予想されたとおりですね。署名の件は、是非ご協力いただける方は宜しくお願いします。

この問題については、同じ武蔵野市内の高層マンション問題として、これからも適宜ご報告させていただきます。

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マンションデベロッパーのモラル~ゼファー編

昨日、さる方からご連絡を頂戴したのですが、三鷹のツインタワー計画についての武蔵野市の説明会が開催され、邑上市長も参加されたそうです。残念ながら、帰宅してからそのことを知ったため、説明会には出席できませんでした。まあ、法政跡地問題に対する一連の対応を見れば、出なくても逃げ口上ばかりに終始することは容易に想像がつきますけど…

今後、説明会の内容が分かりましたら、本ブログでもご紹介したいと思います。そのうち、「駅前の空はだれのものか」にも内容がアップされると思いますが、もしご出席された方でその内容等お知らせ下さる方がいらっしゃいましたら、コメント欄にご記入いただけると幸いです。

さて、マンションデベロッパーがいかにモラルがないかについてご紹介しているシリーズですが、先日の大京編に続いて、今回はゼファーです。

この会社、そもそも紛争案件、販売方法など、非常に評判の良くない会社です。姉歯元建築士が関与した「最初の」耐震偽装物件が、当社の「ゼファー月島」だった(記事はこちら)ことでも有名です。

また、設立当初から、最近架空循環取引で世間を騒がせている加ト吉と非常に深いつながりがある(設立時より加藤義和氏(加ト吉元社長)が代表取締役会長に就任、株式公開時は加ト吉グループおよび加藤氏関連で65.9%の株式を保有していた等)ことも、仕手銘柄等に造詣の深い方はその意味が良くお分かりなのではないでしょうか(因みに、昨日のプレスリリースで加藤氏の取締役退任が発表されていますね、今更ですが)。

さて、今回、このゼファーを採り上げようと思ったのは、日経ビジネスオンラインの「もはや『団塊様、お断り』“移住景気”を喜べない石垣島の苦悩」という記事を見たからです。記事の内容をかいつまんでご紹介すると、

石垣島では、今、大量定年期に入った団塊世代を中心とする都市部からの移住者と地元住民とのあつれきという深刻な問題が持ち上がっている。

 移住者に拒否反応を示す一番の理由は、人口急増による景観や住環境の悪化。大規模な宅地開発、リゾート開発による自然破壊への危惧も大きい。

 ラムサール条約に登録された湿地「名蔵アンパル」近くでは、東京の不動産デベロッパー、ゼファーが合計130区画の住宅地の分譲を計画している。実現すれば、宅地造成のために山が2つ削られることになる。



というものです。大資本による地方のリゾート地の乱開発は、もう何十年と問題になり続けています(我らが長谷工も、きっちりと軽井沢で騒動を起こし、長野県から「不許可」を受けた履歴ありです)が、ここへ来て、団塊世代の大量退職による地方移住を見込んだ開発ブームが各地で起こっています。

この構図、何かに似ていませんか? そうです、「都心回帰」の号令のもとに、各地で地域住民との紛争をいとわず乱開発を進めているマンションデベロッパーと、場所が違うだけでやり方が全く同じなのです。キャッチコピーが、「都心に住まう」か「リゾート地に住まう」かの違いだけです。あまりの金太郎飴振りに言葉もありません。

しかもここでは、景観破壊のみならず環境破壊をものともしない、究極的に身勝手極まりない計画を平然とたてています。近隣住民を対象にした事業説明会の様子が 八重山毎日オンラインの2月10日付記事「東京の開発業者が元名蔵に130戸の分譲住宅建設へ」に紹介されています。それによると、

 石垣市元名蔵の7万9858平方メートル(約8ヘクタール)の土地で宅地開発が計画されていることが9日わかった。獅子森の後背地の高台に130戸の分譲住宅を建設する計画で650人の入居を見込んでいる。開発地の近隣住民の一部が同日、山の切り崩しにより土砂災害や名蔵湾への赤土流出などを懸念し、災害や環境への影響がないとの調査報告が出るまで「開発許可を出さないよう」大浜長照市長に要望書を提出した。

