吉祥寺東町の法政跡地問題を考える

各地で高層マンション建設を強行、地域住民との紛争多数。モラルゼロの最低マンション専業ゼネコン・長谷工コーポレーションによる、吉祥寺東町・法政高校跡地の高層マンション建設計画を追跡するブログです。

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プレミアムプランの行方

関東地方もいよいよ梅雨入りとなり、不快指数の増す日々が続いています。そんな中、吉祥寺レジデンシアの不快な姿が徐々に高くなってきており、さらに不快さが増していくのを感じてしまう今日この頃です。

建築中のD棟(建築中のD棟の様子、クリックで拡大)

さて、そんな吉祥寺レジデンシアですが、いくつか動きがありました。先ず、入居時期が早まっています。「物件概要に記載の入居時期については平成22年4月上旬予定と掲載しておりましたが、平成21年6月9日をもって平成22年3月下旬予定に変更となりました」とあり、3月末に間に合わせるべく、スケジュールを前倒しにしたことが分かります。マンション工事が大幅に減少しているので、大幅に余っている人員を、残った数少ない現場に集中投下することにしたのでしょうか? それにしては、建物竣工時期は3月上旬と、相変わらず引渡しまで長くても3週間程度しかないタイト過ぎるスケジュールのままですが…

もう一つの動きとしては、スケジュールとして「6/13(土)より会員限定分譲」が謳われるようになりました。会員限定分譲なるものに何のメリットがあるのか知りませんが、長谷工一味の提示するバカ高い値段をそのまま受け容れる上顧客向けの分譲というほどの意味でしょうか? そんな人いるとも思えませんが…

因みに、販売戸数91戸、販売価格5,110万円~9,990万円、専有面積60.24m2~94.70m2といったデータもようやく開示されました。この数値に基づけば、販売坪単価は2,804~3,487千円/坪と、ほぼ吉祥寺レジデンシアの価格差が意味するもので検証した通りの結果となります。はっきり坪30~50万円程度は割高でしょう。将来的に1千万円前後の値引きは必至と推測しますが、果たしてどうなりますことやら… 販売第1期から第1次、第2次…と延々と分割せざるを得ないような悲惨な結果になるかも知れません。水面下の大幅値引きで好調を装うのかも知れませんが。

ここで、この物件概要を見て、非常に不思議に感じたことがあります。それは、わざわざモデルルームまで用意しているプレミアムプランの分譲が1戸もないことです。「Premium Planは全邸100m2超」とHPに謳われている以上、最大で94.70m2の今回の分譲住戸にはプレミアムプランの対象住戸は1戸も含まれていないようです。これは一体どういうことでしょう?

プレミアムプランのページには、「オーダーメイドシステム(Premiun Plan限定)」と銘打って、「設備・仕様や間仕切りの変更などが可能」ということがアピールされています(これ自体は、「スケルトンインフィル仕様」として全面的に採用されているマンションもありますので、特筆するほどのことではありませんが)。そこにはわざわざ注釈として、「オーダーメイド(設計変更)のお申し込みには期限がございます」と記載されており、普通に考えれば早期に販売開始するのが筋というものでしょう。にも関わらず、第1期には1戸もプレミアムプラン住戸は販売されない。実に不思議な気がします。

ここに、一つの仮説があります。それは、長谷工プレミアムプランを売りにはしているが、もしかして、実際に販売する気はそれほどないのではないか。プレミアムプランの存在は、モデルルームの質感等を増すための方便なのではないか、というものです。

この仮説には、いくつかの根拠があります。一つは、長谷工の工事の進捗度合いです。現在、最も建物が立ち上がって来ているのは、長谷工言うところのD棟(東南側)です。しかし、残るA~C棟のうち、プレミアムプランが用意されているのは、北側のA、C棟だけです(B棟は低層なのでちょっと性質が異なります)。つまり、穿った見方をすれば、プレミアムプランの対象となる住戸の工事進捗を意図的に遅らせているようにも見えます(因みに、プレミアムプランがあるのは5階以上です)。

単なる工程上の都合なのかも知れませんが、それ以外にもそう思わせる根拠はあります。実は、吉祥寺東町の地区計画が導入される前後で、吉祥寺レジデンシアの総戸数は209戸から208戸に1戸だけ減少しています。絶対高さ制限が25→24mと強化されたことによるものと説明されましたが、非常に不自然な感は否めません。というのも、高さ制限が強化されても、それによってわざわざ1階の部屋を地盤面より低くしてまで戸数を維持しようとしたほど強欲な長谷工です。この程度のことで戸数を自発的に削減する訳がありません。

このとき削減された1戸というのは、7階西棟の北端妻側住戸なのですが、このとき、他にも一部の住戸の分離・統合がなされています。それは、6階東棟の北端妻側住戸が1戸から2戸に(e-75Dとpremium-A1に分離)、6階西棟の北端妻側住戸が2戸から1戸に(2戸を現在のpremium-Cに統合)と変更されました。つまり、これらの住戸は間取りの関係上、使い勝手の悪い部分をむりやり1戸にくっつけたから床面積が広い訳です(下の図は、やや見辛いですが、5階と6階のルームプランを重ね合わせたもので、右上のw-75Dとw-80Cがpremium-Cにぴったりと重なることが分かります)。こうした観点から見ると、長谷工言うところのプレミアムプランが北端の妻側住戸と西棟の最上階に集中している理由も理解できます。

プレミアムC(premium-Cのカラクリ、クリックで拡大)

要は、日影規制等で削らざるを得なくなり、下の階と同じ間取りを確保できなくなった余りの部分をくっつけて、専有面積が広くなっただけの部屋を、プレミアムプランと称して高値で売りつけようとしている訳です。「プレミアム」と称してみても、所詮は長谷工仕様の二重壁物件です。住戸としての基本性能の劣る物件を、設備・仕様や間仕切りの変更だけで割高に売りつけようとする。こういうものを世間では「プレミアム」とは呼ばないと思いますが…

何れにせよ、販売不振を極めるであろうミスプライス物件ですから、このプレミアムプランが売り捌けるとはとても思えません。最後には、先ほどのpremium-Cのように1戸を以前の2戸に分ける計画変更を行って、強引に売り切るかも知れません。吉祥寺レジデンシアの総戸数の変化には注意が必要かも知れませんね。
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突貫工事が残すもの

いよいよ、2008年も残すところあと1日となりました。1年中、長谷工の撒き散らす騒音、振動、土埃などの被害を受け続けた忌まわしき年も終わります。しかし、来年もまだこの迷惑工事が続くかと思うと、安寧の日々が訪れる時は遠そうです。

