吉祥寺東町の法政跡地問題を考える

各地で高層マンション建設を強行、地域住民との紛争多数。モラルゼロの最低マンション専業ゼネコン・長谷工コーポレーションによる、吉祥寺東町・法政高校跡地の高層マンション建設計画を追跡するブログです。

パークホームズ吉祥寺グランテラス

今日(8月22日)、練馬区立野町の法政グラウンド跡地に建設予定のマンションの情報が公開されました。名前は、「パークホームズ吉祥寺グランテラス」。「グランテラス≪Grand Terrace(d House)≫=大きな集合住宅」とはそのまんまなネーミングですが、まあ意味不明な造語よりは100倍マシでしょう。

この物件については、比較的低層であることもあり、個人的には(周囲との調和という観点から)基本的には許容範囲内ではないかと考えています。そのせいかは不明ですが、知っている限りではあまり反対もなかったようですし。但し、いくつか考えさせられることがなくはありません。

先ず、この法政グラウンド跡地は第一種低層住居専用地域でした。そして、そのことは物件概要で見ても変わっていないようです。そして、練馬区が公開する用途地域図によれば、ここは絶対高さ制限10mの地域です。にも関わらず、この物件は最高高さ11.99mの地上4階建てです。これはどうしてなのでしょうか? 例によって、行政による業者に甘い特例措置が採られたことは容易に想像できます。一戸建てを建てる一般市民には絶対高さ制限を守らせる一方、業者の便宜はすぐ図る。行政と事業者の癒着構造が、この物件にもたっぷり染み込んでいそうです。

法政グラウンド付近の用途地域図(高さ制限は10mです、クリックで拡大)

建築計画お知らせ1(なのに高さは11.99m?、クリックで拡大)

次に、この物件は総戸数156戸に対して駐車場が88台(56%)しかありません。法政グラウンドを知る方なら、周辺道路が非常に狭いことはよくご存じでしょう。道路渋滞や違法駐車が懸念されます。

そして、この物件もいつも通り、周囲には敷地境界に向けて壁のように建物を配置し、「住む人々だけが愉しめる」と称する中庭を置く「城砦型マンション」です。そこには、「プライベート」という言葉に名を借りた「エゴ」がむき出しになっています。

グランテラス配棟図(例によって城砦型、クリックで拡大)

最後に、予想通りと言うか、敷地上空を真っ二つに横切る高圧線の存在は完全に消されていました。中庭の完成予想CGからも(これは角度次第では見えないのでまあ良し)、空撮写真からも(こちらは意図的な改ざんなのでNG)、その存在は完全に抹殺されています。広告はあくまでイメージですから、多少の嘘は許されるとは思いますが、住宅における高圧線の存在はどうなんでしょう。気にしない人がいるのも事実ですが、一般には嫌悪施設に分類されていますので、完全に消し去るのは道義的に問題あるのではないかと思いますが…。因みに、法政校舎跡地の方が校舎でもなく空地でもなく、まるで戸建て住宅のような街並みになっているのは、同業者に対する配慮なのか、それとも街並みを美化するための詐術なのか、どちらなんでしょうね、三井不動産さん。

グランテラス1(中庭上空にその影なし、クリックで拡大)

グランテラス2(空撮写真にもその影なし、クリックで拡大)

在りし日の法政グラウンド(衛星写真にはくっきり白線が、クリックで拡大)

とにかく、グラウンド跡地物件は売り出されました。一方の校舎跡地の長谷工物件は一向に売り出されません。同一需給圏内にこれだけ大規模なマンションが同時期に2つも売り出されれば、互いに客を奪い合うのは目に見えています。顧客の三井に対する反応を見てから売り出そうという魂胆でしょうか。

概ね物件としての条件は似たり寄ったり。長谷工が勝てるのは住所が真に「吉祥寺」であることだけ。「三井不動産+大林組」のタッグには、「長谷工+忠犬(未定?)」ではネームで到底勝てっこありませんから、それも賢明かも知れません。いっそ、試合放棄してくれればもっと賢明なのですが… そんな聡明さは期待するだけ無駄というものでしょう。

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期分け販売は廃止すべきでは?

お盆前の8月13日、色々と噂の絶えなかったアーバンコーポレイションが遂に民事再生手続開始の申立てをを行って事実上倒産するなど、新興不動産業者を取り巻く環境は厳しさを増す一方です。マスコミは例によって、「不動産USA」とか語呂合わせの造語を造っては次の餌食を探していますが、本当に節操がないですね。真に糾弾すべき巨悪は、不動産業界一つ取ってみても他にいるというのに…

最近、長谷工の工事の様子をお伝えしていませんでしたが、相も変わらず環境破壊にいそしんでいます。8月上旬には、工事車両のゲートを新たに設置していましたが、其の位置には目を疑いました。何と、交差点のすぐ脇、横断歩道のど真ん前です。もはや、この横断歩道を日中安全に渡ることができる日は、工事終了まで来ないかも知れません。警察にでも許可を取ってやっているのでしょうが、あまりに非常識です。もっとも、長谷工の非常識振りは今に始まったことではありませんので、非常識な出来事が一つ加わっただけですが。そんな非常識さに慣れてしまう自分が少し恐ろしくもあります。

信じられないゲート位置(自分良ければ全て良しですか…、クリックで拡大)

さて、本題です。21日付の日経夕刊に以前のエントリ「雑誌で長谷工ウォッチング」でも紹介したプレミアムレジデンスという長谷工物件の広告が掲載されていました。3月竣工済で未だに販売しているダメっぷりはいつもの通りですが、広告に透けて見える浅ましさに思わず目を奪われましたので、ご紹介させていただきます。

広告には、「土浦駅徒歩3分」、「オール電化」、「3LDK・76m2台 2,100万円台」などの字がデカデカと並び、その下に小さい文字で物件概要が並びます。その一番最後の方に、「最終期2次予告物件概要」の文字があり、その続きには「●販売戸数/1戸●予定販売価格/2,100万円台(1戸)●間取り(専有面積)/3LDK(76.95m2)」の文字が… 何と新聞にデカデカと広告を掲載しておきながら、販売戸数は1戸だけ。このやり口、以前にも見たことがあります。そう、「キャンセル住戸の怪(Sレジデンス)」でご紹介した「シンフォニーレジデンス」とほとんど同一の手口です。本当に長谷工って会社は…