 開発業者は、不動産分譲事業などを手がける(株)ゼファー(本社・東京)。同社は1月30日、名蔵公民館で近隣住民を対象に事業説明会を開いた。
 事業説明書によると、計画地は獅子森東の最高標高58メートルから最低標高7メートルの傾斜地(原野や山林など)。近隣住民によると、山を2つ切り崩すことになるという。同社では「宅盤をひな壇状に配置し極力土の搬入・搬出のないように計画」。切土量は10万7667立方メートル、盛土量は11万3499立方メートルを予定している。
 施工に当たっては▽石垣市自然環境保全条例を順守し、自然環境の保全に努める▽景観形成については市の条例を順守するとともに指導に従うとしている。

 同社は現在、石垣市自然環境保全条例(500平方メートル以上の開発行為が対象)に基づき、市の同意を得るための手続きとなる開発同意申請に向けた事前協議をしている。事前協議の段階では平屋の赤瓦しっくいを予定し、規制の厳しくなる景観地区指定を受けたいとの希望も示している。
 近隣住民から要望書が提出されたことに対し、同社沖縄支店は「社内で検討する必要があるため、コメントは差し控えたい」としている。

 同社はホームページ上で「石垣島・名蔵住宅開発プロジェクト」として紹介。「海辺に近いこの地で、自然と調和した暮らしを楽しんでいただくため、管理体制の整った高品質な住宅地として分譲を予定。沖縄らしさの演出といった、きめ細かな点にも配慮している」と説明している。



山2つ切り崩して「沖縄らしさの演出」ですか… ここはショートステイ用の宿泊施設じゃないような気がしますが、地域に住み暮らすのにも「演出」が必要なんですかね? 「郷に入りては郷に従え」という発想は、もう消え失せてしまったんでしょうか? その地の環境をあるがままに受け入れられない人がそこに住み暮らしても、結局は不幸な結末を迎えるだけのように思われてなりません。

同じことは、都市型のマンションについても言えると思います、住民増加による渋滞の発生等の問題を考慮しても、基本的に地域の人口が増えることは望ましいことだと思います。近隣住民だって、新住民との調和を本来は望んでいる筈です(現に、マンション建築そのものに対する反対ではなく、高さを抑えて欲しいという反対運動が大半です)。しかし、そうした想いを根底から覆すような、地域環境を破壊するマンションを建築し、後々までの住民の対立の根をまき散らしていく。マンションデベロッパーに、人が住み暮らす住環境に携わる資格は本当にあるのでしょうか?

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マンションデベロッパーのモラル~大京編

もう何度も書いてきましたので、いい加減いやになってきましたが、地区計画案に対する市の最終原案は未だ提示されることがありません。ここまで放置されると、お役所の常とは言え、アカウンタビリティ(説明責任)の観点からも看過できない問題だと思うのですが… まあ、市としてはギリギリに提出、時間がないことを理由にそのまま成立に持ち込むという作戦を描いていることと思いますので、2週間程度の縦覧期間等を考慮すれば、そろそろ最終案を提示してくる頃だとは思います。内容に期待できない点は、もはや言うまでもありませんね。

しかし、地区計画法政跡地問題の最終地点ではありません。目的はあくまでも地域にそぐわない高層マンション建築を阻止することにあります(建たないに越したことはありませんが、マンション建築そのものを阻止することが目的ではありません)。今後も、建築物が少しでも地域に調和するものになるよう、最善の努力を尽くしていくべきと考えます。

その観点から、最近明らかにマンション建築に対する空気が変わりつつあります。かつては、マンションデベロッパーの脱法行為も黙認状態だったのが、最近は開かずの扉と言われた建築審査会で建築確認を取り消される事例が出てきていることは、以前に川越市のタカラレーベンの例でご紹介しました。また、マンションデベロッパーに対する損害賠償請求も認められる事例は少なかったのが、あまりのモラルのなさに、腰の重い裁判官すらようやく請求を認容する事例が増えてきています(それでも、どちらも庶民感覚からすればまだまだ不十分ですが)。今回は、そのような事例を2件、ご紹介したいと思います(何れも最大手マンションデベロッパー大京の事例です)。