長谷工の環境破壊活動も先週の27日で一旦休みに入っており、見違えるように静かな環境が戻ってきました。これがずっと続けばいいのに、そう願わずにはいられません。いっそのこと、正月休みの間に長谷工がこの世から消え去ってくれればいいのですが…

そんな長谷工の工事ですが、休みに入る直前の26日は、コンクリート打設工事をやっていたようです。工事説明会の時から、「コンクリート打設の際は夜遅くまで作業する」と声高らかに宣言していた通り、夜9時を過ぎても皓々とライトを照らして何か作業を行っていました。騒音は撒き散らしていなかったものの、住宅街での9時を過ぎての工事はあまりに非常識でしょう。もっとも、長谷工に常識を求めるのは、犬に人間の言葉を話せと言うようなものですから、どだい無理な話かも知れませんが…

夜間作業の様子(夜8時半頃の様子、クリックで拡大)

週間工程表0812(週間工程表、クリックで拡大)

しかし、この時点から夜遅くまで作業工程を詰め込まないといけないとは、どれだけこの会社は突貫工事をやるつもりなのでしょうか? 過度な工事期間の短縮は、手抜き工事を誘発するだけです。吉祥寺レジデンシアのクオリティには大きな疑問符が付いているようです。

長谷工は、突貫工事であることを否定するでしょうが、同時期に建設が進む三井不動産の「パークホームズ吉祥寺グランテラス」と比較すれば、その突貫工事振りは明らかです。物件概要を比較すれば、そのことは嫌でも分かります。

吉祥寺レジデンシア物件概要を見ると、建物竣工時期は平成21年12月下旬となっています。一方、パークホームズ吉祥寺グランテラス物件概要による建物竣工時期は平成21年11月上旬と、約1ヶ月強の差はあるもののほぼ同時期に完成することが分かります。しかし、吉祥寺レジデンシアは8階建てで、現在まだ地下の工事中。一方のパークホームズ吉祥寺グランテラスは4階建てで、現在1階の鉄筋・型枠工事をやっているようです。それなのに、ほぼ同時期に完成するって一体?

また、建物竣工から引渡までの期間にも、その突貫工事振りがくっきりと現れています。パークホームズ吉祥寺グランテラスが11月上旬の竣工から1月下旬の引渡まで2ヶ月以上空けているのに対し、吉祥寺レジデンシアは12月下旬に竣工し、1月下旬には引き渡すという、年末年始休暇を考慮すれば1ヶ月にも満たない期間しか取っていません。何が問題かと言えば、竣工後の内覧会で発見された不具合を十分に直す時間すら満足に取っていないということです。まあこれが「長谷工クオリティ」ってやつですね。長谷工としては、土地を高値で買い過ぎて、どう転んでも赤字のプロジェクトでしょうから、少しでも赤字を縮小すべく、過度なコスト削減に走る気持ちも分からないでもないですが、そのツケを購入者に負わせるのはどうかと思いますが…

そんな長谷工の突貫工事の代償は、思わぬところにも現れているようです。先日、善福寺公園を散歩していたら、非常に興味深いものを見付けました。善福寺公園サービスセンター名によるお知らせには、こうありました。

遅之井の滝より水が出ておりません。只今調査中ですが、揚水は池に入っている模様です。年明けに再度確認調査を行いますので、ご心配をおかけしますが、いましばらくお待ちください。

お知らせ(遅之井)(お知らせ、クリックで拡大)



何と、善福寺の湧水が涸れているとのこと。もともと、地下水汲み上げや工事の影響からか、既に遅之井の滝は大分前から自噴はしておらず、ポンプで汲み上げていたようですが、それすらできなくなってしまうとは… 原因は特定されていませんが、これと以前のエントリ投書をいただきました(写真付)でご紹介した長谷工工事現場での大量の地下水放水が無関係とは、とても思えません。下の図は、外環道の環境への影響について記載されているサイトに掲載されていた地下水の流向を示した図に、周辺の地図を重ね合わせたものです。武蔵野市周辺の地下水は、ほぼ等高線通りに西南西方向から流れてきているようです。遅之井の滝と長谷工現場(図の下部、ピンクの箇所)とは直線距離で約900mほど離れていますが、同じ水脈に位置している可能性は十分にありそうです。一箇所で過度に地下水を費消すれば、もう一方の水流が弱まることは自明です。

地下水脈の様子(地下水脈の様子、クリックで拡大)

現段階では、長谷工による地下水大量放水と遅之井の滝の枯渇との因果関係は立証されておらず、これはあくまで推論に過ぎません。しかし、偶然の一致とはとても思えず、今後の影響が心配です。工事進行に伴って放水がストップしたとしても、水脈に与える影響から、引き続き遅之井の滝が枯渇するような事態もないとは言い切れません。長谷工には、また一つ「遅之井の滝を完全に涸らした会社」という不名誉な勲章が加わるのでしょうか?

P.S. 井の頭公園の湧水(お茶の水)は、先日見た際には涸れていませんでした(ここも既に自噴しておらず、ポンプで汲み上げていることは善福寺同様)。色々と地下水は複雑なようです。

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投書をいただきました(写真付)

12日に、麻生首相自らが記者会見して「生活防衛のための緊急対策」なるものを発表しました。総額23兆円に上るというその中身は、10月に発表してこき下ろされた追加経済対策とほとんど一緒であり、審議が来年1月の通常国会からスタートするというスピード感のなさと相俟って、早くも効果が疑問視されています。

今回の発表では、以前のエントリ「バラマキ追加経済対策と容積率緩和」で指摘した火事場泥棒的な容積率緩和がどうなったのか分かりませんが、この施策が全く不必要であることは再三指摘した通りです。これ以上迷惑マンションの被害に苦しむ人を増やさないためにも、この愚策の動向については今後も注視が必要です。

さて、そんな政治にすがるしか生き延びる道のないマンション業界ですが、同じ12日にはマンションの資産性の根幹に関わるような重要なニュースがありました。大阪・千里ニュータウン内の「千里桃山台第2団地」の建て替え計画に反対して住み続けていた最後の1世帯に対して、大阪地裁が強制執行を行ったというものです。同日付の読売新聞記事によれば、

老夫婦宅を強制執行…千里のマンション、建て替え反対

 大阪府吹田市の千里ニュータウンにある分譲マンション「千里桃山台第2団地」(380戸)の建て替え計画に反対し、最後まで住み続けていた夫婦(いずれも81歳)宅に対し、大阪地裁が12日、明け渡しのため強制執行した。夫婦は既に、支援者らが用意したマンションにほとんどの荷物を運び出し、この日は不在で、大きなトラブルはなかった。