ここで一つの疑問が湧いてきて、「プレミアムレジデンス」の公式HPの物件概要を見てみることに。すると案の定、そこには「先着順物件概要」の文字が。しかも、販売戸数は15戸も… どうやらカラクリが見えてきました。

上記の予告広告(806号室)は、価格を2,100万円台の上限(2,190万円)と仮定すると、専有面積当たりの単価は941千円/坪となります。一方、先着順物件は部屋毎の条件が分かりませんので、販売価格と専有面積の上限・下限がそれぞれ同じ物件と仮定すると、1,073〜1,273千円/坪で売り出されています。

おかしいと思いませんか? わざわざ1戸だけ新聞広告まで出して売り出す物件の方が、販売不振で余っている先着順物件より価格が低いなんて。もちろん、階数、間取り等で部屋毎の価格は違いますので、可能性としてはこうしたこともあり得ます。しかし、それにしても不自然すぎます。「おとり広告ではないのか?」。そんな疑問すら湧いてきます。

このような到底誠実とは言えない広告が成り立つのも、全ては悪名高き「期分け販売」のなせるワザでしょう。期分け販売のまやかし振りについては、「本当にマンションは好調なのか〜初月契約率のまやかし〜」でも見た通りですが、本来期分け販売など廃止すべきではないでしょうか。百歩譲っても、一定の大型物件に限るとか、1回の戸数に下限を設けるなど、何らかの歯止めが必要なのではないでしょうか。それがないから、このような無法が横行する訳ですし。

このような誠意ない企業に消費者が対抗するには、企業の言うことを鵜呑みにせず、全てを疑ってかかることが必要かも知れません。少なくとも、長谷工相手にはそれが必要なことを、数々の事例が雄弁に物語っています。

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今度は生コンが…

この暑い中、近隣住民の不快感を更にアップさせるべく、毎日長谷工は騒音と振動を撒き散らしながら、環境破壊に邁進しています。値段を大幅に引き下げなければ売れる当てもないだろうに、面子だけで工事を続ける様は滑稽と言うほかありません。それとも、未だ発表されていない共同事業者(=忠犬)から美味しい施工条件でも勝ち得たのでしょうか?

そんな中、また建設現場の危険を世間にアピールする事故が起きました。東京新聞の生コン8トン歩道へ落下 芝浦工大 通行人に直撃、重傷」によれば、

 一日午後二時十五分ごろ、東京都港区芝浦三の芝浦工大で、建て替え工事中の校舎八階から大量の生コンクリートが歩道に落下し、通行人の男性会社員(39)を直撃した。男性は肋骨(ろっこつ)や腕、足の骨を折る重傷。
 警視庁三田署の調べなどによると、柱を造るために型枠に生コンを流し込んでいたところ、型枠のパネル(高さ約四・三メートル・幅約一・二メートル)が外れ、約三・五立方メートル(約八トン)分の生コンが流出。約三十二メートル下の道路に落下し、会社員に当たったほか、通行人十数人に飛散した。生コンは幅約十メートル、長さ約四十メートルの範囲に広がった。
 同署は業務上過失傷害に当たる可能性もあるとみて、工事をしていた戸田建設(東京都中央区)の作業員らから事情を聴いている。同社は「多大なご迷惑をお掛けしましたことを心からおわびします」とコメントした。



もう、工事現場の近くはリスクが高すぎて通ることもできません。この件については、当事者である芝浦工大戸田建設ともにプレスリリースを出して謝意を表明しています。どんな事故を起こしても知らぬ存ぜぬのどこかの会社とは大きな違いです。

この事故については、事故原因はまだ分かっていないようですが、おそらくコンクリート打設時に圧力を上げすぎて型枠を吹き飛ばしてしまったといった事故ではないでしょうか。何故なら、建設現場はどこでも工期短縮で長時間に亘る作業時間と余裕のない工程が日常茶飯事になっており、それが事故を誘発する原因となっているのは周知の事実ですから。長谷工も、建物のボリュームからすると短すぎるんじゃないの?と思われる工程を平気で組んでいますから、コンクリート打設時にも目一杯無理をするでしょう。このような事故にも注意が必要なようです。

この業界は、危険が伴うにも関わらず、どだい無理な工程を長時間労働でこなすという前近代的な体質が染みついています。そのツケを、労働者や周囲に一方的に回すのは、もう止めにして欲しいものです。こんな事故からも、そのようなことを感じずにはいられませんでした。

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また一社、そしてその背後には…

今日(7月29日)、また一社マンションデベロッパーが倒産しました。その名はマツヤハウジング。「エム・ブランド」ブランド(ややこしい…)のマンションを展開する中堅デベロッパーです。

以前より、本ブログに「マツヤハウジング+倒産」というキーワード検索で飛んでくる方が結構おり、個人的には注目銘柄だったのですが、ここ数日は同キーワードでの訪問が激増し、しかも某メガバンクからのアクセスも増加するとあっては「その時近し」を感じざるを得ませんでしたが、一応未確認情報なので公表は控えておりました。結構アクセス解析は様々なことを教えてくれるものです。

さて、マツヤハウジングです。例によって、帝国データバンクの大型倒産速報「マンション分譲 マツヤハウジング株式会社 民事再生法の適用を申請 負債279億円」によりますと、

 マツヤハウジング(株)(資本金14億9696万円、品川区南大井6−26−2、代表久保棟男氏、従業員102名)は、7月29日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した(中略)。

 当社は、1975年(昭和50年)1月創業、76年(昭和51年)4月に法人改組されたマンション分譲業者。東京・城南地区を中心に23区内、神奈川県を商圏とし、従前は不動産仲介が主体であったが、その後は売買事業に注力。ワンルームマンション「ハイタウンマンション」「ベルサイユマンション」、シングル向けの「シティオ」「リシェ」、ファミリータイプの「ガーデンホーム」「グレイスガーデン」などのオリジナルブランドを展開し、2004年2月には伊田テクノス(株)(埼玉県東松山市、JASDAQ上場)の出資を受け(持分法適用子会社)、2005年3月期には年売上高約97億8600万円を計上。その後も新築マンションの販売が好調に推移、城南エリアではトップクラスの販売実績を有し、近年では不動産流動化事業にも参入、2008年3月期には、「エム・ブランド」にブランド名を統一し、年売上高は約235億9800万円にまで伸長していた。