先ずは、建築確認取消例から見ていきましょう。物件は、「ライオンズ中野ミッドサイト」。2年ほど前に建築審査会で建築確認を取り消され、工事が中断。最近になって設計を変更(8→5階建て)し、販売を再開したようです。建築確認取消の経緯は、平成17年10月4日付朝日新聞に詳しく載っています。以下、ご紹介します。

マンション前だけ道広げ「建築確認」 建築審が「違法」裁決 中野区 /東京都

中野区内で建設中の地上8階地下1階建てのマンションをめぐり、付近住民が「建築は違法」として区建築審査会に審査請求し、審査会は建築確認を取り消す裁決をしたことがわかった。都建築安全条例は隣接する道路の幅で建物の規模を制限しているが、このマンションは予定地に接する部分だけを拡幅して建築確認を受けていた。一部分だけ膨らむため「へび玉」と呼ばれ、同区内ではこうした手法が慣例化していたという。裁決により、建設計画は宙に浮いた形だ。
問題とされたマンションは、中野3丁目で大手不動産会社が計画。延べ床面積6746平方メートル、高さ24メートルで、79世帯が居住できる予定だった。これが「条例違反」だとして、上智大名誉教授の蝋山道雄さんら付近住民でつくる「桃園まちづくりを考える会」が2月に審査請求した。
同条例4条2項では、防災上から「延べ面積が3千平方メートルを超え、高さが15メートルを超える建築物は、幅員6メートル以上の道路に接していなければならない」と定めている。
審査会の裁決文によると、このマンションの前面に接する道路は4メートル弱~5メートル強。同社が建設予定地を削る形で道路を拡幅し、マンションに接する部分だけを6メートルに広げた。その上で04年12月、国土交通省が指定する民間の確認検査機関に建築確認を受け、着工した。
審査請求を受けた審査会は今年7月13日、「道路の敷地に接する部分をのぞき、道路自体は幅員6メートルに達している部分が全く見あたらない」「4条2項の要請する火災時の避難、消火活動や緊急車両の円滑な進入条件が確保されているとは到底いえない」として条例違反と判断した。
工事は中断され、同社は8月、裁決結果を不服として国交省に再審査請求をした。
同社によると、これまで同区内では、同様の手法で、同社も含め10件ほどのマンション建築が許可されてきたという。そのため「これまで行政の方針に従ってきた経緯から裁決は全く予想外」と当惑する。
建設予定地は、農林水産省の宿舎跡地。同社は入札の際、区に建築条件などを聞いた。同区は同社計画が条例の条件を満たすと判断したという。
同社は「もし区がそのような判断をしていなければ、そもそも入札に応じないか、応札価格を大幅に下げていたはずだ」と指摘する。
一方、同区の担当者は「建築確認は民間機関が行った。区はあくまで相談に乗っただけ」と説明。だが、同様のケースで区が建築確認をした例もあるとし、「今後は区のスタンスも変えざるを得ない」と話す。
この問題に関連し、同区は他の22区に調査した。同様の条件で「6メートル道路として扱う」とする区はなく、15区は「6メートル道路として扱わない」とした。2区は「具体的な建築計画の内容により総合的に判断する」とし、その他が5区あったという。
都建築企画課は「以前は他の自治体でも、同様の手法で建築を許可していたが、最近は審査会の判断が厳しくなった。(中野区の手法は)本来の条例の趣旨からすればおかしい。条例を守って頂きたい」としている。



「裁決結果を不服として国交省に再審査請求をした」そうですが、その結果が計画変更ですか… 本当に不服なら、行政訴訟にまで持ち込めば良さそうなもんですが、それは何かまずいんですかね? 因みに、中野区建築審査会の裁決内容はこちらで見ることができます。

高値で仕込んだ物件を、最近のミニバブルの中でどさくさまぎれに処分しようとするという、非常にセコい魂胆が見え見えです。しかも、工事中断中の2年近く雨ざらしとなっていた物件ですよ。普通のモラルある人は、こんなもの売ったりしないと思いますがね…