 この日午前9時ごろ、同地裁の執行官2人が団地5階の夫婦宅に入った。支援者約5人が室内にいたが、すぐ外に出され、業者が残っていた荷物を運び出した。

 同団地は2005年3月、住民が多数決で建て替えを決め、一斉退去したが、夫婦ら2世帯は高齢などを理由に拒否。別の1世帯は今年11月、強制執行された。

 計画を進める不動産会社(東京)は05年9月、2世帯に売却を求めて提訴。2世帯は1、2審でいずれも敗訴し、最高裁に上告して係争中。弁護士は「判決を待たずに、こんな真冬の執行は許せない」と話した。



この老夫婦については、以前にもご紹介した山岡淳一郎著「マンション崩壊 あなたの街が廃墟になる日」の第三章「ニュータウン開発の残照」にも登場します。老夫婦の「使える建物をなぜ取り壊すのか。最高裁の判断を待ってほしい」という主張と、業者(コスモスイニシア)の「先に退去した住民が、仮住まいの家賃など、先の見えない負担に悩まされている」という主張、どちらが正しいのかを判断するような見識は持ち合わせていませんが、確かなことがあるとすれば、「業者の欲が、住民を建て替えを巡って対立させたこと」と「マンションは決して終の棲家ではない」ということでしょう(この点については、以前のエントリ「マンションは『終の住処』?」もご参照下さい)。マンションという矛盾に満ちた居住システムを無責任に建て続けるのではなく、そろそろ終末問題にきちんと向き合うことこそ、マンションデベロッパー各社に求められていると思いますが…

マンション崩壊 ?あなたの街が廃墟になる日マンション崩壊 ?あなたの街が廃墟になる日
(2006/03/23)
山岡 淳一郎

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さて、本題に入ります。先日、法政跡地の現状について、さる方からメールを頂戴しました。以下、内容をご紹介させていただきます。

工事現場の写真をお送りします。

近所の人から伝え聞いた話では、北側の駐車場部分を掘り下げた際、地下8m付近の水脈から湧水があり、毎日大量に水が汲み出されているようです。

北側の駐車場部分で涌いた水を、南側に設けたプールに一旦汲み上げ、そこからパイプラインを介して東側騒音計表示板脇の排水溝に捨てています。
水は一日中捨てられているようで、夜中でも排水溝の近くに行くと水の流れるザーという音が聞こえてきます(中略)。

このようなことが通常の工事であり得ることなのか分かりませんが、こんなに大量の水を毎日捨ててしまうことが許されるのでしょうか?
また水道料金に含まれない排水を下水道に流すことは違法ではないのでしょうか?
その他、近隣の井戸の枯渇、地盤沈下などの心配はないのでしょうか?

もしよろしければブログで取り上げてください(後略)。



後段の部分の問題提起についてはちょっと分かりませんが、確かに水を捨てる音は今でも聞こえています。長谷工がマンション工事において地下水脈をぶち抜いてしまい、大量に地下水が流れ出していることだけは確実なようです。一緒に送っていただいた写真を、以下掲載させていただきます。

工事現場の風景(ここから水を汲み出し、クリックで拡大)

   ↓

貯水槽?(ここに溜めている訳です、クリックで拡大)

いやー、凄い水の量です。実にもったいないというか何というか… 工事説明会において、マンション建設によって(日常的に利用している)井戸水が枯れることを懸念する声が多数挙がっていましたが、どうやらそれは現実になる可能性もありそうです。どのような対策を講じる気かは知りませんが、この点についてきちんとした説明がなされた気配は全くありません。秘密裏に処理しようとしていたことは明白でしょう。

この辺りは軟弱地盤ではないでしょうから、この湧水が直接マンションに影響を及ぼす可能性は低いと思いますが、きちんとした防水対策を講じないと、地下駐車場に浸水する可能性もありそうです。また、それ以上に地下水脈をきちんと保全することが、迷惑マンションの地域への被害を少しでも減らすためには必須の対策です。地域に一切説明がないところを見ると、長谷工にそうした認識は皆無のようですが。

この写真を見て、一つ思い出したことがあります。マンション反対運動を業者が訴えたとして有名になった福岡の「サンライフ足立公園」についてのブログ中に、ほとんど同じような写真が掲載されていたのです。以下、リンクを掲載しますので、是非その目でご確認下さい。

  1. ブログ「泰平建設マンション・サンライフ足立公園建設反対!@北九州足立」のエントリ「現実」
    「この池のような場所にいまマンションは建っている。そんなことは今は全くわからない。でも地域の住民はみんな知っている。」というコメントが秀逸。


  2. ブログ「泰平建設サンライフ足立公園なんていらない!」のエントリ「もうすぐ竣工・・・?」
    「『足立山系の伏流水を無視したら大変!』と繰り返し警告してきた地域住民の声を、業者は最初から無視してたし、聞く耳を持たなかった」という部分、長谷工と全く一緒です。


あ、因みに業者の訴え(マンション建設反対の立て看板や幟の撤去)ですが、当然裁判所に却下されました。さすがに、業者の嫌がらせに耳を貸すほどには、業者の味方であり続ける裁判所も不公正ではなかったようですね。

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迷惑マンションは「真の吉祥寺アドレスを継」いでなどいない!

不動産を巡るデススパイラルは止まるところを知らないようです。今日(9日)、いわゆるJ-REITの一つであるニューシティ・レジデンス投資法人が民事再生手続開始の申立てを行い、倒産しました。J-REITと言えば、不動産を金融商品化するという名目で、地価低迷脱却の切り札として2001年に導入されました。不動産を小口化して、小口投資家にも不動産投資の道を拓く商品という触れ込みでしたが、賃料からの安定した配当収入という債券的な性格が基本だったにも関わらず、投資家はいつの間にか倒産リスクを負わされていた訳です。今回の民事再生という選択肢には非常に疑問が残ります。

上記のプレスリリースの中には、「今月末までに取得予定の資産の決済資金及び今月返済期限の到来する借入金の返済資金について調達の目処が立たない状況となったため、やむを得ず、民事再生手続の申立てに至った」とあり、銀行の融資スタンスの変化が倒産の理由であることが分かります。因みに、前段の新規取得物件の調達予定先については分かりませんが、後段の期限到来する借入金については、本投資法人の財務情報(借入金)のページを見ると、10月17日期限の45億円を融資している中央三井信託銀行・三井住友銀行・あおぞら銀行・千葉銀行の4行が借り換えに応じなかったことが分かります。これらの銀行には、一般投資家に多大な迷惑がかかるという認識はなかったのでしょうか? それとも、一般投資家の損失を犠牲に、自らのローンは毀損しないと割り切って引き金を引いたのでしょうか? どこまでも不動産と銀行のバブルまみれの体質は身勝手のようです。