 しかし、急速な不動産市況の悪化に起因した販売価格の下落、エンドユーザーの消費マインドの低下などに加え、買い取りを予定していたファンドの撤退などもあり販売不振が深刻化。損切り販売を実施したことで営業欠損計上を余儀なくされ、これにより、主要株主の伊田テクノスが当社に対して持分法投資損失を計上するなど信用が悪化していた。資金繰りが悪化するなか、資本政策による立て直しを模索していたが結実せず、7月末の手形決済のメドが立たず、今回の措置となった(後略)。



また不動産流動化ですか… 安直に金儲けに走ったツケはあまりにも大きかったようですね。この後も、不動産流動化事業比率の高い業者の倒産は続きそうです。

ところで、そんなマツヤハウジングの施工業者はどこなのでしょう。本ブログ的には気になるところです。そして、ここで敢えて採り上げる以上、その結論はお約束とも言えるでしょう。本日現在、同社のHP内の分譲物件一覧に掲載されている7物件の施工業者は以下の通りです。

エム・ブランド八千代緑が丘(総戸数109戸)…施工:長谷工コーポレーション
エム・ブランド鶴見(総戸数25戸)…施工:合田工務店
エム・ブランド川崎(総戸数129戸)…施工:長谷工コーポレーション
エム・ブランド亀戸(総戸数78戸)…施工:川田工業
エム・ブランド亀有(総戸数31戸)…施工:本間組東京支店
エム・ブランド越谷(総戸数209戸)…施工:長谷工コーポレーション
エム・ブランド岩国(総戸数27戸)…施工:土屋組中国支店



例によって、100戸を超える大型物件は全て長谷工長谷工比率は7分の3(長谷工エリア外の岩国を除けば半分)と、かなりの忠犬振りを示しています。そして、最大規模の越谷物件は、2月7日竣工済でまだ第3期の販売途中というダメっぷり。長谷工様のお力はかくも強力です。

近藤産業、ゼファー、そしてマツヤハウジング。これだけ続けば、もはや偶然とはとても言えないでしょう。この事実を踏まえて、長谷工の忠犬達に今一度問いかけたい気持ちです。「長谷工との付き合い止めますか、それとも会社止めますか」と。

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この会社は、一体どこまで無神経なのか?

毎日暑い日が続きます。外出すると思うだけで気が滅入るような季節ですが、そんな中、長谷工は遂に暑さで頭をやられてしまったとしか思えないプレスリリースを出しました。

「現場仮囲いを利用し、企業メッセージを発信 ラッピングボードは美観のみならず周辺環境や安全にも配慮」と銘打たれたプレスリリースは、以下のような出だしで始まります。

 長谷工コーポレーションは、今後新規着工する建設現場において、仮囲いを利用して周辺の地域住民や通行人に企業メッセージを発信するプロジェクト「RCP=リボン コネクション プロジェクト(Ribbon Connection Project)」を展開します。
 「RCP」の活動は、現場仮囲いをコミュニケーションの基点とし、施工者である当社、事業主、地域社会の3者を結ぶリボンになることを目指します。「包む、結ぶ、届ける」のプロジェクト・メッセージのもと、「デザインされた包装紙のような仮囲いラッピングボード)で現場を包み、地域とのコミュニケーションを取り結ぶ。それによって美しく、親しみのもてる新しい街をお届けしたい」との思いが込められています。
 第1号物件のJV東大島(東京都江東区、219戸、68戸 事業主:名鉄不動産株式会社他)、JV新所沢(埼玉県所沢市、759戸、 事業主:双日株式会社他)を皮切りに、首都圏・近畿圏の工事現場で順次展開してまいります。



「リボン コネクション プロジェクト」というセンスの欠片も感じられないネーミングや、「美しく、親しみのもてる新しい街をお届けしたい」という一方的かつ迷惑な思いこみはさておき、目を疑ったのはそれに続く【「RCP」の特徴】という部分です。最初に、「基本仕様」として以下のような文章が登場します。

【「RCP」の特徴】
・現場仮囲い(一部)に「ラッピングボード」を採用
 工事現場の敷地内とその周辺地域を仮囲いで安全に仕切るだけでなく、現場をプレゼントに見立て、「ラッピングボード」で綺麗に包装して地域住民の方へ贈ります(後略)。



これを読んで、思わず「冗談じゃない!」と怒鳴りたくなりました。一体、誰が長谷工の迷惑マンションを「プレゼント」として「地域住民の方へ贈」って欲しいと思うのでしょうか? とてもじゃないですが、この会社は正気とは思えません。我々、迷惑マンションの被害に苦しめられている地域住民にとって、長谷工からの「プレゼント」は「マンション計画の白紙撤回」以外にはあり得ません。

肝心の仮囲いにしても、ここ吉祥寺東町では、あまり目につかない東側はネズミ色のままに放置されていることは再三お伝えしている通りです。同じ法政跡地でも、大林組施工のグラウンド跡地の方は、隣接家屋と接する部分も含めて白い仮囲いで統一されており、かつ隣接家屋と接する部分は採光を確保するため仮囲いの高さを下げているという配慮振りです(これはこれで工事の際の騒音の問題はあると思いますが)。長谷工のRCPなど、所詮は形だけだと最初から言っているようなものです。

法政グラウンド跡地の仮囲い(こういうのが本当の配慮でしょう、クリックで拡大)


ほぼ全ての住宅地のマンション建設現場で建築紛争を起こし、一方的に建て逃げを続ける、モラルなどとても持ち合わせているとは思えない企業体質。日照・風害・交通渋滞といった、およそ地域環境にとってプラス材料となることは一つもないような問題の数々を引き起こす巨大マンション建築を強行し、地域住民に多大なる負担を押しつけておきながら、一方的にそれを「地域住民へのプレゼント」と言い放つ無神経さ。この会社あってこそのこのプレスリリースだと、怒りを通り越して心底呆れ果ててしまいました。

と同時に、「人は、金のためならここまで他人に対して無神経になることができるんだ」と、もはや同情にも似た気持ちすら湧いてきました。この会社が更生することなどあり得ないでしょう。もう何も言うことはありません。ただ一言、「頼むからこの世から早く消え去ってくれ」という言葉以外は。

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ゼファー倒産は単なる序曲

前回のエントリの更新以降、アクセスが急増しました。それらアクセスには明確な特徴があります。特定の検索キーワードからのアクセスが以上に多いのです。

もちろんそれは、「六会コンクリート+長谷工」に他なりません。しかも、全く同じキーワードで1日に何人もアクセスして来る。このキーワードが持つ意味に着目する人が如何に多いかが分かろうというものです。

