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長谷工を取り巻く環境は、外部では日増しにマンション市況が悪化して完成在庫が積み上がっていく一方。そして、内部では子会社元役員の総額6億円余りの着服にも3年間も気付かないという杜撰さ。「内憂外患」を地で行く状態です。
横領事件は、別にマンションと無関係なので、敢えて本ブログで(揚げ足取り宜しく)採り上げるつもりはなかったのですが、「02年7月からは通帳や社印を1人で管理」するという上場企業にあるまじきチェック体制の不在振りに心底呆れ果て、やはり書かずにはいられませんでした。本ブログでも、再三に亘って長谷工という会社のチェック体制の不在を指摘してきましたが、会社の運営体制までここまで杜撰とは… この会社の体質が知れようというものです。
話が逸れてしまいましたが、杭打ちです。杭を打つということは、長谷工はまだ事業化を諦めていないということでしょう。再三指摘している通り、無計画に法政から土地を高値掴みしている長谷工ですから、何とかしてそれを回収しようと無理な販売価格での分譲計画を諦められないのも無理はありません。
一例として、本ブログの過去のエントリでもご紹介した東習志野の巨大マンション(1,453戸!、その名も「感動大陸(笑)ユトリシア」、京成本線「実籾」駅徒歩11分)を、このご時世に坪145万円で売り出すことを考えているというKY振り。これでは、素直に損切りを認める訳がない。それにしても、このマンションの売り主の面々(有楽土地、名鉄不動産、三交不動産、東レ建設、新日本建設)、見事なまでに長谷工の巨大マンションにしょっちゅう登場する忠犬ばかりですね。この中に、第二の近藤産業がいたりして…
しかし、冷静に考えれば、一段の市況悪化が目に見えているところに、敢えて売れる訳もない巨大物件ばかりを造り続けるというのは、風車に突進する「ドン・キホーテ」のようです(負けが目に見えている)。はたまた、環境変化に適応できずに滅び去った「恐竜」ないしは「戦艦大和」でしょうか(そう言えば、長谷工のマンション図面を見て「軍艦のよう」と評していた方がいましたが、見事なメタファーです)。
建築紛争界の象徴的存在だった明和地所ですら、分譲マンションを大幅に縮小してオフィスビルを多数手掛けるようになるなど、業界内からも逃げ出す動きが加速する中、一体長谷工は何がしたいのでしょうか? 身銭を切ってばらまくなら、もっと有効に使って欲しいものです。散々近隣住民を苦しめた代償として貯めた、後ろ暗くも貴重なお金なんですから。
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