さて、本日の某全国紙の朝刊に、吉祥寺レジデンシア(笑)の全面広告が掲載されていました。全ての新聞に掲載されていたかは未確認なので分かりませんが、ご覧になられた方も多いのではないかと思います。それを見て、改めてこの物件の「真の吉祥寺アドレスを継ぐ」というキャッチコピーを許せない気持ちになりました。

新聞の一面広告(なんてセンスのない…、クリックで拡大)

この迷惑マンションは、法政一中高との継続性など毛頭なく、周囲の一種低層の街並みとの景観上の連続性も全くない、いわば周囲から浮き上がった異質極まりない存在です。その上、本ブログでもその経緯を詳しくお伝えしてきた住民主導の地区計画では、高さを15mに制限するという厳しい原案を地権者の94%が同意し、抵当権者を含めた全権利者ベースでも254名中181名(約71%)が同意している(住民集会での報告に基づく)ことからも分かる通り、地域から完全にレッドカードを突きつけられた存在なのです(地区計画自体は、長谷工と結託した市によって骨抜きにされてしまいましたが)。

それを平然と「真の吉祥寺アドレスを継ぐ」などと言い切る無神経さ。営利活動で、しかも他人を誹謗中傷するような内容でもないことから法的には何ら問題ないことは承知していても、迷惑マンションの被害を一方的に受ける近隣住民からすれば、到底許せるような内容ではありません。

それに、この広告の写真は一体何なのでしょう? 何故、井の頭公園と吉祥寺駅周辺だけが写っている(現地がどこだかすら分からない)のか、全く理解できません。東町周辺の住民を馬鹿にしているのかと思ってしまいます。井の頭公園と駅周辺の商業施設が吉祥寺の全てだと思い込んでいる浅はかさが透けて見え、非常に不愉快です。

まあ、それは主観の問題としても、一緒に写っている夫婦という設定らしき黒ずくめの二人組は何なのでしょう? 芸能人なのかモデルなのかすら(詳しくないので)分かりませんが、このちょいワルおやじ風の男性は一体? これが、長谷工興和不動産?)の考える吉祥寺東町にふさわしい夫婦像なのでしょうか? そのセンスのなさには辟易としますね。これからもこういうセンスのない広告活動が続くのかと思うと、暗鬱たる気持ちになってしまいます。自分たちのセンスのなさをひけらかすのは結構として、地域の品を貶めるようなことだけはご勘弁願います。

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事業比率発表

懸念(期待?)された9月末にかけてのデベロッパーの大量倒産は、結果だけを見れば、先日のシーズクリエイト以降は29日のランドコム(民事再生手続開始の申立て)だけに終わり、一見平穏に終わりました。しかし、その間もサンシティ(東北地盤のマンションデベロッパー。不動産流動化事業の比率が高いことで有名)に「継続企業の前提に関する事項の注記」(いわゆるゴーイングコンサーン注記)が付されたり、エルクリエイトが資金繰りの不透明さを理由に有価証券報告書の提出を遅延したりと、倒産予備軍の排出には事欠かない状況ですので、今後もデベロッパー各社の倒産情報には要注目です。

しかし、ここまでの記述で既にいわゆる「横浜3L」のうちの2社が登場しました。残る一社は三鷹駅前の「武蔵野タワーズ」の事業主の一社として名を連ねています。そこは果たして、同物件の竣工までもつのでしょうか?

さて、そんな中、最近本ブログへのアクセスで急増中なのが「長谷工+倒産」というキーワード検索経由でのアクセスです。中には、長谷工社内からもこのキーワード経由でアクセスしてくる社員もいますので、長谷工社内はなかなか面白い状況になっているようですね。まあ、そんな気持ちも分からなくはありません。何しろ、カモにしてきたデベロッパーが次々と倒産し(倒産しないまでも青息吐息状態)、自らも破滅への道をまっしぐらに突き進んでいるのですから。

いくつか例を挙げましょう。株式相場は、サブプライム問題に端を発して下落の一途を辿っていますが、その中でも長谷工の株価は悲惨なことになっています。10月1日の終値76円も凄いですが、前日の年初来安値66円は更にインパクトがあります。しかし、株価の絶対値だけを云々してみても始まりません。下のグラフをご覧下さい。

株価推移(もの凄い下落率、クリックで拡大)

これは、2007年2月から現在までの株価推移で、赤い線(1808)が長谷工の株価です。実に約1年半ちょっとの間に8割以上下落しています(しかもほぼ一貫して下落)。因みに、同期間の日経平均(N_225、ピンクの線)の下落率は4割弱、東証33業種(建設業)(SEC2050、オレンジの線)は約4割の下落に止まっており、長谷工の株価が極端に弱含んでいることが分かります。

これが、市場の評価する長谷工の姿です。そして、それは長谷工の忠犬達にも当てはまり、長谷工比率の高い上場デベロッパーとして、アゼル(1872、青い線)、ニチモ(8839、緑の線)と比較すると、途中の軌道は異なれど、ほぼ8割強の下落率に収束し、これらの銘柄の一蓮托生振りが窺われます。参考までに、先日破綻したシーズクリエイト(8921、黒い線)も載せておきました。途中から一貫して長谷工を上回る下落率を記録していますが、その推移はそっくりです。

まあ、とは言え株価は所詮株価です。だから長谷工は破綻するなどと言う気は毛頭ありません(願望は非常に強くあります)。しかし、業績の悪化は別問題でしょう。長谷工の2008年3月期の有価証券報告書を見ると、純資産1,109億円(純資産比率22.8%)に対して、繰延税金資産を(流動・固定合わせて)505億円計上しています。これは、注記を見ると繰越欠損金や販売用不動産等評価損などがその発生原因であることが分かりますが、そもそも繰延税金資産は今後も利益を出せなければ取り崩さざるを得ない会計上の資産です。長谷工の業績は、第1四半期を見ると営業利益で前期比▲67%、最終利益では▲91%の大幅減益です。このような状況では、今期の決算では繰延税金資産を大幅に取り崩さなければならないでしょうから、純資産は大幅に目減りすることになるでしょう。このことを併せ考えると、株価の低迷ももっともかも知れません。

前置きが非常に長くなってしまいました。本題に移ります。法政跡地の登記簿謄本(正式には全部事項証明書ですが、登記簿謄本の方が分かり易いのでそう書きます)を取ってみました(下図参照)。すると、色々と面白いことや、長谷工の嘘が色々と分かりましたので、ここでご報告させていただきます。

登記簿謄本法政跡地の登記簿謄本、クリックで拡大)

先ず注目すべきは、土地の持分(=事業比率)です。謄本によれば、興和不動産:名鉄不動産:長谷工=55:40:5の持分比率であることが分かり、筆頭事業主が興和不動産であることや、長谷工の販売リスク負担が非常に低いことが分かります(他人のフンドシで相撲を取るとはこのことです)。

しかし、ここでそれ以上に注目したいのは、売買契約日と登記受付日の関係です。長谷工が法政に売買代金を支払って所有権を移転したのが平成19年8月9日。その日にすぐ登記に持ち込んでいます。一方、長谷工から忠犬2社(興和不動産、名鉄不動産)が所有権の一部移転を受けたのが平成19年9月12日となっているにも関わらず、所有権移転登記は平成20年9月12日まで行われていません。これらが意味するところは一体何でしょう?