そのことは、長谷工社員にとっても全く同様のようです。毎日、長谷工社内からこのキーワード検索で複数の社員が本ブログにアクセスして来ます。長谷工の社員は、一体何が知りたいんでしょうね。

そんな中、昨日から新たにアクセスが急増するキーワードがまた一つ追加されました。それは、18日の金曜日に民事再生法の適用を申請したマンションデベロッパーゼファーに関する検索キーワードです。これには色々とバリエーションがありますが、中には「長谷工+ゼファー」なんてのも… 因みにこれは、長谷工社内からのアクセスです。

帝国データバンクの大型倒産速報「株式会社ゼファー 民事再生法の適用を申請 負債949億4800万円」によると

 (株)ゼファー(資本金134億4337万8674円、中央区日本橋浜町3-3-2、代表飯岡隆夫氏、従業員198名)は、7月18日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた(中略)。

 当社は、1994年(平成6年)2月に(株)和幸開発の商号で設立されたマンション分譲会社。東京、千葉、埼玉、神奈川を主要エリアとしていたが、近時は地方都市での展開も積極的に展開していた。96年8月に、大手冷凍食品メーカーの加ト吉およびその関連会社からの出資を得て、実質的に同社の子会社となり、現商号となった。2000年7月に店頭上場、2001年12月に東証2部上場、2004年11月には東証1部に上場し、業容を拡大していた。

 しかし、2005年3月に関連会社(持分法適用外)の(株)ホテルシステム研究所(福岡市)が東京地裁に民事再生手続開始を申請(その後破産)。2005年9月にはSBIホールディングス(株)(東証1部)との資本提携によって、SBIグループが筆頭株主となっていた。2006年1月には、近藤産業(株)(大阪市)の株式50%を取得して子会社化し、同年11月には連結子会社としていた。この間、不動産ブームの追い風もあって業績は急拡大、2007年3月期の年売上高は約1099億600万円を計上していた。

 ところが、昨年後半からの不動産市況の急激な冷え込みから、物件の売却が滞るなどしたことで、2008年3月期は年売上高約810億5200万円にとどまっていたうえ、今年5月には近藤産業(株)が自己破産を申請したことで関係会社整理損約142億6400万円を計上、大幅な最終赤字を余儀なくされ、当社への信用不安が再燃するなど動向が注目されていた(後略)。



とのこと。ゼファーについては、本ブログでも「マンションデベロッパーのモラル〜ゼファー編」「長谷工に関わる者の末路〜近藤産業を例に」などで取上済ですが、予定通りきっちりと倒産に至ったようです。今か今かと待っていたので、全く以外感はありませんでしたが、事情をよく知らない方からすれば「マンション業界はそこまで不況なのか」という思いを強くさせるニュースかも知れませんね。

さて、上記のエントリで言及したゼファーによる石垣島のリゾート開発についてですが、このろくでもない会社はまだ諦めずに事業化しようとしているようです。しかし、流石にこのご時世、分譲による売り切りでは捌き切れないと見たのか、コンドミニアム形式に変更したとのこと。八重山毎日オンラインの6月6日付記事「ゼファー社開発計画を大幅に変更 分譲宅地からコンドミニアムへ」によると

元名蔵の約8ヘクタールで計画されている「名蔵宅地開発」(仮称)で、開発業者の(株)ゼファー(本社・東京)は、計画内容を変更したことが5日までにわかった。昨年8月21日の住民説明会で示した127区画の宅地を17棟のコンドミニアムに変更し、緑地エリアを増やす内容。詳細について同社は「住民説明会で説明したい」と話し、近く隣接住民を対象にした説明会を開催したい意向だ。

同社の土地利用計画図によると、敷地7万9858平方メートルに2階建てコンドミニアム計17棟、レストランを完備した共用棟や屋外プール、駐車場などの共用施設ゾーンを予定。計画地内の小山2カ所、古墓を保存するほか、緑地用地の割合を約68%に増やした。緑地用地は、同社が前回案の約13%から大幅に拡大した。
 当初は分譲宅地という位置づけだったが、今回の変更案はコンドミニアムという賃貸型リゾートマンションのような形態。同社が恩納村で展開予定の「コンド・ホテルズ」では、客室を区分所有権として分譲し所有者は利用しない期間を客室として運用できるシステムとなっているが、同社は名蔵宅地開発の運営方法などについて説明会で詳細を伝えるとしている。
 一方、隣接の元名蔵部落会では前回の説明会をボイコットした経緯があり、今回の案についても「全体を一つのものとして考えると前回の趣旨と同じ」として反対する声が挙がっている。



この計画変更の是非については判断する術を持ちませんが、この計画変更が環境に配慮した自主的なものでは決してないこと、そしていくら緑地エリアを増やそうが、開発による環境破壊は不可避であること、だけは明白でしょう。経営破綻とともに、こうした乱開発もお蔵入りとして欲しいものです。

それにしても、これでいよいよマンションデベロッパーの淘汰に向けた動きは加速していくことが予想されます。聞くところによると、マンションPJに資金を付けている銀行が期限の延長を一切認めないため、完成在庫を大量に抱えてゼネコンへの支払いが滞り、日増しに資金繰りが悪化しているデベロッパーがゴロゴロしている様子。銀行も、もうちょっとうまく売れる物件とそうでない物件を見極めて軟着陸を目指せばいいと思うのですが、そこは横並び大好きな銀行のことですから、一律デベロッパーには厳しい対応を採っているのでしょう。

残念ながら、いくら今あるデベロッパーを潰しても、残党どもがモグラたたきのように新しい会社を作って事業を始めますので、環境破壊型デベロッパーを根絶やしにすることはできないと思われます。しかし、最早マンションを大量に供給しても市場が吸収できるという時代は終わりを告げましたので、この業界に春が来ることはもう決してないでしょう。首都圏でも、賃貸住宅の空室率が10%を大幅に上回るほど住宅が余っているご時世に、大量供給を続けていけば結末はどうなるかなど、誰の目にも明らかだと思うのですが… 欲の皮が突っ張った不動産業界の方だけはそれが分からないようです。

デベロッパー淘汰の動きは、どれ位の大手までを巻き込んでいくのでしょう。今後の動きには要注目です。しかし、この淘汰の流れの本丸は、マンション市況を一社で完膚無きまでに破壊した、どうしようもない某マンション専業ゼネコンしかあり得ないでしょう。地域環境への影響など一顧だにせず、ひたすらボリュームだけを追求する。付和雷同型の存在意義のないデベロッパーが多数存在することに目を付け、そいつらに金だけ出させて実際の事業は全て自社で手掛ける。こうした最低のビジネスモデルも終焉の時を迎えつつあります。おとなしく、さっさと再度の経営破綻を迎えて欲しいものですね、長谷工さん。