さて、もう1件の損害賠償事件です。こちらも、先ずは4月21日付東京新聞の記事をご紹介します。

大京に2400万賠償命令 江東区のマンション 「夢奪われた」認定

東京都江東区のマンション住民五十六人(四十二戸)と入居法人二社が「屋上庭園や水の流れるエントランスホールが計画と異なり、夢を壊された」などとして、販売元の大京(東京)に約二億七千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は二十日、大京に計約二千四百万円の支払いを命じた。
日下部克通裁判官は「住民は高級感や安らぎが欠けていると感じ、夢を奪われ、失望していると認められる」と判断。改修工事の騒音被害なども認めた。
判決によると、マンションは一九九八年に完成し、四十五戸が入居。パンフレットでは、空中庭園は植物が多く、入り口に段差がなかったが、実際は植物は少なく、段差があった。



もう少し詳しい解説が、日経BP社の不動産情報サイト「ケンプラッツ」内の記事「【訴訟】中庭の改修などでマンションの高級感が低下、分譲した大京に慰謝料支払いを命じる判決」にあります。それによると、「竣工時の中庭には池と水流があった」が、「98年4月、中庭の地下の駐車場で漏水が見つかり、大京側は対策として中庭から水流をなくすなどの改修工事を施した。東京地裁はこの工事について、改修で中庭の水流がなくなり、マンションの高級感が低下したことで、住民は精神的損害を受けたと認定した」とのことです。更に、「東京地裁は屋上庭園についても、発売時のパンフレットと比べて植栽が少なく、段差があったために、住民を失望させたと判断した」が、「住民側の主張のうち、中庭の改修などがマンションの資産価値を低下させたことや、住戸の部材の一部(ボードとビス)が竣工図通りではないことによる損害は認めなかった」そうで、「住民側は判決に満足しておらず、5月7日に控訴した」そうです。

ケンプラッツには、同マンションの管理組合理事長のインタビュー「【訴訟】中庭改修マンションの管理組合理事長が心境を語る、『不良品を買った失望感をわかってほしい』」も掲載されています。「販売価格はこの辺りの相場より高額だったが、それでも買った。ユニークな中庭が購入意欲をそそったことは間違いない。大京の営業マンも中庭をセールスポイントの一つにしていたと記憶している」という声は同情に値します。このような販売方法がまかり通れば、いくらでもアピールポイントを後から撤回できることになってしまいますから。マンションデベロッパーは、真剣に自らの行動を省みる必要性がありそうですね。残念ながら、その兆候は一向に見られませんが…

《追記》本日の記事を書いてから気付きましたが、ご紹介した事例についてコメント欄でご紹介下さっている方がいらっしゃいますね。4/25付のコメントですが、当初は違う内容だったと記憶しています。コメントの内容を後日編集されても、当方では逐一フォローしておりません(新規コメントは通知が来るので分かります)ので、せっかく情報をご紹介いただいても生かすことができません。できれば、新規コメントでお願いします。

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プラウドタワー武蔵小金井

週末の新聞に、武蔵小金井駅南口の再開発エリアに建築されるタワー型マンション「プラウドタワー武蔵小金井」の折り込みチラシが入っていました。何となく、例の三鷹駅前のツインタワー構想を思い起こさせるものがありましたので、ちょっと調べてみると、色々と面白いことが分かりましたので、ご紹介します。

このマンションは、地上25階地下2階建てということですので、三鷹のツインタワー(28階建てと31階建てで、高さはいずれも103.7m)よりもやや低い程度ということになります。しかし、同じ中央線沿線の周辺に不釣り合いな高層建築物という点では一致しており、ツインタワー問題を考える上でも参考になる事例でしょう。

この再開発エリアについては、イトーヨーカ堂の進出による地域の商店街や中規模スーパーへの打撃に対する懸念、地域住民が希望した図書館ではなく文化ホールが配置されることなど、そもそも問題の多い開発計画のようですが、この図書館を建設できないという理由が、この再開発計画、そしてこのタワーマンションの問題点を雄弁に物語っています。