先ず、事業者に昨年9月の段階で既に土地を売却していたことについて。昨年9月12日と言えば、武蔵野市が地区計画の高さ制限を25→24mに変更して色々と揉めていた時期です。そのような時期に、既に事業者と契約を締結しているということは、相当事前に武蔵野市の素案を入手して計画に織り込んでいたことを窺わせます。住民向けの高さ制限に伴う計画変更の説明は、10月28日の説明会において行われており、さも長い検討期間を要したように見せかけていましたが、小芝居はバレてしまったようです。更に、この後も「売り主は誰だ」との質問に対して、再三「まだ決まっていない」と回答していましたが、これも全て嘘だった訳です。言いたくないならそう言えばいいものを、つくづく嘘にまみれた会社です。

次に、売買から丁度1年後に所有権移転登記に持ち込まれたのは何故でしょう。推測に過ぎませんが、この売買が何らかの停止条件付契約となっていたものと思われます。その条件の期限が契約締結日から1年以内となっていたため、長谷工はカモを逃がしてなるものかと死に物狂いで準備を進めたのではないでしょうか。

では、その条件とは何でしょう? 建築確認なら3月31日に下りていますし(当然のようにUHEC。便宜を利かせて3月中に確認を下ろす辺り、御用業者と言われても仕方ありません)、住民との新築工事協定書も7月4日に締結済です。あくまで推測に過ぎませんが、契約キャンセルの動きがあったのではないでしょうか。現在の環境下では、本PJがとても採算が採れないことは本ブログで再三指摘してきました。腰の引けた事業者を、契約を盾に何とか説き伏せ、登記に持ち込んだ。そんな構図が謄本を通して見えて来るような気がします、あくまで推測ですが。

このような中、負けを覚悟で突き進む「吉祥寺レジデンシア(笑)」。その経過は、今後も逐次ご報告させていただきます。

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吉祥寺レジデンシア(笑)

先日のエントリで推奨?した通り、本日(26日)、シーズクリエイトが民事再生手続開始の申立てを申請し、事実上倒産しました。大変評判の悪い劣悪デベでしたから、自業自得と言えるのではないでしょうか。新興デベは一社残らず消えそうな勢いです。

こうなると、次の注目株は有価証券報告書の提出を遅延している(今後の資金繰りが未だ不透明な状況だそう)エルクリエイトか、はたまた県税事務所からの差押え(たったの8百万円の法人事業税を支払えず)をカミングアウトした総和地所あたりでしょうか。今月も残すところあとわずかですが、まだまだ色々とありそうです。

さて本題に移ります。負け戦に向けて、いよいよ長谷工が立ち上がりました。その名も「吉祥寺レジデンシア」(笑)。何を思ったのか、いきなりスペイン語(residencia=英語のresidence(邸宅))です。これが南欧をイメージした白壁の建物になるとか、ガウディを彷彿とさせるようなデザインの建物になるとか、そういうところからの命名ではなく、旧・法政通りを200mほど南下したところに既に「吉祥寺レジデンス」という名のマンションが存在するからに過ぎないことは想像に難くありません。いかにも長谷工物件らしい行き当たりばったりのネーミングです(末尾追記参照)

本家吉祥寺レジデンス(これが元祖吉祥寺レジデンス、クリックで拡大)

キャッチコピーは「真の吉祥寺アドレスを継ぐ、208邸」。以前のエントリ「パークホームズ吉祥寺グランテラス」で予想した通り、三井不動産物件に対する唯一のアドバンテージである「住所が真に吉祥寺」を前面に押し出してきました(それしか取り得がないから当たり前ですが)。

また、「継ぐ」とは何を「継ぐ」ことを指しているのかと思えば、このような記載がありました。

吉祥寺を継いでいく、あの桜の街角に。

多くの学生で賑わう「女子大通り」と「法政通り」とが交わる一角、その桜の木は、
ここで、数々の学生たちの巣立ちを祝福してきました。
その桜の街角に誕生する「吉祥寺レジデンシア」。歩く愉しさがあり、ふれあいの心があり、縁側のように心地いい。いわばこの邸は、人に尽くし、地域に尽くし、吉祥寺に尽くします。



もう何をかいわんや、です。その桜の木を勝手に移植(一本は切り倒している)しているにも関わらず、勝手に美化する。「人を苦しめ、地域環境を破壊し、吉祥寺の街並みを破壊します」が事実なのに、勝手に「尽くす」などと嘘をつく。この厚顔無恥さには言葉もありません。

大穴と看板(大穴掘ってます。「吉祥寺に深く埋まる人生を」の間違いでは?、クリックで拡大)

忘れないうちに、今回の忠犬たちをご紹介しておきます。売主は、興和不動産名鉄不動産、そして長谷工自身。販売提携(代理)として野村不動産アーバンネット、長谷工アーベスト、みずほ信託銀行が名を連ねています。

忠犬度ランキングトップの名鉄不動産は、まあ予想通りで順当なところでしょう。何回損しても、長谷工の忠犬が止められないようです。一方、興和不動産は意外感がありますね。あまり長谷工物件の事業者として登場してきたのを見たことがありません。HP上の分譲マンション一覧を見ても、本日現在、長谷工物件は一件もありません。

そもそも、興和不動産と言えば、広尾・赤坂・六本木界隈に多く存在する「ホーマット」ブランドの外国人向け高級賃貸マンションが有名(一部分譲もある)で、インターシティブランドでの都市再開発でも(かつては)名を馳せていた不動産会社です。

およそ長谷工とは無縁そうですが、実は意外とそうではないかも知れません。この興和不動産、事実上一度倒産しています。毎度お馴染み、帝国データバンクの大型倒産速報旧・日本興業銀行系列の不動産業者 ケイアール不動産株式会社(旧・興和不動産) 特別清算開始決定受ける 負債1677億6300万円を見ますと、

 旧・日本興業銀行系列だった不動産業者、ケイアール不動産(株)(資本金18億円、港区西麻布4-12-24、代表清算人河上裕章氏ほか1名)は、4月4日に東京地裁より特別清算開始決定を受けた。