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コンクリート偽装問題から見えるもの

耐震偽装以降、建設業界に対する信頼は地に墜ちたままですが、それにとどめを刺すような問題が勃発しました。今度の問題は、神奈川県藤沢市の六会コンクリートが、生コンにJIS規格で認められていない溶融スラグ(注)を混ぜた製品を出荷していたというもので、問題の生コンを納入した物件が同県内に196物件あり、昨年12月から今年3月にかけ納入した8物件(マンション7件、工場1件)でポップアウト現象(コンクリートの表面部分が、コンクリート内部の膨張圧により部分的に飛び出し、剥がれてくる現象)が生じている、とのことです。

溶解スラグ自体は、ごみなど廃棄物の焼却灰を溶かして固化させた粒状のリサイクル資材で、側溝やアスファルトなどに骨材としての使用はJIS規格で認められています。しかし、生コンや柱などの主要構造部分に用いるのは建築基準法違反です。1立方メートル当たりの原価は、砂に比べて100円ほど安いそうで、同社の小金井社長は記者会見で「砂など素材の高騰に苦しんでいたため、JIS規格違反であることを知りながら違反を続けていた」と発言しています。

もちろん、この六会コンクリートの行為は断じて許されるものではありませんし、原料高騰に苦しむ中でも安定した製品出荷をしている他の業者からすれば、迷惑千万でしょう。しかし、こうした不心得な事業者が現れる背景には、建設業界が抱える本質的な問題が見え隠れしているように思われてなりません。

それは、一言で言えば「過剰なまでのコストカット要求」です。耐震偽装問題にしても、その本質は「過剰なコスト削減要求に対して、鉄筋を削減しても耐震基準を充足しているかのように構造計算書を偽装した」ことにありました。今回の問題も、その本質は何ら耐震偽装問題と変わるところはなく、問題は(チェックが難しいという点において)更に根深いように思えます。

重層的な請負体質により、末端に行けば行くほど過剰なコストカット要求に苦しめられる業界体質が、今回の問題の引き金となっているのではないでしょうか。そして、そのような重層的請負体質の頂点に君臨するのが、いわゆる「ゼネコン」です。ゼネコンはGeneral Contractorの略で「総合請負業」のことです。間違っても「Constructor(建設業者)」ではありません。ゼネコン自体には、施工能力・ノウハウなど全くなく、あくまでも施工能力・ノウハウは彼らが言うところの「協力業者」が持っているものです。これが、よく言われる「ゼネコン不要論」の根拠であり、日本の建築の高コスト体質の根源です。本来、きちんと原材料に行き渡るべき建築費が、途中のこのような不要な業者にピンハネされている。それが一連の建築偽装問題の本質でしょう。いくら上っ面の法改正をしたところで、ゼネコン問題を放置したままでは実効性は限りなく薄いと考えます。

話を六会コンクリート問題に戻します。現時点で、六会コンクリート生コンを使用していることが判明しているマンションは、以下の通りです。

グランドメゾン東戸塚(売主:積水ハウス)、 施工:長谷工コーポレーション
ブリリアアーブリオ戸塚(売主:東京建物・東電不動産)、施工: 淺沼組
サンクタス戸塚(売主:オリックス)、 施工:大洋建設
レーベンハイム鎌倉マナーハウス(売主:タカラレーベン)、施工:熊谷組
プラウド藤沢イースト・ウェスト(売主:野村不動産)、 施工:淺沼組
パークホームズ大船(売主:三井不動産)、 施工:三井住友建設
ヴェレーナ湘南海岸(売主:日本綜合地所)、 施工:長谷工コーポレーション
グレーシアステイツいずみ野(売主:相鉄不動産)、 施工:五洋建設
グレーシアパーク藤沢善行(売主:相鉄不動産)、長谷工コーポレーション
レクセル藤沢(売主:扶桑レクセル)、施工:東海興業
ヴェレーナ戸塚(売主:日本綜合地所)、 施工:長谷工コーポレーション



一瞥していただければお分かりの通り、施工業者にはある特徴があります。それはもちろん、11物件中4物件と長谷工が突出した存在感を示していることに他なりません。この場合、デベロッパーはどこから生コンを仕入れているかなど知る由もありませんから純粋な被害者と言えるかも知れませんが、ゼネコンはそうはいかないでしょう。

この問題に対して、ゼネコンは建材商社経由で生コンを仕入れており、建材商社が生コン協会と話し合って仕入れ先が決まるという護送船団まがいの共同販売形態が未だに採られているため、ゼネコンも被害者であるとゼネコンを擁護する声が聞かれます。しかし、その程度の管理能力しかなくて、一体何のための「総合請負」なのでしょうか? ゼネコンは、自らが手掛ける製品の原材料の品質すら、全く管理できないということなのでしょうか?

更に、上記の物件リストには、いわゆるスーパーゼネコンは一社も登場してこないことはどう説明するのでしょうか? 単なる偶然、または今後名前が挙がってくるのかも知れませんが、過剰なデベロッパー側の施工請負価格の引き下げ圧力に屈した二流ゼネコンが、少しでも安い資材を使用した結果が、一連の偽装問題ではないかと考える方が、現段階では自然ではないでしょうか。

とすれば、長谷工の責任は更に重いでしょう。何故なら、長谷工の請負価格は直床、二重壁の安普請仕様にも関わらず、他社より低いどころか、むしろスーパーゼネコン並に高いのですから。その理由が土地情報持ち込みによる「特命受注」にあることは再三本ブログでも言及してきましたが、それだけの工事代金を貰っておきながら、使用する資材は二級品とは… 自らの利益以外には何ら関心はなく、住まいを造るという発想は皆無であることがはっきりと出ています。

ゼネコンは、大規模物件用に日本に数社しかいらないでしょう。そして、二流ゼネコンは淘汰されるべきで、どこが真っ先に淘汰されるべきか、この生コン偽装問題がはっきりと指し示している気がしてなりません。

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輝く!長谷工忠犬度ランキング(第2の近藤産業を探せ!)