野見山修吉小金井市議のブログ「ノミの目」の2月22日のエントリ「パチンコ店規制と図書館」に次のような記載があります。

かつて、小金井市は駅前にどのような公共施設を置くべきかの市民アンケートをとり、市民要望の第1位は図書館でした。今再開発地区に計画されているような文化ホールは順位の低いものでした。そこでなぜ市民要望1位の図書館を駅前に作らないのかという質問に対し、市側はパチンコ店が≪入≫るので風営法上駅前に図書館は作れないと答弁しました。風営法を逆手に取った形で、市民要望をつぶしたわけです。それどころか武蔵小金井駅南口再開発では駅に最も近い25階建ビルの地下は大パチンコ店ゾーンとなります。駅前広場に木やみどりを配置するだけが小金井市にふさわしい駅前なのでしょうか?(≪≫内は当方にて補足)



何と、タワーマンションの地下にパチンコ店が入るというのです。こんなマンション、聞いたことありません。調べてみると、小金井市議会の議事録に、確かにその旨の記録が残されていました。平成14年全員協議会(8月7日開催)の萩原施設建設準備担当課長の答弁の中に、はっきりとこうあります。

風営法の関係から、商業地区につきましては、学校や図書館、それから児童福祉施設の敷地から50メートル以上は離しませんといわゆるパチンコ屋さんとか、こういった関係のものが設置できないという法律がございます。市民交流センターにつきましては、再開発地区へ整備することとしておりますけれども、既に地権者として風営法等の規制を受ける施設がございます。その地権者が入る予定とするビルが駅前のところにございます。そのビルから市民交流センターを予定しております施設までの距離が50メートルございません。発想が逆転になりますけれども、再開発地域でございまして、当然地権者が優先となることでございます。したがいまして、50メートルないところに図書館をつくることができないということで、このような形で前提条件に入れてございます。



つまり、再開発エリアに元々パチンコ店が存在しており、その地権者が再開発ビルに入居することが当初より決定している、だから図書館は建設できない、こういう訳です。

しかし、例によって都合の悪いことは一切隠すマンションデベロッパー(野村不動産)は、嫌悪施設であるパチンコ店の存在には公式HPでも一切触れていません。公式HPの再開発事業のページでも、「商業施設や公共施設など複合的に都市機能が集約される武蔵小金井駅前の再開発。その一画に誕生する地上25階建の『プラウドタワー武蔵小金井』。総戸数200戸の駅前タワーライフの実現です。住宅は4階以上に設けられ、地下1階から2階部分には『三浦屋』などさまざまな専門店の出店が予定されています」と解説していますが、再開発事業主体である都市再生機構(UR)再開発事業のHP内にある施設紹介を見ると、明らかに最大面積を占める店舗は、地下1階のパチンコ店です。しかし、勿論URのHPにも、どこにもパチンコ店が入るなんてことは書かれていません。徹底した隠蔽体質ですね。

階層図
(クリックで拡大)

まあ、URについて言えば、耐震偽装もびっくりの史上最大の欠陥マンション「ベルコリーヌ南大沢」に関する一連の対応で、徹底した隠蔽体質と不誠実さを炸裂させていますから、この程度のことを隠すくらい、何でもないのかも知れませんが。話は逸れますが、ベルコリーヌ南大沢の問題についてお知りになりたい方は、是非、山岡淳一郎著「マンション崩壊 あなたのマンションが廃墟になる日」をご一読下さい。他にも国立マンション事件についてのルポなど、読み応え十分です。また、ベルコリーヌ南大沢の現状については、「ベルコリーヌ南大沢のBLOG(ブログ)」が参考になります。

マンション崩壊 ?あなたの街が廃墟になる日 マンション崩壊 ?あなたの街が廃墟になる日
山岡 淳一郎 (2006/03/23)
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話を元に戻して、プラウドタワー武蔵小金井です。事業者としては隠蔽したい事実だとしても、隠して販売すれば後々問題になることは明白です。何しろ、近くに出店するだけで反対運動の起こるパチンコ店が、同じ建物に入るんですから(パチンコ店の入居する建物に、高級スーパーの三浦屋が入るというのも何か違和感を禁じ得ません。後で「やっぱり出店しませんでした」にならないでしょうね?)。野村不動産については、比較的お行儀の良いデベロッパーという認識(長谷工物件のプラウドシティ大泉は大問題になっていますけど)でいましたが、三鷹ツインタワーの幹事会社になっている件といい、どうも認識を改める必要がありそうです。「PROUD(誇る)」ブランドが泣いていますよ、野村不動産さん。