 当社は、1952年(昭和27年)10月に旧・日本興業銀行系の不動産売買業者として設立。マンション分譲や戸建住宅などの不動産販売を主力に、オフィスビルや都心部での外国人向け高級アパートの賃貸管理を手がけていた。賃貸事業部門では、都心を中心に大阪、名古屋、福岡地区など大都市圏にオフィスビル「興和ビル」などを約70棟、その他外国人向け高級アパート約190戸や海外にも賃貸不動産を保有、賃貸収入を得ていた。バブル期には積極的に展開、2000億円に迫る売り上げを確保し1993年4月期には年売上高約1964億5700万円を計上していた。

 しかし、バブル経済の崩壊による影響で保有資産が劣化、不動産処分損や関係会社整理損の計上を余儀なくされ、旧・日本興業銀行の支援を得ながらリストラを進めていた。

 こうしたなか、抜本策としてグループを再編することになり、2004年9月には当社よりマンション販売業者として分離独立していた興和不動産販売(株)(97年設立、現・興和不動産(株))へ賃貸・分譲事業を譲渡、当社については商号を興和不動産(株)からケイアール不動産(株)へ変更していた。

 以降は、資産整理を進め今年3月6日開催の株主総会の決議により解散していた。



ここに長谷工と興和不動産を結ぶ線が浮上します。それは、もちろん旧・興銀(現・みずほコーポレート銀行)。旧・興銀と言えば、旧・大和銀行(現・りそな)、中央三井信託銀行と並ぶ長谷工の主力銀行。長谷工の2度に亘る債権放棄に加えて、1,500億円もの債務の株式化にも応じて、社会のダニ・長谷工を生き長らえさせてしまった責任のある、いわばA級戦犯です。そして、現在もりそなと並ぶ事実上の筆頭株主であり、長谷工が脱法行為を繰り返してもせっせと稼いで貰わないといけない立場にある銀行です。そこには何らかの口利きがあるのではないか、そんな気もしてきます。

それが証拠に、(古い話ですが)興和不動産が事業主を務めた品川インターシティの施工業者には、大林、清水建設、鹿島のスーパーゼネコンに混じって、何故かオフィスビルの施工が得意とはとても言えない長谷工が混じっています。長谷工が倒産待ったなしという状況下にあった1998年(平成10年)11月に竣工した事実を考え合わせると、旧・興銀による長谷工救済策の一環に興和不動産が一枚かんでいたと見るのが自然ではないでしょうか。

そんな腐れ縁再びということかも知れませんが、安普請に定評ある長谷工などと組んでは、過去の「ホーマット」ブランドの栄光を汚すことになるだけではないでしょうか。その程度のことも分からないのか、それとも背に腹は代えられないほど苦しいのでしょうか、この会社は。

この他、販売提携先としてみずほ信託銀行が目を引きます。みずほ信託と言えば、そもそも法政跡地の長谷工への売却を仲介したA級戦犯の一社です。その御礼に販売提携先に加えて貰ったということなのでしょうか。銀行にも関わらず、B級デベロッパー顔負けの(長谷工の)忠犬振りです。

モデルルームも来春(新春?)までオープンしないようで、細かい物件概要は不明です。しかし、物件概要の中の「敷地面積」欄には、「ただし、約7.5%(約680.14m2)は高圧線下により、建物その他の工作物の建築は禁止」という記載があり、本ブログでも再三指摘している住宅用地としての適性に疑問符が付くことを明示しています(CGで高圧線消すとかセコいことしないで下さいよ、長谷工さん)。

そんな物件でも購入を検討したい、そんな奇特な方のために、直近の動向を反映して予想価格を算出して、本日のエントリを終わりたいと思います。算出方法の詳細は、以前のエントリ「こんな値段で長谷工さん大丈夫?」をご参照下さい(なお、これまた以前のエントリ「武蔵野市が公園用地を取得」で、武蔵野市の公園用地取得価格から校舎部分の土地取得価格はもっと高いのではないかと推定していますが、ここではそれは勘案しません。ご興味のある方は計算してみて下さい)。

土地購入価格(推定) 8,799百万円
建築費 23,158m2(延べ面積)×121/400(坪に換算)×900千円/坪(施工単価)=6,305百万円
原価(広告費・手数料等除く)計 15,104百万円(72.6百万円/戸)

専有延床面積 17,441.04m2(物件概要中に記載ないため、以前の資料の数値)
 →866千円/m2(2,863千円/坪)

これらの原価に諸経費を10%と見積もって加算すると1戸当たりの原価は約80百万円になります。これに10%程度の利益を乗せれば、平均価格帯は90百万円に近い相当な高額物件になります。マンションが販売不振を極めている現環境下、どうなりますことやら… 奇特にも購入を希望される皆さんは、今後公表される販売価格を、ここでの予想値と是非比較してみて下さい。長谷工と忠犬達の懐具合が分かりますし、あまりに安いようだと欠陥マンションの心配をしなければいけませんから。

吉祥寺レジデンシア(それにしてもこのマークって一体何?)

<9月28日追記>
2004年に興和不動産が武蔵野市中町で武蔵野レジデンシアという名前のマンションを分譲(施工は小川建設)しています。別に、「レジデンシア」が興和不動産のマンションブランドという訳ではない(むしろプロパストが多くレジデンシアという名前のマンションを分譲している)ので、何故か武蔵野市で分譲するマンションは「レジデンシア」になるようです。興和不動産は、武蔵野市のどこにスペインの香りを見出しているのでしょうか?

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パークホームズ吉祥寺グランテラス

今日(8月22日)、練馬区立野町の法政グラウンド跡地に建設予定のマンションの情報が公開されました。名前は、「パークホームズ吉祥寺グランテラス」。「グランテラス≪Grand Terrace(d House)≫=大きな集合住宅」とはそのまんまなネーミングですが、まあ意味不明な造語よりは100倍マシでしょう。

この物件については、比較的低層であることもあり、個人的には(周囲との調和という観点から)基本的には許容範囲内ではないかと考えています。そのせいかは不明ですが、知っている限りではあまり反対もなかったようですし。但し、いくつか考えさせられることがなくはありません。

先ず、この法政グラウンド跡地は第一種低層住居専用地域でした。そして、そのことは物件概要で見ても変わっていないようです。そして、練馬区が公開する用途地域図によれば、ここは絶対高さ制限10mの地域です。にも関わらず、この物件は最高高さ11.99mの地上4階建てです。これはどうしてなのでしょうか? 例によって、行政による業者に甘い特例措置が採られたことは容易に想像できます。一戸建てを建てる一般市民には絶対高さ制限を守らせる一方、業者の便宜はすぐ図る。行政と事業者の癒着構造が、この物件にもたっぷり染み込んでいそうです。

法政グラウンド付近の用途地域図(高さ制限は10mです、クリックで拡大)