6月17日より、本格的に杭打ち工事を開始されました。ひっきりなしに響き渡るクレーンが動く音と振動、頻繁に出入りするコンクリートミキサー車や大型ダンプカーの振動や(バックする時の)電子音など、やかましいことこの上ありません。つくづくこのような住宅街にマンション建設は似つかわしくないということを、嫌でも再認識させられます。

新築工事の協定書が近々締結されるようです。内容については、また後日検証してみたいと思いますが、どうも長谷工は例によって譲歩する姿勢をほとんど見せなかったようです。唯一の例外は、隣接する家屋のすぐそばに移動式のクレーン車を配置するという非常識な計画を修正して、建物の中庭側にタワークレーンを設置するように変更したことでしょうか。これ自体は非常に評価できることですが、本ブログでも以前より指摘している通り、地域の住環境を考えれば当たり前の配慮です。非常識な行為を改めるだけで感謝されると思っているとすれば、それはあまりにも思い上がりが過ぎるというものでしょう。

さて、日を追う毎に悪化の一途を辿っているマンション市況ですが、その中で売り出しの当てもないままに工事着工に踏み切った長谷工に勝算はあるのでしょうか。大損覚悟で安く売り出せば、もちろん順調に販売できるでしょうが、果たしてそうするつもりで着工したのでしょうか。疑問は尽きません。

売り出しができない理由の一つに、共同事業者が見つからないという事情もありそうです。近藤産業の自己破産申請を見るまでもなく、長谷工の巨大物件の売れ行き不振振りは際だっており、誰もが尻込みしたくなる気持ちは分かります。没個性の下駄箱型外観、高級感とは無縁の安普請設計、無用の長物たる豪華共用施設などの化けの皮がはがれてきたことで、本当の資産価値を考えれば長谷工物件を敬遠したくなる気持ちも分かるというものです。

しかし、それでも長谷工に忠誠を尽くす事業者は多分いることでしょう。そんな忠犬振りを最も発揮しており、第2の近藤産業に最も近いポジションに付けている事業者を捜すべく、長谷工施工物件の一斉調査をしてみました。対象物件は、現在HPが開設されている全117物件(首都圏67物件、関西圏43物件、中部圏7物件)です。現在売り出されている長谷工物件を全て網羅しているとは思いませんが、かなりのカバー率ではないかと自負しています。

それでは早速ランキングを発表します。順位は、長谷工施工物件の数で付けています。長谷工率は、自社HP上で紹介されている物件(漏れがある場合は補正)のうち、長谷工施工物件が占める割合を意味します。























順位会社名長谷工長谷工備考
1名鉄不動産2370%首都圏長谷工率100%、関西圏90%
2ニチモ1464%森組(長谷工子会社)施工2物件を加えると長谷工率73%)
3三交不動産1141%首都圏は全て長谷工施工か長谷工アーベスト販売代理
3総合地所1139%首都圏長谷工率71%、関西は1物件のみ
3積水ハウス1131%長谷工エリア外12物件を除くと46%
3セントラル総合開発1130%長谷工エリア外14物件を除いた長谷工率48%
7アートプランニング1091% 
8東レ建設969% 
8アゼル953% 
8双日947%他2物件双日リアルネットが販売代理
11プロバイスコーポレーション8100%6/23付で7物件を栄泉不動産に譲渡済
参考栄泉不動産1158%プロバイスコーポレーション7物件譲受後
11有楽土地844% 
11新日本建設838% 
11新日本建物835% 
15神鋼不動産741% 
16中央コーポレーション667%首都圏6物件は全部長谷工
16新日鉄都市開発618%長谷工エリア外10物件を除いた長谷工率26%
     
参考近藤産業1493%自己破産申請済


上位には、本ブログでも紹介済の忠犬達が予想通りに並びました。今は亡き近藤産業が存命なら2位タイに付けていたことになります。個々の面子について一々言及するのは切りがないので止めますが、注目銘柄をいくつかピックアップしてみると、


  • ニチモ…長谷工子会社の森組を使うなど、忠犬振りが際だつ。長谷工・ニチモ両社のメインバンクであるりそな銀行が販売代理を務める物件が5つもあることも特徴の一つ。

  • アゼル…長谷工物件の負担感も相当だが、社債の不履行を起こしたランドコムから「つくば花畑」を代物弁済で物件を引き取るなど、それ以外も悲惨の一言。3月末の単体決算では現預金が7億円強しかなく、第2の近藤産業一番手。

  • プロバイスコーポレーション…ユニヴェルシオール学園の丘を除いた全ての物件を栄泉不動産に譲渡済。際だつ長谷工比率も勘案すれば、既に第2の近藤産業と呼べるかも。



といったところでしょうか。しかし、調査物件の55%が竣工済の完成在庫という悲惨さを見るにつけ、長谷工と付き合うことのツケの大きさを嫌でも感じてしまう結果です。

最後に、この調査を通じて気になった点をいくつか指摘しておきます。この辺にも、マンションデベロッパーの虚構体質が見え隠れすると感じるのは私だけなのでしょうか。


  • 「全○邸」という表現…戸数を「全○邸」と表記する例が目立つ。「邸(やしき)」と銘打つことで高級イメージを醸成したいのだろうが、「邸」に戸数を数える接尾語としての意味はなく、明らかな日本語の誤用。

  • 「堂々竣工」と謳いながら竣工日の記載なし…Flashを多用した重いサイト内に「堂々竣工」と大々的に謳いながら、物件概要の竣工予定には「竣工済」とあるだけ。この手の物件は関西圏に目立つ。他のマンション情報サイトで調べてみると、中にはもうすぐ竣工後2年が経過する物件も… 隠したくなる気持ちも分からなくもないかも?