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大量在庫の行方

以前のエントリでご紹介したマンション在庫の急速な積み上がりですが、その傾向がよりいっそう顕著になってきたようです。ゴールデンウィーク明けから、いよいよ3月決算の会社の決算発表が増えてきましたが、在庫を増やした会社が数多く見受けられます。

いくつか具体例を挙げてみましょう。先ずは、速報ベースで大量の完成在庫を抱えたことが判明しているフージャースコーポレーションが正式に決算を発表しました。案の定といいますか、販売用不動産は791→5,427百万円と、一挙に7倍近くに膨れ上がりました。比較的郊外での分譲を主体とする企業ですので、既に郊外のマンション市況は大幅に供給超過に陥っていることが窺えます。

同じく、郊外での分譲主体の新興マンションデベロッパーであるシーズクリエイトも、これまでは全く計上されていなかった販売用不動産が初めて1,500百万円計上され、物件を捌き切れなくなったことが露見しています。

更に、本決算ではありませんが、横浜エリアを中心に投資用マンションを供給する陽光都市開発という会社の平成19年12月期の第1四半期決算では、販売用不動産の残高が前期末の1,206百万円から4,370百万円と3.6倍にも急増しています。これは、前年度の売上原価のほぼ半分に匹敵しますから、年間供給の半分程度の売れ残りを抱えているということになります。普通の会社なら、これだけ在庫を抱えればもう末期的ですね。

最後に、これだけ他社が決算発表を行っている最中に、3月決算の下方修正を発表したダイア建設をご紹介しましょう。5月11日に発表された「通期業績予想の修正に関するお知らせ」では、売上、利益ともに下方修正するとともに、その原因が「平成19年3月期のマンション引渡戸数は1,349戸を見込んでおりましたが、実績は1,232戸に止まり」と、完成在庫の大幅増加を匂わせています。

以上、ざっと見たように、マンション業者の決算は前期をピークとして下落していく可能性が高いと言えます。全体として明らかに供給過多で在庫を増やしているところに、今年度も高水準の供給を続けているのですから、結果は火を見るより明らかです。どうせ、違法まがいの数の水増し設計を繰り広げたところで、売れ残りを抱えてしまってはどうしようもないのですから、適正な設計を行って早期に売り切る方針に切り替えるのが賢明な方針だと思うのですが、マンションデベロッパーの皆さんはどう考えるんでしょうね。まあ、経済的合理性からはかけ離れた条件で土地を仕込んでますから、それでもデススパイラルに陥ることを承知で従来のやり方を続けるのかも知れません。その結果は、やる前から明らかだと思うのですが…

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武蔵野市の本音はどこに?

ゴールデンウィークもいよいよ終わりが近付きました。休みの日には、法政のグラウンドやテニスコートで部活動をする生徒の姿が見られます。以前と変わらない光景のようですが、テニスコート内の部員に女の子がいるのを見かけると、共学校になった新しい法政の生徒なんだなと、現実に引き戻されてしまいます。

この連休が終われば、5月もすぐ中旬に入ってしまいます。にも関わらず、相変わらず地区計画についての最終案は住民側に提示されないまま。市側の素案提示が2月中旬ですから、既に3ヶ月が浪費されています。この間、建設的な議論がなされたようにはとても見えません。協議会の方たちは水面下で色々と交渉されておられるようですが、以前のエントリでもお伝えした通り、邑上市長は協議会側との交渉も逃げ回っている始末。本当に、地区計画を成立させる気があるのかどうか、それすら疑わしい状況になっています。6月議会での成立を明言している以上、成立させることができなければ、残念ながら邑上市長の政治責任を問う声も高まることが予想されます。今以上の議論の空転は避けて欲しいところですが…