建築計画お知らせ1(なのに高さは11.99m?、クリックで拡大)

次に、この物件は総戸数156戸に対して駐車場が88台(56%)しかありません。法政グラウンドを知る方なら、周辺道路が非常に狭いことはよくご存じでしょう。道路渋滞や違法駐車が懸念されます。

そして、この物件もいつも通り、周囲には敷地境界に向けて壁のように建物を配置し、「住む人々だけが愉しめる」と称する中庭を置く「城砦型マンション」です。そこには、「プライベート」という言葉に名を借りた「エゴ」がむき出しになっています。

グランテラス配棟図(例によって城砦型、クリックで拡大)

最後に、予想通りと言うか、敷地上空を真っ二つに横切る高圧線の存在は完全に消されていました。中庭の完成予想CGからも(これは角度次第では見えないのでまあ良し)、空撮写真からも(こちらは意図的な改ざんなのでNG)、その存在は完全に抹殺されています。広告はあくまでイメージですから、多少の嘘は許されるとは思いますが、住宅における高圧線の存在はどうなんでしょう。気にしない人がいるのも事実ですが、一般には嫌悪施設に分類されていますので、完全に消し去るのは道義的に問題あるのではないかと思いますが…。因みに、法政校舎跡地の方が校舎でもなく空地でもなく、まるで戸建て住宅のような街並みになっているのは、同業者に対する配慮なのか、それとも街並みを美化するための詐術なのか、どちらなんでしょうね、三井不動産さん。

グランテラス1(中庭上空にその影なし、クリックで拡大)

グランテラス2(空撮写真にもその影なし、クリックで拡大)

在りし日の法政グラウンド(衛星写真にはくっきり白線が、クリックで拡大)

とにかく、グラウンド跡地物件は売り出されました。一方の校舎跡地の長谷工物件は一向に売り出されません。同一需給圏内にこれだけ大規模なマンションが同時期に2つも売り出されれば、互いに客を奪い合うのは目に見えています。顧客の三井に対する反応を見てから売り出そうという魂胆でしょうか。

概ね物件としての条件は似たり寄ったり。長谷工が勝てるのは住所が真に「吉祥寺」であることだけ。「三井不動産+大林組」のタッグには、「長谷工+忠犬(未定?)」ではネームで到底勝てっこありませんから、それも賢明かも知れません。いっそ、試合放棄してくれればもっと賢明なのですが… そんな聡明さは期待するだけ無駄というものでしょう。

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杭打ち開始~恐竜、戦艦大和、そして長谷工~

今日、長谷工が法政跡地に杭打ちのためのクレーン車を運び込みました。再三、考え直すチャンスはあった筈ですが、環境破壊を社是とするだけに、自らの頭の壊れ具合にも気付かないまま、工事を進めるという結論に至ったようです。

工事日程表
(本日スタートです、クリックで拡大)

杭打ち用クレーン車
(案の定夜もクレーンは下ろしません、クリックで拡大)

長谷工を取り巻く環境は、外部では日増しにマンション市況が悪化して完成在庫が積み上がっていく一方。そして、内部では子会社元役員の総額6億円余りの着服にも3年間も気付かないという杜撰さ。「内憂外患」を地で行く状態です。

横領事件は、別にマンションと無関係なので、敢えて本ブログで(揚げ足取り宜しく)採り上げるつもりはなかったのですが、「02年7月からは通帳や社印を1人で管理」するという上場企業にあるまじきチェック体制の不在振りに心底呆れ果て、やはり書かずにはいられませんでした。本ブログでも、再三に亘って長谷工という会社のチェック体制の不在を指摘してきましたが、会社の運営体制までここまで杜撰とは… この会社の体質が知れようというものです。

話が逸れてしまいましたが、杭打ちです。杭を打つということは、長谷工はまだ事業化を諦めていないということでしょう。再三指摘している通り、無計画に法政から土地を高値掴みしている長谷工ですから、何とかしてそれを回収しようと無理な販売価格での分譲計画を諦められないのも無理はありません。

一例として、本ブログの過去のエントリでもご紹介した東習志野の巨大マンション(1,453戸!、その名も「感動大陸(笑)ユトリシア」、京成本線「実籾」駅徒歩11分)を、このご時世に坪145万円で売り出すことを考えているというKY振り。これでは、素直に損切りを認める訳がない。それにしても、このマンションの売り主の面々(有楽土地、名鉄不動産、三交不動産、東レ建設、新日本建設)、見事なまでに長谷工の巨大マンションにしょっちゅう登場する忠犬ばかりですね。この中に、第二の近藤産業がいたりして…

しかし、冷静に考えれば、一段の市況悪化が目に見えているところに、敢えて売れる訳もない巨大物件ばかりを造り続けるというのは、風車に突進する「ドン・キホーテ」のようです(負けが目に見えている)。はたまた、環境変化に適応できずに滅び去った「恐竜」ないしは「戦艦大和」でしょうか(そう言えば、長谷工のマンション図面を見て「軍艦のよう」と評していた方がいましたが、見事なメタファーです)。

建築紛争界の象徴的存在だった明和地所ですら、分譲マンションを大幅に縮小してオフィスビルを多数手掛けるようになるなど、業界内からも逃げ出す動きが加速する中、一体長谷工は何がしたいのでしょうか? 身銭を切ってばらまくなら、もっと有効に使って欲しいものです。散々近隣住民を苦しめた代償として貯めた、後ろ暗くも貴重なお金なんですから。

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(続)長谷工またも事故を起こす

足場倒壊の時と同じですが、事故の翌日(先週金曜日)は、朝から長谷工社内からのアクセスが急増しました。どのように社内で情報が伝達されているのかは知りませんが、「吉祥寺東町 解体工事」、「吉祥寺 解体工事 鉄筋」、「法政 解体 吉祥寺 東町」、「法政通り 解体」などの検索キーワードを通じて本ブログを訪問するというパターンも前回と全く一緒です。そんな情報が素早く広まる位なら、事故を起こさないようなノウハウも全社で共有しておいて欲しいものです。野次馬根性だけ旺盛でも、事故防止には何の役にも立ちません。

さて、事故の少し詳しい状況について、九浦の家ホームページ内の法政跡地のページに紹介されていました。ついでに桜の移植情報と併せてご紹介します。

◎女子大通りに面して毎年目を楽しませてくれていた桜の大樹3本が、クレーンで吊り上げられ、東側へ移植されました。4本のうち1本は、すでに根元から約1mをセメントで埋めてあり、移植は無理と判断されました。