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杭打ち開始〜恐竜、戦艦大和、そして長谷工〜

今日、長谷工が法政跡地に杭打ちのためのクレーン車を運び込みました。再三、考え直すチャンスはあった筈ですが、環境破壊を社是とするだけに、自らの頭の壊れ具合にも気付かないまま、工事を進めるという結論に至ったようです。

工事日程表
(本日スタートです、クリックで拡大)

杭打ち用クレーン車
(案の定夜もクレーンは下ろしません、クリックで拡大)

長谷工を取り巻く環境は、外部では日増しにマンション市況が悪化して完成在庫が積み上がっていく一方。そして、内部では子会社元役員の総額6億円余りの着服にも3年間も気付かないという杜撰さ。「内憂外患」を地で行く状態です。

横領事件は、別にマンションと無関係なので、敢えて本ブログで(揚げ足取り宜しく)採り上げるつもりはなかったのですが、「02年7月からは通帳や社印を1人で管理」するという上場企業にあるまじきチェック体制の不在振りに心底呆れ果て、やはり書かずにはいられませんでした。本ブログでも、再三に亘って長谷工という会社のチェック体制の不在を指摘してきましたが、会社の運営体制までここまで杜撰とは… この会社の体質が知れようというものです。

話が逸れてしまいましたが、杭打ちです。杭を打つということは、長谷工はまだ事業化を諦めていないということでしょう。再三指摘している通り、無計画に法政から土地を高値掴みしている長谷工ですから、何とかしてそれを回収しようと無理な販売価格での分譲計画を諦められないのも無理はありません。

一例として、本ブログの過去のエントリでもご紹介した東習志野の巨大マンション(1,453戸!、その名も「感動大陸(笑)ユトリシア」、京成本線「実籾」駅徒歩11分)を、このご時世に坪145万円で売り出すことを考えているというKY振り。これでは、素直に損切りを認める訳がない。それにしても、このマンションの売り主の面々(有楽土地、名鉄不動産、三交不動産、東レ建設、新日本建設)、見事なまでに長谷工の巨大マンションにしょっちゅう登場する忠犬ばかりですね。この中に、第二の近藤産業がいたりして…

しかし、冷静に考えれば、一段の市況悪化が目に見えているところに、敢えて売れる訳もない巨大物件ばかりを造り続けるというのは、風車に突進する「ドン・キホーテ」のようです(負けが目に見えている)。はたまた、環境変化に適応できずに滅び去った「恐竜」ないしは「戦艦大和」でしょうか(そう言えば、長谷工マンション図面を見て「軍艦のよう」と評していた方がいましたが、見事なメタファーです)。

建築紛争界の象徴的存在だった明和地所ですら、分譲マンションを大幅に縮小してオフィスビルを多数手掛けるようになるなど、業界内からも逃げ出す動きが加速する中、一体長谷工は何がしたいのでしょうか? 身銭を切ってばらまくなら、もっと有効に使って欲しいものです。散々近隣住民を苦しめた代償として貯めた、後ろ暗くも貴重なお金なんですから。

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長谷工に関わる者の末路〜近藤産業を例に

本題に入る前に、前回のエントリの杭打ち機横転についての補足をいくつか。追加で調べてみると、横転事例が次々見つかります。以下は、その一例です。

くい打ち機倒れ3人重軽傷 足場悪く、振動で傾く?

2002年6月12日河北新報社

 12日午後1時10分ごろ、大阪市港区築港4−1−6のマンション建築現場で、くい打ち機が倒れ、駐車中の車を直撃した。近くにいたガードマンの男性(69)が左足を骨折し重傷、現場責任者の男性(47)と、くい打ち機を操作していた作業員(65)が肩や手などに軽いけがをした。車は無人だった。
 くい打ち機は現場脇の国道172号の通称「みなと通」の東行き車線をふさいでおり、復旧作業が進められている。
 港署の調べでは、くい打ち機は高さ約15メートル、無限軌道が付いている。同署は建築現場の足場が悪く、作業の振動でくい打ち機が傾いて倒れた可能性があるとみて調べている。
 現場は、大阪市営地下鉄大阪港駅近くの住宅や倉庫が立ち並ぶ一角。


くい打ち機倒れる 東広島のマンション建設現場 市道ふさぐ=広島

(2004年2月27日大阪読売新聞)

 二十六日午後二時ごろ、東広島市西条町寺家のマンション建設現場で、作業中のくい打ち機(高さ二十四メートル)が倒れて南側の市道(幅約四メートル)をふさぎ、NTTのケーブルを切断した。この影響で付近の電話二十三回線が約二時間不通となった。くい打ち機の先端は民家まで約一メートルにまで迫ったが、けが人はなかった。
 西条署などの調べでは、操作中にバランスを崩したらしい。


くい打ち機 作業中転倒 岡山の建設現場

(2004年8月10日山陽新聞)

 九日午後四時半ごろ、岡山市西古松、マンション「サーパスシティ西古松公園第2番館(仮称)」建設現場で、作業中のくい打ち機(高さ二三・五メートル、重さ約六十トン)が敷地内で転倒した。作業員にけがはなかった。
 穴吹工務店(高松市藤塚町)によると、油圧ポンプユニット(重さ約五・五トン)をワイヤーでくい打ち機につり下げて移動中、バランスを崩したらしい。基礎工事段階という。
 近くに住む女性(17)は「大きな音がして揺れた。近くにはマンションや道路もあり、ほかの方向に倒れていたらと思うと怖い」と話していた。


住宅建設現場でくい打ち機横転 八潮/埼玉県

(2006年1月19日朝日新聞)

 18日午後3時ごろ、八潮市伊勢野のマンション建設現場で、基礎工事用のくい打ち機が横転、隣接する鉄骨2階建ての同市建設資材置き場の屋根が壊れる事故があった。
 工事関係者によると、高さ約20メートル、重さ約25トンのくい打ち機を移動中、曲がる際にバランスを崩したらしい。市資材置き場には市のシルバー人材センターが併設され、事故当時、数人の職員がいたが、事務所は重機が倒れ込んだ反対側にあったため、無事だった。



切りがないので、もうこれ位でいいでしょう。クレーン車ほどではないにせよ、くい打ち機の安全性も全く信用できないということが良く分かりました。

さて、本題に移ります。5月30日の朝一番から、本ブログの過去のエントリでもご紹介済のモラル欠落型マンションデベロッパー・ゼファーが、一つのプレスリリースを発表しました。「当社子会社の破産手続開始の申立ておよび債権の回収不能に関するお知らせ」と題されたリリースの詳細は、リンクを辿ってお読みいただくとして、経緯をかいつまんでご紹介しますと、

 連結子会社である近藤産業株式会社が、平成20年5月30日に大阪地方裁判所に対して破産手続開始の申立てをし、これに伴い、同社に対する債権について回収不能のおそれが発生。
 不動産市況の急激な変化等により、販売計画に大幅な遅れが生じ、資金繰りが逼迫。自力での資金調達が困難な状況となり、破産手続開始の申立てに至った。
 これまで直接貸付、債務保証の差入れにより、同社の資金調達を支えてきたが、同社への支援をこれ以上継続することは当社の財務状況をも悪化させることになり、経営上困難という判断に至った。