しかし、ここで以前から疑問に思い続けてきたことですが、武蔵野市側の本音は、開発を抑制する地区計画には反対なのではないか、そう思わざるを得ない気がします。法政跡地問題を巡る一連の対応もそうですが、三鷹駅前の超高層ツインタワー建築計画に対する対応を見ても、そう判断せざるを得ません。同計画についてリポートしている「駅前の空はだれのものか | Web草思」によれば、

建築主側は、武蔵野市とも協議した結果、
〈周辺の道路を拡幅するため、必要な道路用地を無償で提供する〉
〈建物周辺に公開空地を設け、緑化にも充分に配慮する〉
〈市民が利用できる公共の集会場を建物の中に設ける〉
〈駅前周辺の課題となっている駐輪場不足を解消するため、地下2階に1500台収容できる駐輪場を作り、提供する〉
などの要望を受け、計画に盛り込んだと誇らしげに説明した。市からの要望に応える代わりに、容積率や高さ制限の緩和を受け、地上103メートルの認可を正当に受ける段取りが整ったのだという。



ということで、総合設計制度という名の行政・業者間の裏取引がなされたことを物語っています。このプロセス、何かに似ていませんか? そう、法政跡地問題でも同じことが行われていますね。西側用地を取得する代わりに、本校舎部分の高さ制限はかけないという、長谷工サイドとの裏取引があるのではないかと住民側より厳しく批判されている問題です。武蔵野市は、周辺住民の住環境を悪化させる高層建築物は容認し、それ以外の行政上の課題解決を優先するという基本理念がありそうです。

この辺り、武蔵野市の住宅施策にそれが現れていると感じています。こちらの東京都都市計画変更案の区市別規制一覧をご覧下さい。平成16年の都市計画変更における都内市区町村の変更事項がまとめられています。その中で、武蔵野市は敷地面積の最低限度規制を導入し、ほぼ市内全域で住宅用地は最低敷地面積が100平米(低層住居地域は120平米)なくてはならないことになりました。この規制は、上記一覧を見ても最も厳しいものであることが分かります(住居系全てで最低100平米以上を要求するのは武蔵野市だけ)。田園調布の地区計画の165平米よりは緩いですが、市内全域に対する規制としては厳しすぎないでしょうか。

敷地面積
(クリックで拡大)

一方で、多くの自治体が同時期に導入した高さ規制は、全く導入されていません。良好な住環境を保全するためには、敷地の細分化を抑制するよりも、むやみと高い建物の乱立を防ぐ方がずっと有効だと思うのですが… 現に、先程の田園調布の地区計画では、建築物等の高さの最高限度は9mと非常に厳しく規制されています。これに比べたら、法政跡地に関する住民提出の地区計画案の高さ規制(15m)なんて業者側に配慮し過ぎな位です。

武蔵野市の路線価は、法政周辺で言えば35万円/平米前後ですから、昨今の情勢に鑑みて路線価の倍で取引されると見れば、最低84百万円が必要となり、建物代で20百万円程度必要とすれば、どうやっても億を超えてしまいます。路線価の1.5倍としても建物込で80百万円台と、購入できる人は非常に限定されます。つまり、武蔵野市としては「金持ち以外は武蔵野市で戸建ては買うな、どうしても武蔵野市に住みたければマンションを買え」という住宅に対する基本姿勢を有しているのではないかという気がするのです。とすれば、武蔵野市としてマンション建設を抑制するような条例を制定する訳がありませんよね。

武蔵野市は、新宿と立川に挟まれた商業地としての吉祥寺の地盤沈下にも相当の懸念を持っているようですので、基本的に開発を抑制するというよりは、むしろ積極的に開発を呼び込みたいと考えているのではないでしょうか。だとすれば、吉祥寺の本来の価値を見誤っているような気がします。駅そばの商業施設と井の頭公園の緑、そして住環境と隣接するエリアに広がる気の利いたお店の数々、こうしたものが渾然一体となって吉祥寺の魅力を醸し出しているのではないでしょうか。単に大規模開発を推し進めて、他の地域と変わらないビルが乱立するような街になってしまえば、吉祥寺の魅力は激減します。早くそのことに気付き、一刻も早く自分の利益しか考えない身勝手な不動産業者の手による乱開発を抑制する側に回って欲しいと強く思います。

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