◎5月22日 またしても解体工事事故。
 22日の13時30分頃、記念講堂の女子大通り側2階部分の壁の解体時に、コンクリートに入っていた約40cmの棒状の鉄筋(約1kg)が防音パネルの外に飛び出し、女子大通り通行中の乗用車のボンネットを直撃しました。幸い怪我も無く不幸中の幸いでした。
 すぐに工事を中断し、住民の了解が得られるまでは重機を使用しないことになりました。
 市役所からまちづくり推進課の職員が駆けつけてくれて、23日の朝、市役所に「今後の工事の安全改善策を持参する。住民が納得するまで工事を中断すること」を長谷工に伝えたそうです。
 重機を扱っていたのは30年のベテランで無線で連絡をとりながら工事を行なっており、佐藤所長を含めこんなことは今まで経験したことがないとのこと。

 23日9時に長谷工が市へ提出した事故に対する安全対策案で、正確には13:30に向かいの住民と佐藤所長とが同時に事故を発見、2Hの役員の方々や市役所に連絡したということです。
 解体工事連絡協議会長が23日宮田所長と調整した結果、28日の工事連絡会の折に安全策についての説明と協議を行なうことになりました。
 住民の了解を得なければ作業の再開はしない約束です。



速報では落下物を鉄パイプとお伝えしましたが、実際に落下したのは解体現場の鉄筋だとのこと。これが解体作業中に現場の防音壁を飛び越えて道路に落下したのが真相のようです。

鉄筋落下の軌跡
(イメージ図、クリックで拡大)

1kgもある鉄筋が落下しながら、人の頭や車のフロントガラスに激突しなかったのは、正に不幸中の幸いです。長谷工は神様に感謝しないといけません。

しかし、これは足場の鉄パイプが緩んで落ちたという事故以上に重大な事故です。「こんなことは今まで経験したことがない」などと呑気なことを言っている場合ではないでしょう。落下原因は明確になっていませんが、重機で引っかけて跳ね上げたとしか考えられません(そうでなければ壁を飛び越えないでしょう)。そのような人為的なミスに対する備えが、この解体現場(否、現場監督の発言によれば長谷工の全ての現場)では何一つなされていなかったということが露見した訳ですから、これはもう論外と言う他ありません。

落石注意
(現場には「長谷工注意」の道路標識が必要?)

現在工事は中断中ですが、単に形だけの再発防止策を提示して、それをもって工事再開を一方的に宣言するという前回のようなやり方ではなく、本当に周囲に負荷を掛けない工事とは何かを心底理解できるまで、半永久的でも工事を中断して猛省することを望みます。

話は変わりますが、桜のうち一本は既に移植が断念されたようですね。桜の件にしても、掘り出した後、数日間に亘ってその場に転がしてありました(現在は敷地東側に移植済の模様)。こんなことで、本当にこの桜はまた咲くことができるのでしょうか? マンション市況は奈落の底に向けて落ち続けようとも、この桜たちには再び元気になって、来年もきれいな花を咲かせて欲しいと願わずにはいられません。

転がされたままの桜たち
(これはちょっとどうなの?、クリックで拡大)

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【速報】長谷工またも事故を起こす

本日、長谷工がまたも法政跡地解体工事で事故を起こしたようです。前回の足場倒壊に続き、今回は記念講堂の解体現場の鉄パイプが上の方から道路に落下。丁度、下を通っていた車にパイプが激突し、車に相当の損傷が生じたとのことです(人伝に聞いた話なので多少の違いがあるかも知れません。正確な状況が分かり次第、ご報告いたします)。

事故の原因など詳しいことは現時点では分かっていませんが、わずか3ヶ月の間に同一現場で二度も人命に関わるような重大事故を起こすとは、一体長谷工という会社の安全管理体制はどうなっているのでしょう?

前回の事故後(2月15日)に開かれた事故報告会で、長谷工はこう説明しています(配付資料からの引用)。

再発防止策
足場の浮き上がりを防ぐために、下図≪省略≫のように控えの形状を変更する。
既存建物の壁にコアボーリングで穴をあけ、単管パイプを通し、クランプにてカンザシパイプ及び足場と固定する。2Fと3F部分に3箇所設置する。
コアの穴と壁端部は25センチ程度はなす。
妻壁部分も現状の控えのほかに、上記と同様に数箇所に控えを取り補強する。
毎日作業中・終了時の足場の点検をより念入りに行い、天候の変化に気を配り危険が予想される時は事前の対策(点検、補強、養生)を実施する。また、夜間も宿直体制をとる。



また、記念講堂及びプール解体工事概要説明の際にも、長谷工は次のような説明を行っています。

*外部足場養生浮き上がり防止対策

外部足場養生浮き上がり防止対策として、通常の単管パイプによるカンザシの壁つなぎの補強として下記3種類の補強を行う。

(1)、窓(パラペット)部の壁つなぎの下側にコアドリルで壁に穴を開け単管パイプを通し、下でも壁つなぎを取る。

(2)、無開口壁部はコアドリルで壁に穴を開け単管パイプを通し、下でも壁つなぎを取る。

(3)、窓(壁開口)の上下に単管パイプで壁つなぎをとる。



足場倒壊の再発防止に関する対策が色々と述べられていますが、今回の事故で、全く反省は生かされていない、いや、そもそもそこまでの水準にすら達していないことが判明したようです。

前回の事故後のエントリ「続・足場倒壊」の中で、こう書き記しました。

事故の本質は、強度不足の足場が組まれていた(または組んだ後に足場が緩んできた)ため、ちょっと強い風が吹いただけで防音壁が風を受けて動いてしまった、という人災ではないかという気がしてなりません。現場の定期的なチェックは、どのような業種であれ、原則中の原則だと思うのですが、そのような基本が守られていない施工現場だとすれば、その品質は推して知るべしでしょう。

解体工事の再開に際しては、相応の再発防止策を講じるようですが、同様の問題は新築工事の際にも発生します。果たして、この会社が過去から学んで万全の安全対策を講じると言うことはあり得るのでしょうか? 私には期待薄に思えて仕方がありません。



私は予言者でも何でもありませんが、ここまでピタリと当てはまるとは… いくら口で何と説明しようと、現実がこんなに杜撰ではまるで説得力などありませんし、所詮は口先ばかりと思わざるを得ません。「吉祥寺東町の近隣住民などおとなしいので、対策など適当に済ませておけばそれでいい」、そうとでも考えているとしか思えない話です。

この調子で、新築工事の杭打ちやらクレーン車の設置やら始められては、とてもじゃないがたまったもんじゃありません。最早、住民の安全を一顧だにしない長谷工に対しては、こう叫ぶしかないのかも知れません。

「出て行け長谷工!!」

と。いやそれすらも生ぬるいかも知れません。

「この世から消え失せろ、長谷工!!」

位でなければ、最早この企業には効き目はないのかも知れません、残念ながら。

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