ということのようです。これに伴い、貸付金79億円、債務保証40億円の計119億円が焦げ付く見通しのようです。ゼファーの2008/3期の最終利益は12億円しかなく、純資産も466億円である一方、販売用不動産(完成在庫)が159億円(677戸)もあることを考慮すれば、ゼファー自身の今後については推して知るべしでしょう。

しかし、注目すべきはゼファーの今後などではなく、リリース中の子会社(近藤産業)の概要等という部分です。ここには、わざわざ主要取引先として「長谷工コーポレーション」と記載されています。この手のリリースで、わざわざ主要取引先を記載しているものはあまり見たことがありません。どういうことかと思って調べてみると、やっぱりと言うか何と言うか、長谷工などに関わったツケはあまりに大きかったようです。

近藤産業の概要
(プレスリリースより、クリックで拡大)

近藤産業のHP内には分譲中の物件として関西圏9物件、首都圏6物件の計15物件が紹介されています(なお、30日の午前中は見られた当該HPですが、現在は既に閉鎖されてしまったようです)。具体的な物件は、以下の通り。

関西圏
◎サウスオールシティ(施工:長谷工コーポレーション)
◎ガーデンシティ 庭都館 東三国(施工:長谷工コーポレーション)
フォートテラス舞子(施工:林建設工業大阪支店)
▲メロディーハイム西大路デュオ(施工:長谷工コーポレーション)
▲メロディーハイム平野(施工:長谷工コーポレーション)
▲メロディーハイム住道「ガーディア」(施工:長谷工コーポレーション)
◎森都OSAKA(施工:長谷工コーポレーション)
◎ヴューイスト泉ヶ丘(施工:長谷工コーポレーション)
アクトステージ伊丹(施工:長谷工コーポレーション)

首都圏
◎HEART BEAT BASE 横濱根岸(施工:長谷工コーポレーション)
▲プレディア大和(施工:長谷工コーポレーション)
◎▲メロディーハイム武蔵浦和プライムフィールド(施工:長谷工コーポレーション)
◎RIVER FACE リバーフェイス(施工:長谷工コーポレーション)
メロディーハイム草加(施工:長谷工コーポレーション)
◎ユニヴェルシオール学園の丘(施工:長谷工コーポレーション)

◎印は、長谷工グループが売主または販売代理の物件。
▲印は、公式HPが閉鎖済の物件。



何と、全15物件中14物件が長谷工という集中振り。もちろん偶然の筈はなく、長谷工から持ち込まれた物件を言われるがままに事業化していたツケに過ぎません。何せ、特命受注比率が100%に近いことを再三喧伝している長谷工さんですから。反対運動によって販売不振を極めており、竣工後2年近くが経過しても完売しない「ユニヴェルシオール学園の丘」が含まれているのも、実に象徴的です。

これなら、わざわざ主要取引先と記載したくなる気持ちも分からなくもありません。ゼファーの「長谷工、お前が悪い」と非難する気持ちが表れているようなプレスリリースです。もちろん、近藤産業とて独立して事業を営み、長谷工から強要されて事業化した訳ではないでしょうから、長谷工が法的にも道義的にも非難されるいわれはありませんし、ここでもそんな主張をするつもりもありません。

言いたいのは、「長谷工のような、ひたすら巨大な画一的マンションを建てて大量に売り捌くという発展途上国並みのビジネスモデルは既に『時代遅れ』であり、こんな会社に付き合っていると(近藤産業のように)自らの首を絞めることになる」ということです。再三指摘していることですが、住宅情報マンションズ辺りを見れば、巻頭のクローズアップ物件(=広告料をより多く払っている物件)と言う名の売れ行き不振物件の過半を長谷工の巨大マンション郡が占めていることは一目瞭然です。繰り返しますが、最早画一的巨大マンションは時代遅れです。

上記の近藤産業の物件一覧にも登場してくるS地所やN、他にも本ブログでの長谷工の忠犬振りを指摘しているM不動産やCコーポレーションなどなど。早くこんな会社とは縁を切らないと、第二の近藤産業になりかねないと一応忠告しておきます、大きなお世話でしょうけど。

6月2日追記
今朝、長谷工「近藤産業株式会社に対する債権の取立不能または取立遅延のおそれに関するお知らせ」というプレスリリースを発表していました。それによると、約46億円の債権が貸し倒れとなる可能性があるとのこと。長谷工がどれだけ損失を計上しようが知ったことではありませんが、一応ご報告しておきます。

また、近藤産業の親会社であるゼファーですが、格付機関(JCR)の発表によると、格付をBBB-からB+まで一気に4段階引き下げられたようです。これだけ引き下げられて、なおアウトルックはネガティブとされていますので、格付機関の同社に対する厳しい目線がはっきりと現れています。その点は、格下げ理由にもはっきりと書かれており、

(前略)当社単体の当面の資金手当は完了しており、今後は営業活動及び財務体質改善に集中できるとしている。だが、JCRでは、当社を取り巻く事業環境は急速かつ大幅な悪化をみせる中、連結化して間もない子会社の支援を継続できないほど、キャッシュフロー創出力が低下していることから、当社財務の柔軟性も狭まっていると判断した(後略)。



と、これを読んでもゼファーは大丈夫と思える人がいるのかという程の厳しさです。なお、JCRは「マンション分譲、不動産流動化事業を主体とするデベロッパーに対する緊急レビュー実施について」という発表もしており、その中では以下の通り、デベロッパーの信用力に対してはっきりと懸念を表明しています。このろくでもない業界を、どんどん断罪して欲しいものですね。

サブプライムローン問題等の影響から、金融機関の不動産業界に対する融資姿勢がこれまでにないほど厳格化している。特に、マンションデベロッパーや不動産流動化事業を主体とする企業(以下、デベロッパー)ほど審査が厳しくなっている。また、コーポレートローンだけでなく、SPCに対するノンリコースローン、流動化案件の売却先である私募ファンド等への融資も大きく縮小している状況である。こうした状況下、デベロッパーの資金繰りは、従来JCRが想定していた以上に急速な悪化をみせている。外部環境の悪化は厳しい状況が継続しており、悪化の度合いが強まる方向にある。このため、JCRでは、デベロッパーに対し、緊急レビューを実施する。足元の契約状況、完成在庫、金融機関との関係、資金繰りの状況を確認する予定。とりわけ資金繰りの状況を精査した上で、必要に応じて、クレジットモニターの対象とするか、迅速に格付けの修正を行う方針である。

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